2020年ダカール・ラリーの競技10日目は、計測区間534kmのステージが予定されていたが、気象条件の悪化により223kmに短縮された。
ダカール・ラリー主催者は、突風が吹いていること、安全確保のための全てのリソースがすでに費やされていることから、ステージの短縮を決断したという。
■アロンソ、痛恨の”2回転”クラッシュ。フロントガラスを自ら外し、戦いを続ける
総合3番手のステファン・ペテランセル(X-Raid ミニ)や、総合2番手のナサール・アルアティヤ(トヨタ)は、出走順が早かったこともあってか、ルート探索に苦戦。特にアルアティヤは15分近くのタイムロスを喫し、最終的にゴールとなった223km地点のウェイポイントに辿り着いた。ペテランセルはステージ10位、アルアティヤはステージ17位に沈んだ。
ライバルたちの失速を尻目に、総合首位のカルロス・サインツSr.(X-Raid ミニ)はトップを快走。4度目のステージ優勝を飾った。
ステージ9を終えた時点ではアルアティヤに24秒差まで迫られていたサインツだが、ステージ10を終えて18分10秒までリードを拡大。総合優勝を大きく引き寄せた。総合3番手はペテランセルで、アルアティヤを16秒差で追っている。
総合10番手まで浮上していたフェルナンド・アロンソは、走行開始から2kmのところで痛恨のクラッシュを喫してしまう。砂丘を乗り越えた際にマシンが横転してしまったのだ。
幸い、アロンソとコドライバーのマーク・コマに怪我はなかった。フロントガラスを取り除いて走行を続けたアロンソは、トップのサインツから1時間17分33秒遅れのステージ40位で223km地点のウェイポイントを通過した。総合では、4時間34分56秒遅れの14番手となっている。
ステージ後半の走行が中止され、全競技者は慎重にシュバイタ・ビバークへ向かう。なお、ステージ10はマラソンステージに指定されているため、ビバークで技術クルーのサポートを受けることができず、自身でマシン修復を行なう必要がある。アロンソにとっては試練の1日となってしまった。
ダカール・ラリーも残すは2日間。とはいえ、合計750kmものステージが残されている。
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