新型プジョー208 e208とは
text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
7月2日。プジョー日本法人は、フル・モデルチェンジしたコンパクトカー「208」と、その100%電気自動車である「e208」の販売開始を発表した。
プジョーは伝統的に、真ん中に「0」の入った3ケタ数字の車名を採用している。100の位はクラス(車格)、1の位は世代で、かつては205、206というようにフル・モデルチェンジする毎に数字が大きくなった。
だが、2012年にデビューした301以降、車名の1の位をヨーロッパ向けの主力モデルには「8」に、新興国向けのモデルには「1」で固定するように。
したがって、208は現行型の初代は2011年に発表されたが、今回のモデルチェンジでも209とはならずに新型208となる。
では、フル・モデルチェンジされた新型208と100%電気自動車のe208について、その概略を紹介していこう。
新型208 外観
新型208は、いかにも最新のプジョーらしいプロポーションとディテールをまとい、要所にクロームのアクセントを配している。
注目のボディサイズは、全長×全幅×全高が、4095×1745×1445mm(208アリュール)。従来型より全長は120mm長く、全幅は5mm幅広く、全高は25mm低い。
フロントまわりは、三本爪をモチーフとしたヘッドライトや、下に伸びるサーベルのようなデイタイム・ランニングライトが特徴的。グリルの中央にはライオンマークが配され、ボンネット先端には「208」バッジが付けられる。
サイドビューは従来型から大きく変化。ボンネットは長くなり、フロントウインドウはセットバックされた。寝かされたCピラーが、リアフェンダーの造形と相まって安定感のあるスタンスを生み出す。
リアエンドには、トランクリッド幅いっぱいのブラックバンドが走り、三本爪をモチーフとしたテールライトを組み込んだ。
なおe208では、グリルがボディカラーに合わせて塗装され、ライオンマークは見る角度によって色調が変化。リアハッチに「e208」バッジ、Cピラーに「e」マークが付くのがICE(内燃機関)版との識別点だ。
新型208 内装
インテリアでは、プジョー車の特徴であるiコクピットが新バージョンとして3次元表示になった「3D iコクピット」を採用。これは、3つのレイヤーから成り立っている。
まず、一番上が視覚ゾーン。ステアリング奥には3Dデジタル・ヘッドアップ・インストルメントパネルが備わる。
3次元表示でデータの重要度や緊急度に応じて、ダイナミックかつ奥行きをもって情報を表示。センターコンソール上には7インチのスクリーンを配し、エアコン/オーディオ/カーナビ/車両の設定などを行う。
中段は、物理的なスイッチを配して実際に手で操作するゾーンだ。すべての素材は手触り良く、各パーツのクリアランスを詰め、精緻な印象に。
ダッシュボードはソフトパッドだが、中央部にカーボン風の装飾を施した。ATのシフトレバーはバイ・ワイヤ式で、ステアリングにはパドルも備わる。
最下段は、乗員を包み込むようなパーソナル感・安心感を演出するゾーン。GTラインにはホールド性の高いダイナミックシートを、アリュールには疲れにくいコンフォートシートを装備。
またGTラインには、後席の頭上まで広がるパノラミック・ガラスルーフをオプション設定した。
新型208 シャシー/パワートレイン
新型208は、グループPSAのB/Cセグメント用の最新プラットフォームであるCMPをベースにしている。
スムーズでフリクション感の少ない乗り味、スポーティなハンドリングを実現。プジョーのコンパクトカーに期待されるフィーリングを備えている。
サスペンション形式は、フロントにマクファーソンストラット、リアにTBA(トーションビームアクスル)と、プジョーの伝統を継承。なお、e208はバッテリーの重量増に対応すべく、リアのTBAにパナールロッドを追加している。
日本仕様のICE版のパワーユニットは、今のところ1.2Lの直列3気筒ターボのガソリン・エンジンのみ。
最高出力は100ps、最大トルクは20.9kg-mを発生する。従来型に搭載されていた1.2Lターボ(110ps/20.9kg-m)より最高出力は少し低められている。
