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オレカ、LMDhに向け複数メーカーと交渉中。それぞれの“哲学”は異なると明かす

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オレカ、LMDhに向け複数メーカーと交渉中。それぞれの“哲学”は異なると明かす

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とWEC世界耐久選手権に2023年から正式参戦可能となる“LMDh”カテゴリーについて、フランスのシャシー・コンストラクターであるオレカは現在複数のマニュファクチャラーと話し合いを持っており、それらがもたらす「さまざまな側面」にエキサイトしている、という。

 オレカは現在LMP2シャシーを製造しており、これがIMSAのDPi規則においてはアキュラARX-05のベースシャシーとなっている。DPiではオレカのほか、ダラーラ、マルチマチック、リジェという4つのLMP2シャシーをベースにマニュファクチャラーがオリジナルのシャシーを被せることが可能となっており、この基本理念は共通ハイブリッドシステムを搭載するLMDhにおいても引き継がれる。

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 オレカでカスタマー関係を担当するアントニー・メギャバンはSportscar365に対し、さまざまなアプローチとニーズを持つ、いくつかの将来的なLMDhマニュファクチャラーと話し合いを持っていると語った。

 メギャバンによればLMDhに対する(自動車マニュファクチャラーからの)関心は依然として高く、今後数年で4つのシャシーコンストラクター(をベースにしたマシン)すべてがグリッドにつくことを楽観視していると説明している。

「関心は依然として高い。おそらく、もっとあるはずだ」とメギャバン。

「LMDhへの興味をストップしたOEM(マニュファクチャラー)はないと思う。これはいいことだ」

「交渉には、新しいOEMも参加している。より強い関心を示している人もいるし、こちらの予想よりも早くそれをスタートさせたいと思っている人もいる。交渉には時間がかかるものもあるが、2023年、そして2024年には(LMDhが)非常に強力なフィールドとなるのは明らかだ」

「スポーツカーレース全体にとっても良いことだし、LMP2マニュファクチャラーの4社にとっても良いことだ。オレカ、ダラーラ、マルチマチック、オンローク(リジェ)4社と組むOEMが、そこには存在するはずだ」

「一部のOEMはこのクラスへの参戦を検討しているが、すべてではないかもしれない。だがそれは本当に興味深いものであり、彼らは異なる側面を持っている。WECに興味を持っているメーカーもいれば、IMSAに興味を持っているところもある。両方に興味を持っているメーカーもいる」

「いつくかはファクトリープログラムであり、いくつかはカスタマープログラムだ。GT1の時代以来となるスポーツカーレースの機会がやってくるので、本当に楽しみで、エキサイティングだ」

 メギャバンはLMDhへ興味を持つメーカーがプログラムを評価検討していくプロセスは、それぞれに大きく異なると説明する。

「それは極めてオープンで、OEMごとに異なる」と彼は語った。

「OEMから連絡があり『LMDhに関心がある』と言われることがある。あるいは我々から彼らにコンタクトを取って『これはよい製品(シャシー)だ』と売り込むこともある。これらが最初のステップだ」

「その後は、フィロソフィー(哲学)の異なるアプローチを採る。一部のOEMは初期のパフォーマンスに明白に重点を置くし、一部のOEMはスタイリングに重点を置いていたりする。これらふたつの例は非常に興味深い」

「いずれにせよ、よいクルマが必要だ。だがそれは引き換えになるものであり、OEMと我々の間で話し合って、スタイリングを良くするためにどこまで制限をかけるか(パフォーマンスを犠牲にするか)を確認していく」

「(スタイリングは)自由度が高いので、純粋なパフォーマンスからスタートした方が常に簡単だとは思う。全体的には、最初の目標はパフォーマンスの面で最良のクルマを手にすることではあるが、一方で誰もが美しいクルマを好む」

「我々は常に、見栄えの良いクルマを念頭に置いている。LMDhは、それが可能な規則だと思う。DPiは最初のステップだったが、LMDhにおいてはもう1歩、2歩、前進することができるだろう」

「我々が行なっている調査では、(レースを見る人が)ブランドを明確に認識することができるため、興味を惹きつけていると思う。これはOEMにとっても、ファンやメディアにとっても良いことだ」

 メギャバンによれば、オレカは現在複数のOEMの調査を、“かなり進んだ段階”で行なっているという。

 オレカは、アキュラLMDhプロジェクトのベースシャシーを供給する予定であると理解されているが、アキュラ側はまだ正式に発表していない。

「すでにひとつのOEMとコンタクトしている」とメギャバン。

「イエス、我々には、期待どおりに進んでいる良いディスカッションがある」

■LMP2のコスト抑制も重要
 メギャバンはまた、LMP2カーのランニングコストについて、来年以降に行なわれる予定である規則の更新について、慎重に検討する必要がある、と付け加える。

 最近、いくつかのチームが将来のLMDh参戦を目的として、LMP2クラスに参加してきている。

 メギャバンは、これらのチームの動きを超えて、LMP2はプロ/アマというキャラクターを維持する可能性が高いため、(チームの)支出を増やす可能性のある変更は回避する必要がある、と考えている。

「我々が心に留めておく必要があることのひとつは、クルマのコストと、ランニングコストだ」と彼は言う。

「LMDhへ向かうLMP2のチームは、いくつかあると思う。だが、皆がそうではない。GT、LMP3、シングルシーターからLMP2に参戦してくるチームが、まだいくつかある」

「いずれにせよ、LMP2はトップクラスに上がる前の良いステップにあり続けると思う。一部のチームがLMDhに参戦していくとしても、そこで成長したいと考えている他のチームを説得する必要がある」

「これはACO(フランス西部自動車クラブ)=IMSAの架け橋としては良いことだ。現在、GT、LMP3、LMP2、ハイパーカー/LMDhというカテゴリーがあり、非常にうまく機能している」

「だが重要なことは、この規則(LMP2)のコストに注意する必要があるということだ」

「IMSAがブロンズドライバーの規則でかなり良いことしていることも、我々は分かっている。ヨーロッパでもブロンズドライバーが必須となるべきと言っているわけではないが、IMSAでは彼らは本当に楽しんでいるし、ヨーロッパにおけるプロ/アマクラスも良い一歩だと思う」

「私はかなり自信を持っているが、それでもコストには注意していく必要がある」

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