FIA F2に参戦するカンポス・レーシングは、2021年シーズンを戦うふたり目のドライバーを発表。ブラジル人ドライバーのジャンルカ・ペテコフを起用することを明らかにした。
2002年生まれのペテコフは2019年のイタリアF4でシリーズ2位に輝くと、2020年はフォーミュラ・リージョナル欧州選手権にプレマから参戦。チームメイトで、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のライバルでもあるアーサー・ルクレールとタイトル争いを繰り広げると、見事チャンピオンを獲得した。
■シャルル・ルクレールの弟アーサー、来季はFIA F3にステップアップ。プレマから参戦
しかし、ルクレールがFDAのサポートの下、2021年はプレマからFIA F3に参戦することを早々に決めた一方で、ペテコフは2020年限りでFDAのメンバーから外れることに。彼の進路には注目が集まっていたが、カンポスのF2シートを射止める形となった。
フォーミュラ・リージョナルとは、FIAによる近年のカテゴリー再編の流れで誕生したもので、FIA F3車両とFIA F4車両の中間に位置するリージョナルF3車両で競われる。
そのため、フォーミュラ・リージョナルはFIA F4とFIA F3の橋渡し的な役割を担っているが、ペテコフはフォーミュラ・リージョナルからFIA F3を経由せずに、いわば“飛び級”でFIA F2に昇格することとなる。なお彼のチームメイトとなるのはラルフ・ボシュング。こちらはF2での経験が豊富なドライバーだ。
ペテコフは先日逝去したカンポス・レーシングの創設者、エイドリアン・カンポスについて言及しつつ、次のようにコメントした。
「偉大なるエイドリアンの最後の願いのひとつが、僕をカンポスのマシンに乗せることだったと知って、非常に光栄に思う。それは僕にこれまでにないほどのモチベーションを与えてくれる」
「カンポス・レーシングには勝利の文化があり、若いドライバーにチャンスを与えることがチームのDNAになっている。彼らと一緒に仕事を始めて、再び自分たちの力を証明するのが待ちきれないよ」
またエイドリアン・カンポスの息子で、チームのスポーティングディレクターを務めるエイドリアン・カンポスJr.はペテコフについて次のように語った。
「ジャンルカのようにプロフェッショナルで勝利を渇望しているドライバーによってF2のドライバーラインアップを完成させられたことに興奮していると、チーム全体を代表して申し上げたい」
「彼は非常に重要なステップを踏んだし、この先には大変なことも待ち受けているだろう。しかし忘れてならないのは、彼がフォーミュラ・リージョナルのチャンピオンだということだ。したがって我々はジャンルカとラルフと共に良い結果を残せると自信を持っている」
「この契約は父が存命の間に完結させることができなかったが、我々はジャンルカをF2のラインアップに入れることが父の願いであったことを知っているし、それを実現させるために尽力してきたことも忘れていない」
「カンポス・レーシングを代表して彼を歓迎する。そして彼の2021年シーズンの幸運を祈っている」
2021年シーズンのF2開幕ラウンドは、3月26日~28日にかけてバーレーンで行なわれる。11チーム22名のドライバーが参戦する同シーズンにおいて、未発表のシートは7席となった。
2021年FIA F2ドライバーラインアップ
プレマ:ロバート・シュバルツマン/オスカー・ピアストリ
ユニ-ヴィルトゥオーシ:フェリペ・ドルゴビッチ/TBA
カーリン:ユアン・ダルバラ/ダニエル・ティクトゥム
ハイテック:ユーリ・ヴィップス/リアム・ローソン
ARTグランプリ:テオ・プルシェール/TBA
MPモータースポーツ:リリム・ツェンデリ/TBA
チャロウズ:TBA/TBA
DAMS:マーカス・アームストロング/ロイ・ニッサニー
カンポス:ラルフ・ボシュング/ジャンルカ・ペテコフ
HWA:マッテオ・ナニーニ/アレッシオ・デレッダ
トライデント:TBA/TBA
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