組み合わされるミッションは、8速トルコンATのEAT8になった(従来型は6速)。
プジョーのハッチバックといえば、「GTi」が歴代の20Xシリーズや30Xシリーズには設定されてきた。新型208でも、フランス本国では、今年の秋にはコンセプト・モデルが発表されると噂されている。
新型EV e208
新型208と同時に登場した「e208」は、100%電動パワートレインを搭載している。駆動用の電気モーターは最高出力136ps(100kW)と最大トルク26.5kg-mを発生する。
バッテリーは大容量の50kWhのリチウムイオン・バッテリー。自然吸気ガソリン・エンジンなら2.6L相当のトルク、26.5kg-mを発進時から発生させ、瞬時の応答性を発揮するドライビングを体験できる。
e208は、スポーツ(136ps/26.5kg-m)/ノーマル(109ps/22.4kg-m)/エコ(82ps/18.4kg-m)の、3つのドライビングモードが設定できる。
またブレーキモードも、Dレンジでは内燃機関のような自然な走行ができ、Bレンジではエネルギー回生を強化してワンペダル感覚で運転が可能。
航続可能距離は、欧州WLTPモードで340km(JC08モードは申請中)。バッテリーの保証は8年または16万kmとなっている。
充電方法は3種類。標準装備されている3kW 200Vコンセント型普通充電なら、100%充電に約18時間、50km充電に約4時間弱。6kW/200Vのウォールボックス型普通充電器なら、100%充電に約9時間、50km充電に約2時間弱。
CHAdeMO急速充電なら、50kWの80%充電に約50分だ。なお、スマホのアプリで充電の予約やエアコンの作動などを設定することも可能だ。
新型208 装備
新型208とe208では、Bセグメントの常識を凌駕する最新機能を標準装備している。
とくに先進運転支援機能(ADAS)は、フラッグシップの508に肉薄する内容となっている。
アクティブ・セーフティブレーキ、ACC(ストップ&ゴー機能付き)、レーンポジショニング・アシスト、LKA、アクティブBSM、インテリジェント・ハイビーム、トラフィックサイン・インフォメーション、バックソナー/ワイドバックアイカメラ、フロントソナー/サイドソナーなど、グレードによるがほとんどを標準装備している。
また、プジョー初の装備として、車両が近接するキーを検知することでドアのロック/アンロックを行うキーレス・エントリーシステム「プロキシミティ スマートキー」も設定されている。
機能装備も、上級グレードにはLEDヘッドライトが与えられるほか、スマホに対応するプジョー・ミラースクリーンやUSBポートを標準装備して、デジタルライフに対応した。
新型208 価格
新型プジョー208シリーズの発売日は7月2日。
グレードと価格だが、ICE版の「208」は、エントリーグレードのスタイルが239万9000円。
中核グレードのアリュールが259万9000円、トップグレードのGTラインが293万円と発表された。
EVの「e208」は、アリュールが389万9000円、GTラインが423万円となっている。
グレードの違いは装備の差で、パワートレインはICE/EVの中では共通となっている。
新型208 スペック
新型208(日本仕様)のスペックは、下記の通りとなっている。なお、e208の諸元は後日発表されるという。
新型208アリュール(Allure)
価格:259万9000円
全長×全幅×全高:4095×1745×1445mm
ホイールベース:2540mm
車重:1160kg
エンジン:1.2L 直3ターボ
トランスミッション:8速オートマティック
最高出力:100ps/5500rpm
最大トルク:20.9kg-m/1750rpm
燃費(JC08):19.5km/L
駆動方式:FF
荷室容量(VDAL)265L
タイヤ:195/55R16
新型208 GTライン(差分のみ)
価格:293万円
全長×全幅×全高:4095×1745×1465mm
車重:1170kg
タイヤ:205/45R17
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