WEC世界耐久選手権のLMP2チャンピオンチームであるチームWRTは1月31日、レネ・ラストとロビン・フラインスの起用を発表し、2台体制でWECのタイトル防衛に挑む2022年シーズンのドライバーラインアップを確定させた。
DTMドイツ・ツーリングカー選手権やフォーミュラEで、ともにバトルを繰り広げてきたラストとフラインス。彼らは元JOTA所属ドライバーであるショーン・ゲラエルとチームを組み、WRTのチャンピオンカーである31号車オレカ07・ギブソンをドライブする予定だ。
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一方、リアルチーム・バイ・WRTのバナーの下でシリーズのLMP2カテゴリーに参戦する41号車オレカ07・ギブソンのドライバーには、今年1月に公開された暫定エントリーリストに名前があったルイ・アンドラーデのチームメイトとして、フェルディナンド・ハプスブルクとノルマン・ナトが指名されている。
3度のDTM王者であるラストにとってWEC参戦は、Gドライブ・レーシングから出場しクラス優勝した2016年最終戦バーレーン以来、7年ぶりとなる。その際は先代モデルのオレカ05をドライブしていたが、彼は1月29~30日に開催されたデイトナ24時間レースでふたたびGドライブに加わり、初めて現行のLMP2カーであるオレカ07のステアリングを握っている。
また、ラストは既報のとおりアプト・スポーツラインのアウディR8 LMSを駆りDTMに復帰するため、ドイツのGT3シリーズとWECに並行参戦する予定だ。
2022シーズンのDTMは、昨年と異なりル・マン24時間レースとのスケジュールのバッティングを回避している。その一方でWEC第5戦富士とDTM第6戦スパは、ともに9月10~11日の週末にイベントが予定されている。
「2022年のFIA WECの全ドライバーラインアップを明らかにし、そこに素晴らしい経歴とスキルを持ち、そして我々のチームに馴染みのあるドライバーの名前を加えられることをうれしく思う」と語るのは、WRTのチーム代表であるヴァンサン・ボッセ。
「私たちの前には困難な課題が待ち受けている。我々にとってのWEC初参戦時のような成功を繰り返すことは、簡単なことではないからだ」
「(LMDhがWECに加わる予定の)2023年に向け、WEC(LMP2クラス)の競争は激しさを増している。今回、我々が発表した強力なラインアップは、激しい競争が予想される2022年のシーズンに立ち向かうために役立つだろう」
■41号車は現チャンピオンドライバーが2名搭乗
WRTの実質的な2台目となるクルマには、昨年31号車でチャンピオンとなったハプスブルクを中心に、2021年は別のチームで活躍したドライバーが集められた。
元リベリオン・レーシングのメンバーであるナトは、TDSレーシングのサポートを受けたリアルチーム・レーシングを代表してLMP2プロ・アマクラスに参戦。アンドラーデはGドライブ・レーシングとアルガルベ・プロのチームでELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズに挑み、LMP2プロ・アマのタイトルを獲得している。
リアルチーム・レーシングのオーナーであるエステバン・ガルシアは、「ノルマン・ナトのことは昨年、WECで一緒に働いたのでよく知っている」と述べた。
「とくに水素燃料電池車による耐久レースプロジェクト“ミッションH24”を通じ、モータースポーツをより持続可能なものにすることへの関与には好感が持てる。フェルディナンド・ハプスブルクもサスティナビリティに深く関わっているね」
「私たちのスポーツをポジティブに進化させてくれる、このようなドライバーをサポートすることはリアルチーム・レーシングにとって当然の選択と言える。彼らとルイ・アンドレーデと一緒になることで、私たちは非常に競争力のあるチームとなる。リアルチーム・バイ・WRTとしてエキサイティングなシーズンを過ごすことになるだろう」
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