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メルセデス・ベンツ EV版Cクラス、2024年登場か クーペのような先進的スタイルに

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メルセデス・ベンツ EV版Cクラス、2024年登場か クーペのような先進的スタイルに

メルセデス待望の主力EVセダン

メルセデス・ベンツは、これまでにない航続距離と性能を備えたEV用プラットフォームを新たに導入することで、今後数年間でEVラインナップを急速に拡充していく。

【画像】メルセデス・ベンツの主力セダン、Cクラスがついに電動化?【コンセプトや現行車を写真で見る】 全120枚

小型SUVのEQAからフラッグシップセダンのEQSまで、すでにさまざまなモデルが発表されているが、今年末には中型のEQE SUV、さらに2024年までにGクラスのEVを発売する予定だ。

2025年までにすべてのモデルにEVを導入するという計画は、主要自動車メーカーの中でも非常に挑戦的な電動化戦略だ。2024年以降はEV専用プラットフォームのみを開発する方針で、同年には小型・中型EV向けの全く新しい「メルセデス・ベンツ・モジュラー・アーキテクチャー(MMA)」プラットフォームが導入される。

このMMAは、4つのEVプラットフォームの1つだ。昨年発売された現行Cクラスには、このプラットフォームを使用したEVモデル(またはCクラスに相当するEV)の導入が予定されている。BMW i4やテスラ・モデル3などに対抗する電動セダンとなる見込みだ。

昨年、メルセデスの最高執行責任者マルクス・シェーファーはAUTOCARの取材に対し、MMAプラットフォームは主に小型車に使用される予定だが「中型セグメントにも手を広げる可能性がある」と語っていることから、中型高級車セグメントにEVを投入する可能性が高い。

超高効率な最新技術の導入

現行Cクラスは、EVに相当するものがない数少ないモデルの1つだが、PHEVのメルセデス・ベンツC 300eは、電気のみでの航続距離が同クラス最長の109kmを誇る。また、最近登場したEQEセダンは、CクラスとEQSの間を埋めるモデルとなっている。

メルセデスが現在販売するEVは、いずれも比較的長い航続距離を特徴としているが、次世代モデルはこれをさらに進化させていくだろう。コンセプトカーのビジョンEQXXには、超高効率モーター、高密度バッテリー、軽量構造、空気抵抗の少ない滑らかなボディ形状など、将来実用化されるであろう革新的な技術がぎっしりと詰め込まれている。

ビジョンEQXXがそのまま市販車に進化するわけではないことは、すでにメルセデスのトップも認めているが、その構想、デザイン、能力において将来のEVラインナップを予見する役割を持つ。そしてビジョンEQXXの立ち位置(セグメント)は、他のどのモデルよりもCクラスに近い。もっとも、デザインは生産性を考慮した現実的なものとなるだろうが、コンセプトの核となる空力特性やエネルギー効率は忠実に再現されるはずだ。

ビジョンEQXXが開発された主な目的は、このコンセプトに従って設計されたEVが1回の充電でどこまで走行できるかを示すことであった。メルセデスが実際の道路で、かつ通常の速度域でテストしたところ、実走行距離は1000kmを超えた(テスト終了時もあと140kmほど走れるだけの電力が残っていたという)。潜在能力の高さについては、触れるまでもないだろう。

ワゴンモデルの登場は……?

メルセデスは、この航続距離を実現した要因として、エネルギー密度の向上により重量を抑え、車内スペースを最大限に確保しながら長い航続距離を実現する、新しいバッテリー技術を挙げている。

CATL製の約100kWhのバッテリーは、EQSで採用される107.8kWhのものと比べて35%の軽量化を実現するだけでなく、サイズも約半分になる。市販車に導入される次世代バッテリーの詳細は不明だが、このような進歩は航続距離の向上だけでなく、居住性の改善にもつながる。

MMAプラットフォームのもう1つの重要な要素は、バッテリーと同様に省スペース・軽量化を図りながら効率を向上させる次世代電気モーターだ。CクラスEVの重量は、EQEやEQSといった上級車より軽くなるはずで、低出力のモーターを搭載した場合でも遜色ない走行性能を実現できるだろう。

充電1回あたりの航続距離を伸ばすには、空力効率が鍵となる。そのため、CクラスEVは現行車よりも張りのある、滑らかなシルエットを持つことになるだろう。クーペのように傾斜したルーフラインなど、スタイリングは現行の3ボックス・セダンとは大きく異なるはずだ。ただし、後列に3席を確保するためにコンセプトカーよりもキャビンを大幅に広くし、収納スペースも確保する必要があるだろう。

ステーションワゴンが登場するどうかは定かでない。BMW 3シリーズ・ツーリングと激しい競争を繰り広げるCクラス・ワゴンは、特に本国ドイツでは強い販売力を持っている。マーカス・シェーファーも、ワゴンモデルの導入は「技術的には可能」と断言する。しかし、SUVの著しい人気の高まりが、EVにおいてもワゴンモデルを脅かしていることは間違いない。

全固体電池への期待

メルセデス・ベンツは、次世代バッテリーのエネルギー密度を50%向上させると謳っているが、すでに次の段階に目を向けている。全固体電池の開発が進められているのだ。

台湾のバッテリー開発企業であるプロロジウム・テクノロジー(ProLogium Technology)と提携し、同社はメルセデスに約8000個の全固体電池のサンプルを供給しているという。この提携により、「今後数年間」に全固体電池のテスト車両を走らせ、2020年代後半には市販車に導入する計画だ。

メルセデスは、従来のリチウムイオンバッテリーのほぼ2倍の航続距離を実現するだけでなく、より軽く、より広く、より安く生産することができると期待を寄せている。

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みんなのコメント

7件
  • 普段乗りとしてはちょっと恥ずかしい。
    普段使いのCクラスならもっと無難なデザインでいいでしょ。
  • 空気抵抗係数気にするとみんな形が似てくるのですねー
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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