F1イタリアGPの決勝レース序盤、フェラーリのセバスチャン・ベッテルはアスカリシケインでスピンし、大きく後退することになった。ベッテルはこのスピンからコースに復帰する際、レーシングポイントのランス・ストロールに接触したとして、10秒のストップ&ゴーペナルティを科せられ、さらに大きく後退した。
当時レースをリードしていたのは、ベッテルのチームメイトであるシャルル・ルクレールだった。ルクレールはベッテルが優勝争いから離脱したことで、彼ひとりでメルセデス勢の2台からのプレッシャーに耐えなければならなかった。
■フェラーリ社長、ルクレールのモンツァ勝利に”感激”。メルセデスは完敗認める
1(フェラーリ)対2(メルセデス)の様相となったことで、メルセデスは戦略を分割。ルクレールをアンダーカットするため、ルイス・ハミルトンを早めにピットに呼び込んだ。ルクレールはハミルトンの動きに反応して翌周ピットインしたものの、もう1台のメルセデスであるバルテリ・ボッタスはピットストップを遅らせることを選んだ。
ピットストップ後、ルクレールはハミルトンからの激しい攻撃に晒されることになった。しかしハミルトンはルクレールを攻略できず、タイヤを痛めて後退。しかしルクレールには安心する暇はなく、続いてより新しいタイヤを履いたボッタスからの攻撃に対処しなければならなかった。
ルクレールはボッタスの攻撃も凌ぎきり、ベルギーGPからの連勝を達成。またチームに久々の母国GP勝利をプレゼントした。
レース後にルクレールは、「戦略は良かったと思う」と語った。
「僕らは明らかに、難しい状況にあった。ふたりのメルセデスが背後にいたのに、僕は唯一のフェラーリだったからだ。彼らは、1台のマシンには長く走らせ、もう1台は早めにピットインするという戦略上での”駆け引き”をすることができたんだ」
「とても難しい状況だったけど、最終的にはハードタイヤを履くという、正しい選択ができたと思う」
ベッテルがサポート役を果たせなかったことにより、どれほど大変なレースになったのか……そう尋ねられたルクレールは、次のように語った。
「確かに、1台だけではなく2台のマシンがいた方が楽だ」
「でも明らかに、(予選では)セブはとても不運だった。彼は予選Q3で2回目のアタックができなかったんだ。次のレースではもっと良くなると、僕は確信している」
ルクレールはレース中の無線交信で”プランB”に変更するとのやりとりをチームと行った。フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノット曰く、「単純に最初のスティントを長くしただけ」だと語った。
そしてフェラーリは最初のスティントの間にデータを評価したことで、ルクレールに第2スティントでハードタイヤを履かせることができたという。
「(ソフトタイヤの)デグラデーションは、スティントの最後までそれほど重大ではなかった。でも、確かに存在していた」
ビノット代表はそう語る。
「ハードタイヤを投入することで、レースの終わりまでより良いペースで走れるということを、我々は知っていたんだ」
「ミディアムを履いた他のマシンと比べれば、ストップを行った後の最初のラップが難しいことは分かっていた。それが勝利に向けて重要なポイントだった」
「勇敢な選択だったとが、正しい決断だったと思う」
ハミルトンは最終的に3位でフィニッシュすることになった。ハミルトンは第2スティントでミディアムタイヤを履いたが、もしハードタイヤを選んでいた場合2位でフィニッシュすることはできたかもしれないが、ルクレールを倒すことはできなかっただろうと語る。
「朝の段階でハードタイヤで行くことができるかと尋ねたんだ。でもチームはノーと言った」
そうハミルトンは語った。
「僕らはハードを試さなかった。だから彼らは、ハードタイヤが十分に速いかどうか分からないと言ったんだ」
「僕らが選んだタイヤ(ミディアム)は速かった。でも、崖から落ちる(ようにパフォーマンスが突然下落する)可能性があると、僕は言ったんだ」
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