結果に伴う報酬か、単なる貰いすぎか
text:Jim Holder(ジム・ホルダー)
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translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
給料の話をするのは、自慢話をする人と会社の偉い人だけ。前者とはあまり関わらない方がいいが、後者は、会社の決算書や、男女間賃金格差イニシアチブのような「平準化」スキームの一環として、詳細を机の上に並べて誰でも見られるようにしている。
そのため、英国では最近、自動車販売会社の経営陣の収入に関するニュースが注目を集めている。批判するつもりはないが、特にパンデミックの中でのリーダーシップに関する興味深い議論になるだろう。
今、話題を集めているのは、ペンドラゴン(Pendragon)社のビル・バーマンCEOとヴァーチュ(Vertu)のロバート・フォレスターCEOだ。2人とも売上高でトップ10に入る英国の自動車販売グループのトップであり、業界が危機にひんした昨年にも好業績を記録したが、今は2人ともボーナスの支給で叩かれている。
彼らは、「いくらなんでも貰いすぎではないか」という非難にさらされているのだ。
彼らを弁護する意見にはいくつかの共通点がある。例えばそれは、2人の残した「結果」だ。バーマンは赤字企業の運命を劇的に変え、フォレスターは将来の成長に向けて最前線に立ちながら例外的な業績を残した。世界的なパンデミックの中でだ。
バーマンの55万ポンド(約8300万円)の給料は、ボーナスがすべて支払われれば320万ポンド(約4億8000万円)になる可能性がある。これは妥当なのだろうか?同じく、すべてのボーナスが支給されれば80万ポンド(約1億2000万円)を超えるフォレスターの給料も、それだけの価値があるのだろうか?
相反するライバル会社の「倫理観」
人々の答えは、社会に対する見方に大きく左右されるだろう。一方では、両者が引き起こした雇用の喪失や何万人もの一時帰休などを考慮して批判的な姿勢をとり、他方では、経営状況(および従業員の未来)をこれまで以上に健全なものにしながら、2人のリーダーが直面してきた挑戦を考慮して擁護に回る。
バーマンもフォレスターも、パンデミックの最中に給与を返上した。しかし、火に油を注いでいるのは、ダクシュ・グプタが率いる別の自動車販売グループ、マーシャル・モーター(Marshall Motor)社の容赦ない反対姿勢である。
グプタは、一時帰休手当400万ポンド(約6億円)以上を返上し、全従業員に最大500ポンド(約7万6000円)のロイヤリティを支給したが、役員たちはボーナスの受け取りを断固として拒否しているのだ。
グプタの給料はライバル会社と比べても全く遜色ないが、いかなる形の上乗せも一貫して拒否している。グプタは、「強い倫理観は当社のDNAの一部です」と言う。最初に述べたように、倫理観についての議論は自由だ。しかし、本当に興味深いのは、これらのことが従業員や顧客の満足度に影響を与えるかどうかということだ。
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