2015年2月3日、フェラーリはマラネロで、ミッドシップV8モデル「488 GTB」を発表した。日常的なドライビングにおいてもサーキット・ドライビングさながらのパフォーマンスを発揮し、そのレスポンス、俊敏さ、限界領域でのドラインビングなど、他の追従を許さない究極のドラインビングプレジャーを発揮するモデルだ。なおこの488 GTBはジュネーブショーでワールドプレミアを行なう予定だ。
この新型ベルリネッタには、F1、WECなどレースにおけるフェラーリの経験が投入されており、車輌の電子制御やコントロールシステムを進化させることで、一般的なドライバーでも、車輌の圧倒的なパフォーマンスを余すことなく引き出すことができるという。
488 GTBに搭載される新型の3902cc・V8ツインターボエンジンは、このクラスのトップに立ち新たなベンチマークとなるべく最高出力とトルク、レスポンスを実現している。最高出力670ps/8000rpm、7速ギヤ時には最大トルク760Nmを発生する。そして2000rpm時のアクセル・レスポンスタイムはわずか0.8秒。これらにより得られるパフォーマンスは、0-200km/h加速タイム8.3秒という圧倒的なもので、クルマに搭載した様々な革新的技術との組み合わせによって、フィオラノ・サーキットでのラップタイム、1分23秒フラットを記録したという。
もちろん488 GTBが奏でるエグゾーストサウンドも入念にチューニングされ、他のフェラーリのエンジンと同様に圧倒的にクリアで特徴あるサウンドに仕上げられている。
エアロダイナミクスもパフォーマンスに重要な役割を担っている。空力効果はさらに向上され、458モデルよりもダウンフォースを50%も強化し、空気抵抗も削減している。最大の課題は、ダウンフォースの増加と抵抗低減を同時に達成することだった。この目的達成に、ダブル・フロントスポイラーをはじめ、ベースブリード・サイドインテーク、リヤではブロウン・スポイラーを備えたアクティブ・エアロダイナミクスなど、いくつかの革新的な手法が採用されている。またアンダーボディはボルテックス・ジェネレーターを設けている。
シャシー制御では、サイドスリップ・アングル・コントロールシステム(SSC2)は、精度を向上させ、より理想的なコーナリングを実現。これはF1-Trac、E-Diffが統合されているだけではなく、アクティブダンパーをも制御しするようになっている。
デザインの特徴は、彫刻的な曲面を持つサイドビューだろう。大型のエアインテークは、原型となった308 GTBを意識したもので、スプリッターによって2分割されている。ワイドなフロントスポイラーは、両サイドに設けたラジエーターの熱効率を追求したダブルプロファイル構成を採用。リヤには革新的なブロウン・スポイラーを装備する。これは空気抵抗を増やすことなくダウンフォースを獲得するデバイスで、可変フラップを備えたディフューザーと一体で機能する。
コックピットは完全にドライバー中心に設計するというコンセプトで、明確にキャビンを2分割するダッシュボード&センター・トンネルをはじめ、マルチファンクション・ステアリングホイール、コントロールスイッチパネル、バケットシートなどクラシック・フェラーリのデザイン要素が随所に織り込まれている。
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