上海モーターショーで発表 純電気自動車
アウディは上海モーターショーでラグジュアリークラスの電気自動車「A6 eトロン・コンセプト」を発表した。
【画像】次世代ラグジュアリー登場【現行A6/A7と比較】 全173枚
コンセプトモデルの名前にもあるA6とは、アウディが1968年から1994年まではアウディ100という名称で販売し、現在にいたるまで世界最大の量販セグメントの一角をなすラグジュアリーモデル。
A6は、最初にセダンとアバントが発売され、その後、オールロード、スポーツバック(A7スポーツバック)が追加され、モデルラインナップを拡充してきた。2019年には、プラグインハイブリッドドライブを搭載したTFSIeが登場した。
今回上海モーターショーで発表されるA6 eトロン・コンセプトは、TFSIeとは異なり、アウディ主導で開発したプラットフォーム、PPEをベースにした純粋な電気自動車。
現行モデルのA6と共通しているのは、その寸法だけという。スポーツバックとしてデザインされ、サイズは、全長4960mm、全幅1960mm、全高1440mm。
コンセプトモデルである一方、そのスタイルは、アウディの未来の量産モデルがどのような姿になるのかを提示したとされ、アウディ・ブランドが提供するラグジュアリークラスの電気自動車を象徴するモデルという。
徹底的に空気抵抗を意識したデザイン
A6 eトロン・コンセプトは、ラグジュアリークラスに属するクルマで、全長4960mm、全幅1960mm、全高1440mmの寸法は、現行モデルのA6/A7シリーズとほぼ同じ。
第3世代のアウディ100が達成した0.30という歴史に残るCd値(空気抵抗係数)を意識させる、流れるようなボディラインを特徴とする。
このコンセプトモデルも、0.22というCd値を達成。大型セグメントに属する電気自動車としては、とくに優れた数値を達成したという。この流線形のフォルムは、空気抵抗の低減につながるため、電力消費量を削減し、航続距離を伸ばすことが可能になった。
同時に、風洞実験室でファインチューニングがおこなわれたことにより、エレガントで細部に至るまで調和の取れた、有機的なデザインが生み出されたという。
A6 eトロン・コンセプトは、ヘリオシルバーと呼ばれるボディカラーが採用されており、外観に、テクニカルで機能的な美しさをもたらすとともに、太陽光をかなりの割合で反射するため、クルマのボディ、とくに車内に入るエネルギーの量を減らすことができる。このため、エアコンディショナーを使用する頻度を低下させる効果があり、エネルギー消費量を削減することにつながるという。
また、プラットフォームのPPEは、電気自動車専用に設計されており、搭載車のバッテリーサイズとホイールベースを柔軟に変更することができる。このため、SUVなどのさまざまなセグメントの車両に採用することができる。
ボディの側面には、小型で高解像度の3台のLEDプロジェクターが装着され、降車時に地面に警告マークも投影するほか、車両の隅にも、別の4つの高解像度LEDプロジェクターが目立たないように組み込まれ、ターンシグナルを地面に投影する。
内燃エンジン搭載車に近い航続距離
A6 eトロン・コンセプトには、350kWの合計出力と、81.6kg-mの最大トルクを発生する、2基の電気モーターが搭載されている。
このコンセプトの技術的なハイライトは、800Vの充電テクノロジーという。
バッテリーは、eトロンGTと同様に、急速充電ステーションを利用すれば、最大270kWの出力で、従来の内燃エンジン搭載車に燃料を補給するのと同じくらいの短時間で、バッテリーを充電することが可能となった。
300km以上を走行可能なレベルまでバッテリーを充電するのに必要な時間は、わずか10分間。また、25分以内で、バッテリー容量を5%から80%まで充電することができる。
また、700kmを超える航続距離を実現し、航続距離と充電時間は、内燃エンジン搭載車に近づけた。
加えて、0-100km/hを7秒未満で加速することが可能なパワーを有し、最上位のハイパフォーマンスモデルでは、わずか4秒未満で100km/hに到達する。
アウディはこのモデルに搭載された技術や、プラットフォームのPPEを利用し、量産モデルと多種多様なモデルを介して、eモビリティへの移行を推進するという。
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