フェラーリ・ジャパンは、昨年11月にオンラインで発表されたフェラーリSF90スパイダーの国内発表会を都内で開催した。SF90スパイダーは、2019年に登場したSF90ストラダーレのオープントップバージョンだ。
■システム最高出力は1000馬力!
SF90ストラダーレが登場した19年は、フェラーリのワークスレーシングチームである「スクーデリア フェラーリ」の創立90周年に当たる年だった。そのため同年のF1マシンも「SF90」の名が与えられている。量産スポーツカーであるSF90ストラダーレは、フェラーリ初のPHEVとしてデビュー。搭載されるハイブリッドシステムが1000馬力もの最高出力を発揮するとして大きな注目を集めた。
【先行技術発表】メルセデスAMGの電動車もついにハイパフォーマンス化へ! 4&8気筒ハイパワーエンジン+前後2モーターのハイブリッド4WDがスタンバイ中
今回日本上陸を果たしたSF90スパイダーは、リヤミッドに搭載される780馬力を絞り出す3990ccのV8ツインターボや、合わせて220馬力を発揮するフロント2基、リヤ1基の計3基の電気モーター、新開発の8速DCT、キャビン直後にレイアウトされた容量7.9kWhのリチウムイオンバッテリーなどはSF90ストラダーレと共通。システム最高出力はこちらも1000馬力に達する。
車両重量は1670kgと、SF90ストラダーレより100kg増加しているため、0→100km/h加速は2.5秒、最高速度は340km/hと変わらないが、0→200km/h加速は7.0秒と、SF90ストラダーレの0.3秒落ちとなっている。とはいえSF90スパイダーは、これまで世界でもっともパワフルだった最高出力800馬力の6.5LV12を搭載した812GTSを上まわる、世界最強のパフォーマンスを備えたオンデマンド電動4WDのオープンスポーツカーである。
パワートレーンのポテンシャルをフルに発揮したサーキットタイムアタックが楽しめる「Qualify」のほか、「Performance」、「Hybrid(デフォルト設定)」、「eDrive」の4段階のパワーユニットモードが選べるeマネッティーノは、さまざまなシチュエーションでドライビングの楽しみを約束してくれる。「eDrive」では、最大25km、最高速度135km/hの電気モーターのみによるEV走行も可能。EV走行時はフロントの2基の電気モーターのみの前輪駆動状態となる。
フロントの2基の電気モーターは、RAC-e(コーナリング・アングル・レギュレーター・エレクトリック)システムとして、コーナリング時にトルクベクタリング機能を発揮する。これによりコーナリング時には、車両重量が実際より200kgほど軽く感じる効果が得られるという。
■ルーフを閉じた状態も極めて美しい
センターコンソールのスイッチひとつで開閉する電動開閉式のルーフはRHT(リトラクタブルハードトップ)で、開閉に要する時間はわずか14秒。車速が45km/h以下であれば走行中でも開閉可能だ。このRHTはとてもコンパクトな設計で、オープン時にも車体後部のエンジンベイからV8エンジンの姿を見ることが出来る。またパーツの多くにアルミニウムを使用し、一般的なRHTより約40kgも軽量になっている。
クーペのSF90ストラダーレとの違いを、ルーフ部以外にほとんど見つける事ができない、極めて美しいスタイリングを実現した点もSF90スパイダーの特徴だ。実際には全高は20mm低くなっているほか、フロントウインドーは若干前方に移動され、RHTの格納スペース確保のためにシートもやや前方に配置されているそうだが、2台並べて直接比較してもわからないかもしれないと思うほど、見事な仕上がりである。なおSF90スパイダーの前後重量配分は、前45:後55ととても良好だ。
エアロダイナミクスがまったくおろそかにされていない点もSF90スパイダーのすばらしいところ。最初期のプラットフォーム設計の段階から、「RHTの展開時にパフォーマンスレベルを維持すること」、「RHTの格納時に空力的乱流とノイズを最小限に抑えること」、「エンジンベイのフローを最適化すること」という3つの目標を設定していたという。
日本市場における価格は、消費税込みで5856万円から。カーボンファイバー製リヤスポイラーやアルミニウム製ダンパー、チタン製のスプリングおよびエグゾーストシステム、専用のカーボン製インテリアパーツが備わり、22kgの軽量化を実現する「アセット フィオラノ」を選択すると、約570万円アップとなる。なお、国内のデリバリーは2021年末頃にスタートする見込みだ。
<文=竹花寿実 写真=竹花寿実/フェラーリ・ジャパン>
■SF90スパイダー(4WD・8速DCT)
主要諸元
【寸法・重量】
全長:4704mm
全幅:1973mm
全高:1191mm
ホイールベース:2649mm
トレッド:前1679/後1652mm
車両重量:1670kg
乗車定員:2人
【パワートレーン・性能】
エンジン種類:V8DOHCターボ
総排気量:3990cc
ボア×ストローク:88×82mm
圧縮比:9.4
最高出力:574kW(780ps)/7500rpm
最大トルク:800Nm(81.5kgm)/6000rpm
使用燃料・タンク容量:プレミアム・68ℓ
モーター最高出力:162kW(220ps)
【諸装置】
タイヤ:前255/35ZR20/後315/30ZR20
【価格】
5856万円(消費税率10%込み)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?