3月30日(土)、WRC世界ラリー選手権第3戦『サファリ・ラリー・ケニア』のデイ3が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位をキープしている。TGR-WRTのレギュラーである日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、首位と2分08秒9差の総合2番手で大会三日目を終えた。そんなデイ3を終えた各陣営から、ドライバーたちの声が届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合3番手
「(ミュンスターのことは)本当に残念だ。サスペンションのトラブルだろうと思う。僕たちはかなり調子よくステージを走れているし、今はマシンを無事にまとめようとしているよ」(SS9)
3台中2台にタイヤトラブルも上位キープのトヨタ。勝田貴元は鬼門乗り越え総合2番手浮上/WRC第3戦ケニア
「ここはとても難しい。グリップは変わりやすく、まったく簡単ではないんだ。ただ切り抜けたかったし、本当にトリッキーだったよ。しっかりしたサービスが必要だ。午後は様子を見ていこう」(SS10)
「あるコーナーではラインがとても厳しく、内側には岩があった。スローパンクチャーを起こして、タイヤが破裂してしまったんだ」(SS13)
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合17番手
「今朝、僕たちはケニアに捕えられてしまった。ループの最初のステージで、茂みに隠れていた岩にぶつかって左リヤのサスペンションが壊れてしまった。これで僕たちの一日は終わった。もちろん、自分たちにとってもチームにとっても残念なことだが、このような複雑なコンディションでもう少し経験を積むために、僕たちは明日戻ってくるよ」(本人SNSより)
「左側の茂みに隠れていた岩に触れてしまった。実際には、(サスペンション)アームのほとんどが曲がってしまい、1本は折れてしまった。壊れたところを変えたいが、すべてが曲がっているので、元の状態に戻すことは不可能だったんだ。ゲームオーバーだった」
「タフなラリーだ。今のところ、これまでの三つの大会が望んでいたほどうまくいっていないのは事実だと思う。精神的に少々こたえるよ。でも、トンネルの先には必ず光がある。うまくいけば、明日もサファリの経験を掴むためにまた進むことができる。そして次のラリーでは、それなりの結果を出せるように努力していくよ」(昼公式インタビューより)
●ジョルダン・セルデリディス(#19 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合9番手
「あれは僕の人生で一番難しいステージだった。あまりに難しく、ストールし、中盤で石に当たってしまった。信じられないような、最大量のアドレナリンだ」(SS10)
「セットアップの変更がうまくいったみたいだ。ただ、ターボチャージャーを交換しなければならなかったので、サービスで時間をロスしてしまった。それでもマシンの調子がとてもいいので、完璧だね」(SS11)
「ここではフェシュフェシュ(堆積しているパウダー状の砂)が多くなっていたね。ドライビングは良くなったが、道路はいつも通り難しい」(SS12)
※いずれもSS走行直後の公式インタビューより
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合5番手
「今日の結果には本当にがっかりしている。準備に大きな努力を注いだのにも関わらず、それが報われないのはつらいものだ」
「週末を通して競争力があったはずだが、マシンは自分たちで修理できないいくつかの問題を抱えており、ステージ全体をその状態で続けなければならなかった。僕たちは戦い続けたし、明日も進み続けるつもりだ」
「最終日も難しい一日になるだろうし、フィニッシュまでたどり着く必要があるが、プッシュして自分たちに何ができるか見てみるつもりだよ」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合10番手
「今日はとても忙しい一日だった。つねに何かが起きていて、休憩を取ることができなかった。結局のところ、ここはサファリ・ラリー・ケニアであり、何が起こるかわからないから、モチベーションを保ち続けなければならないんだ」
「昨日の出来事の後、チームは今日ここまで来るために多くのエネルギーを注いでくれたので、僕たちもこのまま進むしかない。明日はまた違う日になるし、何が起こるかは分からないけれど、できるだけ多くのポイントを獲得したいと思っているのは確かだ。そのことが重要になる」
●エサペッカ・ラッピ(#4 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合13番手
「物事はすこしつまずき出すと、本当にうまくいかなくなる。今日は主にパンクや動物の横断があって、できているときに出せていた良いペースで挽回することができなかった」
「明日は獲得できるポイントがあるので、今日と同じようなスピードがあれば、何人かのドライバーを捉えられるだろうと期待している」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合首位
「今日は、大きなリードを築いて一日を終えることができて嬉しい。今朝はミスをせず、安定したペースで慎重に走るつもりだったんだ」
「スリーピング・ウォリアーのステージ(SS10/13)では多くの選手がトラブルに見舞われたが、自分は非常にうまくペースをコントロールでき、いいタイムを出すこともできた。荒れていたりトリッキーな場所ではプッシュせず、ただリスクを管理しながら走ったんだ」
「また、運も少し味方してくれたので、結果的にすべてがうまく行った。ひとつひとつの石を避けながらのドライビングは、必ずしも楽しいとはいえないものだったけれど、ここまでのところその努力は報われている。明日もまたタフな一日になると思うが、最後までしっかり仕事をやり遂げるつもりだよ」
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合4番手
「あまりいい一日ではなかった。それでもクルマのフィーリングは昨日よりは少し好転していたし、ペースも悪くなかったので良い点もあったね」
「けれど、一日に3回もパンクをしてしまったことで、大きく後退することになったのは事実だ。望んでいた結果ではないし、貴重なチャンスを逃してしまったようにも思う」
「明日はできるだけ多くのポイントを獲得できるように努力する必要があるが、日曜日も長く難しい一日になる。ポイントを獲得するためには最後まで走り切らなければならないので、とにかくドライビングに集中して自分たちに何ができるのか様子を見たい」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合2番手
「最初のステージでベストタイムを記録することができ、今日はいいスタートを切りました。クルマのフィーリングは良く、それほどハードにプッシュしなくてもタイムは良かったので、とても満足しています」
「スリーピング・ウォリアーのステージは、特に終盤の新しいセクションがきっと大変だろうと予想していました。石がランダムにごろごろ転がっていただけでなく、草に隠れて見えない石も多くあり、残念ながら、かなり大きな石に当たってしまいました」
「問題が起こらないように、注意して走っていただけに非常に残念でしたが、ほとんどの選手がそのステージで何かしらのトラブルに見舞われていました。しかし、全体的にはここまでの結果に満足しています。明日はクルマをフィニッシュまで運ぶことが何よりも重要ですが、チームにさらなるポイントをもたらすことも可能だと思っています」
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