新車試乗レポート [2022.10.28 UP]
新型日産エクストレイル公道試乗「電動×四駆の新基準」最新e-POWERの走りとは
日産の新世代パワートレーンを搭載する新型エクストレイル。
VCターボ e-POWERやe-4ORCEが話題だが、その走りの出来はどうなのか。
公道でしっかりチェックした。
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●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之
使い勝手はそのままにプレミアム度を上乗せ
NISSAN 新型エクストレイル G e-4ORCE
●ボディカラー:サンライズオレンジ/スーパーブラック 2トーン(特別塗装色:7万7000円)
●車両本体価格:449万9000円
■G e-4ORCE 主要諸元 ※オプションを含まず
●全長×全幅×全高(mm):4660×1840×1720 ●ホイールベース(mm):2705 ●最低地上高(mm):185 ●最小回転半径(m):5.4 ●車両重量(kg):1880 ●パワーユニット:ツインモーター(フロント150kW[204PS]/330Nm、リヤ100kW/195Nm) ●発電用エンジン:1497cc直列3気筒DOHCターボ(106kW/250Nm) ●WLTCモード総合燃費:18.4km/ℓ ●タイヤ:235/55R19
オーテック e-4ORCE アドバンストパッケージ
●ボディカラー:カスピアンブルー/ダイヤモンドブラック 2トーン〈AUTECH専用色〉(特別塗装色:7万7000円)
●車両本体価格:504万6800円
グレードバリエーション&価格
公道試乗インプレッション
強力なパワートレーンと
足回りの相性も上々だ
前後モーターの最大トルク時の上限車速は、計算すると前が約55km/h、後ろが約94km/h。エクストレイルの4WDは基本FRモーターで走行し、ドライブモードと走行条件によってRRモーター出力を制御しているため、前後モーターを使い分けるような設定だ。単純計算で前後の最高出力を合算すると250kW(340PS)、最大トルクは525Nm(53・6kg・m)。モンスター級高性能SUV並みの数値となる。
0-100km/h加速は7.4秒。ちなみに試乗はできなかったがFWD仕様は9.3秒とのことで、全開加速は4WD車が2割増し。8秒を切るのはSUVでは相当なものだが、それを感じさせない紳士的振る舞いがエクストレイルの走りの真骨頂である。
e-4ORCEは幅広い速度域での動力性能とドライバビリティの安定を図ったシステムでもある。今回の試乗では高速巡航での余力を図るまでに至らなかったが、高速ツアラーとしてもe-4ORCEへの期待は高い。
e-POWERの発展はドライブフィールの質感の向上が基本と考えるべきであり、特性的には大人しい方向性だ。エクストレイルe-4ORCEも同様で、前述した強烈なパワースペックはゆとりへと振り分けられる。踏み込み直後のトルクの立ち上げは踏み込みが浅くても滑らか。もちろん、深い踏み込みでは加速度の増加も急になるが、到達車速を予測しやすい特性だ。速いが翻弄されずに自然体で制御できる。無意識下の対話感といってもいい。
加速の揺らぎや前後輪の駆動力配分の変化も意識させない。急加速でも安定安心なのはe-POWERの特徴のひとつだが、エクストレイルはさらに高い速度や急加速時でも変わらぬ平穏さがある。市街地でもリズミカルに走らせるワインディングでも感性に素直で過不足なく的確に反応してくれる。
フットワークもこの動力性能と相性がいい。操舵に的確に反応するが、必要以上の切れ味や挙動が上手く抑えられている。控え目と言ってもいいくらい。どっしりとした接地感を維持しながら、決して鈍重ではなく、神経質に構えることなく操れる領域が広い。低速コーナーから高速コーナーまで同じような特性を示す。高速コーナーの安定感と収束性はエクストレイルのハンドリングの美点だ。
挙動やグリップ感では低速コーナーになるほど後輪の蹴り出しを意識するが、幅広い速度域で安定した操縦特性を示すのもe-4ORCEの賜と言える。
乗り心地は意外とマイルド。仕様によって扁平率が異なるタイヤを装着し、60扁平/18インチと55扁平/19インチが用意されるが、どちらも路面当たりは穏やか。これは45扁平/20インチを履くオーテック仕様でも同様の印象。開発陣に尋ねたところ、扁平率が低くなるほど縦バネのソフトなタイヤを選定したとのこと。いずれの仕様も雑味が少ない良質な乗り心地を示すのも納得だ。より大径のホイールを履く上級グレードでも乗り心地が悪化しないのは、良心的な設定だと言える。
キャビン機能は従来車から大きな変更はない。ミドルSUVながら3列シート仕様をラインナップするのが実用面のセールスポイントだが、これは従来車も同じである。加えてハイブリッド専用車となったため価格のハードルが上がり、最廉価モデルでも約320万円、プロパイロット装着の4WD車では約380万円からとなる。走りの質や性能の高さを考慮するならこの価格設定も納得できるのだが、ファミリー&レジャーにおけるキャビンの使い勝手や悪路対応力を軸に、コスパでエクストレイルを選んでいたユーザーには厳しい。結果的にe-POWERによる走りをセールスポイントとしたプレミアムSUVとなった。
新ブランドエンブレムとVモーショングリルを組み合わせたフロントマスクは力強い造形となっている。先代比で全長は30mmほど短いがホイールベースは同じ。押し出しの効いたデザインで車格感が向上した印象だ。
全幅が拡大され、よりロー&ワイドなフォルムに。最低地上高はFFが200mm、4WDが180mm。先代よりも5~20mm低くなっている。
インテリアは先進感・EV感を特に強調せず、SUVらしく機能的な仕立て。もちろん、カラーディスプレイメーターやワイドモニターディスプレイなど、車内ITは最新仕様だ。
ゆとりと上質感を追求したキャビンパッケージも見所だ。シートは2列が基本だが、X e-4ORCEには3列仕様(グレーシート写真)も設定あり。
オプション設定のカラーHUD(ヘッドアップディスプレイ)は立体的な表示を採用。
プロパイロットはナビ連携機能付き。カーブでの速度制御などが可能な高機能仕様だ。
全高が20mm低くなったが、荷室スペースへの悪影響は感じさせない。2列目&3列目シート格納時の広さはクラストップレベル。
注目メカ1/VCターボe-POWER
独創的な圧縮比可変機構を備え、幅広い回転域で高効率な出力特性を実現した新ターボエンジンを採用。発電効率が高められており、高出力なモーターとの相性がとても良い。
コンロッドにリンク機構を設けたVCターボとパワフルなモーターが、電動ならではの滑らか走りを生み出す。
注目メカ2/e-4ORCE
動力性能の高さはもちろんだが、真骨頂は制御の巧みさ。人の運転では不可能な領域まで走りを高めながら、挙動はあくまでも自然だ。
4輪への動力配分が自在で、滑りへの反応に留まらず、先読み的な制御をも行う。
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みんなのコメント
電子制御で冬の道もグイグイ走るような印象の日産のCMに感化され、
凍結路やシャーベット路を飛ばして事故を起こすのが予想できる。
こういったSUVの前を走行していると追突されるかもしれませんので気を付けましょう。
数年後には最新日産デザインのアリア顔になると思うと現行は怖くて買えんわ