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ハムリンを抑えたレディックが勝利。同週WRC&WECと並び、NASCARでもトヨタが1-2達成

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ハムリンを抑えたレディックが勝利。同週WRC&WECと並び、NASCARでもトヨタが1-2達成

 2023年のプレーオフ2戦目となるNASCARカップシリーズ第28戦『ハリウッド・カジノ400』が9月8~10日に快晴のカンザス・スピードウェイで開催され、延長リスタートから“3ワイド”の勝負で抜け出したタイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)が、わずか2周のリードで逆転勝利。これで自身初のポストシーズン“ラウンド・オブ・12”への進出も決めている。

 レギュラーシーズンをワン・ツーで制したジョー・ギブス・レーシング(JGR)を筆頭に、シーズン終盤戦でスピードを維持するトヨタ・カムリ陣営は、ここカンザスの1.5マイルでも引き続き速さを誇示。プラクティスではウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)や前回のカンザス覇者ダレル“バッバ”ウォレスJr.(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)らを退け、レディックがプレーオフドライバーらで構成するトップ5最速をマークする。

緊迫のプレーオフ緒戦はトヨタ陣営との激闘を制したカイル・ラーソンが勝利/NASCAR第27戦

 勢いそのままに迎えた予選では、前週のプレーオフ緒戦を制したカイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)を抑え、今度はクリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)がダーリントンに続く2戦連続のポールウイナーを射止めてみせた。

「僕はこの場所が大好きなんだ。とても楽しかったが、予選は非常に熾烈で僕らが持てるものはすべて出し切った。プラクティスから好調ではあるが、レーストリムこそがすべてさ」と今季4回目、キャリア通算8回目のポールポジションを獲得したベル。

「僕らは毎週、勝利を目指してレースできるクルマを揃えてトラックに来ているし、すべてをまとめる準備はできている。明日もチームやパートナー、そしてファンに良いショーを見せられることを願っている」

 迎えた決勝は、トヨタ陣営のJGRと23XIレーシング双方のチーム内で明暗がくっきり分かれる展開となり、今季のレギュラーシリーズチャンピオンを獲得したマーティン・トゥルーエクスJr.(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)は、スタート直後にパンクしウォールの餌食に。これで右のタイロッドも損傷し、わずか4周でレースを去ることに。

 同じくレース中盤の108周目で2番手を走行していたウォレスJr.も「何の前触れもなく」右リヤが悲鳴を上げ、ターン2で壁の衝撃を受けた23号車はトーリンクを破損。最速の1台と目された『コロンビアスポーツウェア・カンパニー・トヨタ』カムリも32位でレースを終える。

「5周前くらいにルーズにはなったが、それは自分のラインとターン4出口へのアプローチの仕方が原因。その3~4周後にパンクした。直前のターン1ではなんの兆候もなかったし、もっとフェンス際を走らなかった自分に腹が立つ。被害を抑えることができただろうからね」とウォレス。

 その後もオースティン・ディロン(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)やバイロンらが姿勢を乱し、ウォールに“ブラッシュ”を喫するなか、主導権を握ったのは2021年王者ラーソンで、最初の165周中で99周をリードしステージ1を制覇する。

 しかし陽が陰り始めると同時に5号車の勢いは鳴りをひそめ、続くステージ2はブラッド・ケセロウスキー(RFKレーシング/フォード・マスタング)の手に渡る。その背後からヒタヒタと迫ったのが11号車『ヤフー!トヨタ』のデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)で、残り80周を前に6号車フォード・マスタングを仕留め、ラップリーダーに浮上していく。

■抜群のリスタートを決め、延長戦を制す

 ここから配下のレディックを従えレースをコントロールした“23XI共同オーナー”だったが、残り7周で今度はクリス・ブッシャー(RFKレーシング/フォード・マスタング)が右リアタイヤをパンクさせウォールに衝突、最後のコーションが発動する。

 ここでラスト・スプリントに向けピットロードに飛び込んだ各車は判断が分かれ、フレッシュな“4タイヤコール”としたハムリンは2タイヤ組のエリック・ジョーンズ(レガシー・モーター・クラブ/シボレー・カマロ)やジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)、そして土曜プラクティスのクラッシュから復活したカイル・ブッシュ(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)らの背後で復帰する。

 さらにコース上ではダニエル・スアレス(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)がステイアウトを決め、これで5番手から延長リスタートを切ったハムリンだったが、同じく4タイヤを選択したレディックが抜群のジャンプを決める一方で「横にいる5号車(ラーソン)を気にしすぎて、リスタートは前を見るより後ろを見て、まるで“寝ているような”状況に」陥り勝負権を失ってしまう。

 すぐさま3番手に進出したレディックの45号車は、ホワイトフラッグが振られるなか鋭くボトムに飛び込み、ロガーノとジョーンズに並び掛け3ワイドとすると、ターン1で“勝利へのパス”が完了。フレッシュタイヤの優位性を活かし、ハムリンを従えてのトヨタ・ワン・ツーを完成させた。

「23XIのチーム全体による素晴らしい仕事さ。我々は本当に良いペースを持っていたが、そこでデニー(・ハムリン)を上回ることができなかったんだ」と、重要な局面で待望の移籍後2勝目を飾ったレディック。

「しかし混乱が起こった。トラックに留まるドライバーや2タイヤをコールするクルマもいて、そこで1番ボトムのレーンが空いた。かなりクレイジーだね」と、これで北米トヨタとTRD USAもワン・ツーを達成。

 同週に開催されたWRC世界ラリー選手権第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』や、富士スピードウェイで開催のWEC世界耐久選手権第6戦『富士6時間耐久レース』でのワン・ツー、さらにはJRC全日本ラリー選手権第7戦『ラリー北海道』でのヤリ-マティ・ラトバラ/ユホ・ハンニネン組と勝田範彦/木村裕介組(ともにトヨタGRヤリスJP4ラリー2)によるトリプル・ワン・ツーに、北米のNext-Genカムリも並ぶ結果となった。

 同地カンザスで併催されたNASCARエクスフィニティ・シリーズ第26戦『カンザス・ロッタリー300』は、ジョン-ハンター・ネメチェク(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタGRスープラ)が今季6勝目でレギュラー最終戦を制覇。こちらはすでにプレーオフ突入のNASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第19戦『カンザス・ロッタリー200』は、クリスチャン・エッケス(マカナリー・-ヒルゲマン・レーシング/シボレー・シルバラードRST)がこちらも3ワイドの延長戦を制する結果に。

 服部茂章率いるハットリ・レーシング・エンタープライズ(HRE)は引き続き2台体制を敷き、追い上げを披露した16号車タイラー・アンクラム(トヨタ・タンドラTRD-Pro)が9位、ジェイク・ドリューの61号車も10位に入り、2台揃ってのトップ10フィニッシュを決めている。

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