■もくじ
どんなクルマ?
ースーパーカー界の「申し子」なのかもしれない
ービジネスの成功が、創業者を冷静にさせた
どんな感じ?
ー「シンR1 550」 いったい何者?
ー「シンR1 550」 インプレッション
「買い」か?
ーブルガリア製スーパーカー 第1章
■どんなクルマ?
スーパーカー界の「申し子」なのかもしれない
ブルガリアには、これまで、自動車史に誇れるような遺産(クルマ)はなかった。
歴史に名を残すというのは簡単なことではなく、長い歴史のなかで一握りの者だけが掴める栄光だ。
しかし、熱狂的な「とある男」が作ったスーパーカー・カンパニーは、どうやら早くもその栄光を掴んだようだ。
「シン・カーズ」はルーセン・ダスカロフによる新しい構想の会社である。この会社の初めてのロードカーが「R1 550」で、このクルマはミドエンジン。
さらに特筆すべきはポルシェ911GT3RSよりもパワフルであるということ。速い。
齢40代のダスカロフが、ファクトリー内を大股で歩きながらインタビューに答えてくれた最中、彼の電話は鳴りやむことがなかった。
しかしそのような状況でも彼は言葉を選びながら思っていることを説明しようとしてくれていた。
彼の話をする姿はまるで、子どもが夢を語るときのような、熱意と笑顔にあふれた表情だった。
この工場は、BMWのサービスセンターというかりそめの姿をしながら、その奥ではR1が組み立てられているという、秘密基地のような側面を持つ。
ビジネスの成功が、創業者を冷静にさせた
「父はクルマでレースをしていました。そしてわたしも子どもの頃にブルガリアのナショナルチームに属し、カートのレースをしていました」
「そのため、物心ついたときからガレージなどでクルマに囲まれた生活を送っていたのです」とダスカロフは語る。
彼は大学でエンジニアリングを専攻し、その頃やっていたスペアパーツの供給事業は成功を収めた。
しかし彼は働きすぎるあまり、レースから遠ざかりすぎていると感じるようになる。そしてある日「ドイツでカートを買ってもう一度レースに復帰しよう」と思い立った。
彼の熱意が再燃するうちに、新たなことに気付いたという。それは「スーパーカーのメーカーを自分自身で作りたい」ということ。
そして2012年、念願かなってシン・カーズは設立された。最初のオフィスはイギリスに構えられたものの、パートナーとの行き違いなどもあり、現在はブルガリアに本社を置いている。
現在シン・カーズでは20台のR1を作っているが、彼らはGT4参戦のために30台を毎年作らなければならない。また、さらにパワフルなバージョンも出揃うという。
■どんな感じ?
「シンR1 550」 いったい何者?
R1はカスタムスチールのスペースフレームシャシーを採用し、そこにコルベットのLS7エンジンをミドに搭載している。
ギアボックスはグラツィアーノ製6速マニュアルで、カスタマーの好みによってシーケンシャルも選ぶことができる。
サスペンションにはオーリンズ製のショックと、デフが備わっていて、ブレーキはAPレーシングのもの。
そしてカーボンファイバーのボディはファクトリー内でのハンドメイドだ。ちなみにデザインはダスカロフ自身が行っている。
7ℓのV8エンジンは、ベースのものからピストンやベアリングを高性能なモノへと交換してあり、さらにドライサンプ化したうえで搭載されている。
それに組み合わさるエグゾーストは特注品で、制御はモーテック。その結果550ps、65.3kg-mのトルクを発生させ、0-100km/h加速テストは3.5秒でこなす。全開状態での最高速は300km/hに達する。車体重量は1400kgとなっている。
ちなみにもっと速いR1がお好みとあれば、スーパーチャージドの「R1 650」もある。
R1の値段は€200,000(2580万円)から応談可能とのことだが、5年後までの生産計画が埋まるほどの問い合わせが来ているとダスカロフは語る。
R1は、ひととはちがうクルマでフェラーリ488などを打ち負かしたいと思っているひとにウケていると予想されているのだそうだ。
実際に乗ると、どうなのだろう?
「シンR1 550」 インプレッション
このクルマのアピールポイントは第1に排他的な見た目であるから、西ヨーロッパにおける火付け役、太陽的な存在意義があるのはたしかだ。
キャビン内はやわらかなレザーに包まれ、特注のシートは完璧に近いローアングルをもたらす。一方のスイッチ類の押し心地は、もっと煮詰めるべきだと思う。安っぽい。
数秒のクラッキングののち、心臓は目を覚ます。
V8の鼓動をサウンドトラックにするということは、それだけでクルマから何かを訴えかけられているような気分にもなる。
クラッチペダルは少々重い踏み心地。ただアクセルペダルはとても軽いので、心臓に鞭をいれてレブまで持っていくのは他愛もないことである。
ステアリングは電気の力でアシストされていてとても軽い(重みを増すステアリングモードもある)。ギアチェンジだが、古来のマニュアルを選択すると、熟慮が必要だ。各ギアに入れる際、引っかかりがある。
ダスカロフは「R1はサーキットに焦点を絞ったクルマながら、ソフトなセットアップのほうがいい」と言う。
コーナーにおいてR1はミシュラン製パイロット・スポーツ・カップ2というタイヤのぜいたくなグリップと、それからくるトルク感から、アンダーステアが無い、バランスの良さを示しているように感じた。
事実ニュートラルバランスのR1は、クルマの限界がわかりやすく、結果的にドライバーがもっとコーナーで速く! という強迫観念に駆られてしまうというほどである。
■「買い」か?
ブルガリア製スーパーカー 第1章
R1はスリリングで魅力的、そしてドライビングへの楽しさも持ち合わせたクルマだ。3、4速からの直線上でのパフォーマンスだって、既出のターボチャージドモデルと比べたって個性的で抜きんでている。
このクルマははっきり言って完ぺきではない。しかし、たしかにスーパーカーらしさを持ったクルマでもある。
初のブルガリア製スーパーカーが作り出す歴史の第1章が始まった。その歴史の目撃者となりたいのならば、このクルマと向き合ってみるのもいい。
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