シーズンも大詰め、今週末の10月27~29日にサーファーズ・パラダイスのストリートサーキットで第11戦『ブーストモバイル・ゴールドコースト500』の開催を控えるRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップだが、来季2024年に向け体制拡大を表明し、フォード・マスタングの2台体制に拡充するブランシャード・レーシング・チーム(BRT)が新たなドライバーラインアップを発表。
今季ステップアップのスーパー2で“聖地”マウントパノラマを制したルーキーのアーロン・ラブと、長らく所属したティックフォード・レーシングから離脱して、新天地での牽引役を任された2010年王者ジェームス・コートニーの理想的ラインアップが構築された。
60周年記念“グレートレース”は無念の僚友を逆転した王者SVG組が制覇/RSC第10戦バサースト1000
レースウイークに入った木曜にリリースされた来季フォード陣営の最終ピースは、すでにティックフォードからの離脱を匂わせていた元全日本F3王者コートニーと、今季BRTのレギュラーとして戦ってきたトッド・ヘーゼルウッドのシート喪失というニュースにより、ドライバーラインアップが一新されることが確実視されていた。
これにより来季はBRTと対照的に2台体制に縮小するティックフォードは、キャメロン・ウォーターズにトーマス・ランドルの残留が確定。移籍シャッフルの可能性も囁かれたGMシボレー陣営のブラッド・ジョーンズ・レーシング(BJR)も、エース格に成長したアンドレ・ハイムガートナーを含めた体制維持が確定的となった。
BRT共同代表を務めるティム・ブランシャードは、このバランスの取れたペアリングに関し「チームとしての発展において次のステップに進むなかで、アーロン(・ラブ)とジェームス(・コートニー)を迎えられることはエキサイティングだ」と大きな期待を寄せる。
「豊富な経験を持つ元チャンピオンと、彼のパートナーであるスノーウィー・リバー・キャラバン(オーストラリアのキャンピングカー製造業)を複数年契約でBRTに迎えられることに興奮している。このスポーツに対する彼らの情熱とその結集が、我々BRTを補完し、目標達成に貢献してくれるだろう」
■スター候補の指導役も「楽しみ」とコートニー
スーパーカーでの19年間で、コートニーは通算15勝と70回以上の表彰台を獲得しており、そのハイライトはもちろん豪州復帰直後の名門ディック・ジョンソン・レーシング(DJR)での戴冠だ。
今季第10戦となったシリーズ最大の祭典『レプコ・バサースト1000』でキャリア550回目のスタートを迎えたコートニーと、この1戦でトップカテゴリーデビューを果たしたラブの布陣は、グリッドで前進を目指す組織にとって強力な後押しとなりそうだ。
「BRTとのパートナーシップを確認し、優秀なパートナーとの協力体制が維持できるのは素晴らしいことだ」と、まずは移籍の喜びを語ったコートニー。「僕は家族経営のダイナミックさを持つチームが大好きで、彼らは第一線のチームになるために必要な投資を実行することに熱心であることを示してきた」
「アーロン(・ラブ)と組むことは、またエキサイティングな可能性となるだろう。彼は現在のスーパーカー界で注目に値するスター候補のひとりであり、僕は彼の指導者としての役割を果たすことを楽しみにしている。彼が僕とチームを本当に前進させるスピードを持っていることに疑いの余地はないね」
「そして(共同創業者の)ティムとジョンのブランシャード兄弟は根っからのレーサーであり、彼らの次の章に加わることができてとても興奮しているよ」
一方、2019年当時に史上最年少の17歳で現地ポルシェ・カレラカップ・オーストラリア出場を果たしたラブは、今季の主戦場をスーパー2に移すと、前述のバサーストではジェイク・コステッキとペアを組み、BRTのワイルドカード枠で最高峰クラスにデビュー。決勝19位完走のリザルトを残した。
「僕がBRTに加わってまだ1年足らずだけど、僕自身は彼らに大きな信頼を寄せており、彼らがチームを構築し続け、成功に向けて全力を尽くすことを知っている。その旅に参加できることに本当に興奮しているよ」と早くも来季のスーパーカー昇格を決めたラブ。
「ステップアップするのは間違いなく困難だが、志を同じくする人々と一緒にそれができるのは稀なことだ。同じ目標に向かって努力しているチームに囲まれてとても幸せだよ」
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