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ホンダ、24年型RC213Vは「方向性に間違いはない」「課題を克服しなければならない」/MotoGPセパン公式テスト

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ホンダ、24年型RC213Vは「方向性に間違いはない」「課題を克服しなければならない」/MotoGPセパン公式テスト

 2月6~8日、2024年MotoGPのセパン公式テストがマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われた。レプソル・ホンダ・チームのジョアン・ミルは総合10番手、ルカ・マリーニは総合19番手で終えている。また、日本勢の中上貴晶(イデミツ・ホンダLCR)は総合13番手、ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)は総合17番手という結果となった。

 ホンダのレギュラーライダー達は一足先に、セパン公式テストの前に同地で1~3日に行われていたシェイクダウンテストから参加していた。コンセッションシステムにより、無制限のテストが認められたライダーも走ることができ、ヤマハとホンダが対象となっているためシェイクダウンテスト2日目から走行を開始していた。

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 今回のテストでホンダ勢は新しいスイングアーム、エンジン、シャシーを試していたという。2023年最終戦後に行われたバレンシア公式テストの際に、最新スペックのホンダRC213Vに好印象を抱いていたが、今回も着実にプログラムをこなして、テストを進めていたようだ。

 ミルは公式テストの初日、さまざまな新パーツのテストに専念したため「バイクを改善できなかったと思う」と語っていた。しかし少しずつ改善を加えながら走行を重ねていくと、2日目は初日の自己ベストを0.869秒縮めることに成功させていた。

「2日目はうまくいったことを確認するという日で、快適なベースができたし、その結果ラップトップをかなり改善することができた。昨年のここでの予選よりもすでに0.6秒速く、チームメイト(マルク・マルケス)を上回っていたよ」とミル。

 さらに最終日も、最終コーナーで転倒があったものの自己ベストを1分57秒374まで縮め前進を見せた。3日間で計112ラップをこなし、トップから0.692秒差の総合10番手で今季初の公式テストを終えている。

 一方、今季から新たに加わったマリーニは前回のバレンシアテストに引き続き、ホンダRC213Vへの適応を進めていた。初日は周回を重ねるたびに好感触を抱いていてようだが、「ここ数日でもっと良いものを見つけたけれど、もちろんやるべきことはまだたくさんある。多くの新しいことや改善点があるから、目標はすべての部分をまとめ続けることだよ」と改善の必要さも語っていた。

 2日目にはロングランを実施したことで、さらにマシンとタイヤの使い方の理解度を深めていたとのこと。マリーニは「バイクのことやレース中のタイヤの磨耗によって、バイクがどのように変化するのかを理解することができて良かったよ。新しいタイヤのフィーリングはかなり良いから、タイヤをもっと使い込んだときにそのフィーリングに合わせる必要があるね」と語った。

 そうしたテストをこなしていく上で、マリーニは自分のスタイルに最適なセットアップを進め、スピードと自信をさらに深めることに成功させていたようだ。3日間で122周を走行し、自己ベストは1分58秒008の総合19番手となったが、徐々に順応を見せていた、次のカタール公式テストに向けても期待が集まる。

 また、マリーニと同じく今季からホンダに移籍したザルコは、3日間でホンダ勢では最多の138ラップをこなした。HRCから提供されたさまざまなパーツで比較テストとセットアップに挑み、情報を収集していたようだ。自己ベストは1分57秒942でトップから1.260秒差の17番手という結果となったが、「今回のテストはとても満足」と語っており、有意義なテストとなったようだ。

 ホンダ勢はどのライダーも3日目にはタイムを更新し、マシンの進化を感じ取れたようだが、まだ改善点は必要なようだ。次回のカタールテスト今回のテストデータを基に次回のカタールテストに向けて引き続き分析を続け、準備を進めていくという。

■ジョアン・ミル(総合10番手)
「今回のテストで僕らはいい進歩を遂げることが出来たし、この成果を誇りに思う。今日は自己ベストを更新したんだ。Honda勢のトップで終われたこともポジティブなポイントだった。今回のテストは、明らかに一歩前進したことを感じたよ」

「さらにタイムを縮めるためには課題を克服しなければならないけれど、まだ時間はある。今日は最終コーナーで小さな転倒を喫し、タイムを更新するチャンスを逃したけれど、でもこれは起こりうることだ。今はマドリードで新しいカラーを見てもらう準備をし、その後カタールに向かうよ」

■ルカ・マリーニ(総合19番手)
「今回テストは、ポジティブなことがたくさんあった。特に公式テストの3日間は、ほかのライダーたちと、そして、自分たちのポテンシャルを理解することが出来たよ。ミル選手は、タイムアタックでとてもいいラップを刻んでいた。彼はマシンのことをよく理解しているし、僕も彼と同じようにマシンを理解するための努力を続ける必要があるね」

「僕たちが目指しているセットアップの方向性に間違いはない。今日はセッティングに集中したんだ。マシンの改善を進めるためには、もっとマシンに乗る時間を増やさなければなならない。カタールテストとレースの準備でこれから忙しくなるけれど、コースに戻るのが楽しみだよ。チームの発表会で初めてオフィシャルカラーをお披露目するけれど、とても興奮しているよ」

■中上貴晶(総合13番手)
「2024年型RC213Vの進化に手応えを感じました。今回のテストでは、ベースを設定するためにほかのHondaライダーとデータを比較しながらメニューをこなしましたが、非常にいい感触を得ることができました。まだ取り組まなければならない領域もありますが、すでにいくつかのポジティブな点も見つかっています」

■ヨハン・ザルコ(総合17番手)
「Hondaの2024年型RC213Vのテストプランと進め方はとてもよく、今回は順調にテストを進めることが出来た。4人のHondaライダーがデータを共有し比較することは、マシンの改善とベストポジションを争う準備を整えるために、とても重要なことだね。今回のテストではポジティブな点が多くあったけれど、引き続き作業を続けなくてはいけないエリアもある。しかし、全体的には今回のテストはとても満足しているよ」

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