SUVなのか、GTなのか
フェラーリにとって新たなカテゴリーとなる4ドア4シーターGTとして送り出された「プロサングエ」。9月13日にワールド・ローンチされ、早くも日本でお披露目された。
【画像】日本上陸したフェラーリ・プロサングエ【4ドア4シーター、じっくり見る】 全56枚
跳ね馬にとって新たな時代の到来を告げるモデルだけに、ジャパン・ローンチの舞台に選ばれたのは、世界遺産に指定されている1100余年の歴史を持つ京都の仁和寺だった。
プロサングエはフェラーリ75年の歴史で初となる4ドアのフル4シーター・モデルである。
動力性能からハンドリングまでのすべてに最高の性能を追求した拘りにより、普通のクルマとして作られるSUVではなく、フェラーリは4ドア4シーターGTと称する。
プロサングエはフェラーリのDNAを受け継ぐパフォーマンスとビークルダイナミクス、快適性を両立。スポーツカーと同じパフォーマンスとハンドリングを備えることが特徴だ。
そして家族全員であらゆる状況下で楽しめるフェラーリが登場したのである。
デザイン/エンジンの注目点
ここでプロサングエのアウトラインを改めて紹介しよう。デザインはフラヴィオ・マンゾーニ率いるフェラーリ・スタイリングセンターが担当した。
空力を突き詰めながら彫刻のような造形と大胆な絞り込みで構成された凝縮感のあるデザインが特徴だ。後ヒンジにより存在感を消した観音開きのリアドアは、乗降性も高めた。
フェラーリを象徴する自然吸気12気筒エンジンは、エンツォ・フェラーリに始まるF140系の発展型で、プロサングエの用途に合わせ低回転域から厚いトルクを発生する特性に仕立てられた。
とはいえ最高出力は725psを7750rpmで発揮し、最高速度は310km/h、0-100km/h加速3.3秒、0-200km/h加速は10.6秒と、フェラーリの名に恥じぬ俊足ぶりを誇る。
ドライブトレインはFFとGTC4ルッソ用に開発された4RM-sシステムを受け継ぐが、フロント・アクスルにトルク・ベクタリング・システムが追加され走行安定性を高めた。
最新のスポーツカーで導入したビークルダイナミクス制御システムを進化させて採用。4ドアモデルながらフェラーリらしいドライビング・エクスペリエンスを実現したという。
ボディサイズは全長4973mm、全幅2028mm、全高1589mmで、乾燥重量は2033kgと重量級。しかし重量配分は49:51とフェラーリらしい優れた値とされている。
日本価格/納車開始の時期
仁和寺でのプレゼンテーションで、フェラーリ・ジャパン代表取締役のフェデリコ・パストレッリ社長は次のように述べた。
「妥協なく生まれた革新と、美しさの追求、純粋に性能を追求する。これはフェラーリのレーシングDNAにつながるものです」
「フェラーリはパフォーマンスを得るために開発されています。プロサングエはスポーツカーの位置づけで、妥協のない快適性と多用途性を備えたゲームチェンジャーなのです」
「サラブレッドを意味するプロサングエという名は“真髄”をも意味し、フェラーリのスポーツカーに最適なことから選ばれました。あらゆる路面でフェラーリに乗る情熱を示します」
エンジン形式については、「フェラーリの伝統と歴史を鑑みV12エンジンを採用しました。2025年に向けて電動化も含めて様々なパワーユニットを予定しています」と説明している。
日本での車両本体価格は4760万円と発表された。生産はマラネッロの12気筒エンジン車のラインで行われ、日本へのデリバリーは2023年後半を見込んでいる。
プロサングエ スペック
価格:4760万円
全長:4973mm
全幅:2028mm
全高:1589mm
ホイールベース:3018mm
最高速度:310km/h
0-100km/h加速:3.3秒
最高出力:725ps/7750rpm
最大トルク:73.01kg-m/6250rpm
駆動方式:4WD
ギアボックス:8速DCT
車両重量:2033kg
エンジン形式:6496ccV12
使用燃料:プレミアムガソリン
燃料タンク容量:100L
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4ドアフェラーリも売れる時代かな