この記事をまとめると
■ベントレーがRタイプコンチネンタル JAS 949をモチーフにしたコンチネンタルGTアズールを製作
超高級車って普通に運転できるもの? 庶民じゃ味わえない数千万円クラスの運転感覚とは
■内外装にJAS 949のアイコン的なディテールを数多く継承・採用している
■JAS 949とそれをモチーフにした新型コンチネンタルGTアズールはプレス車両として貸し出しが行われる
Rタイプコンチネンタル JAS 949の70周年を記念して製作
超高級車ブランドとして知られるベントレーだが、かつては世界有数のスポーツカーブランドであったことはご存知だろうか。その象徴が、1927~1930年のル・マン24時間レースを4連覇したスピード6であり、また1952年の登場当時、4人乗り2ドアサルーンとして世界最速を誇ったRタイプコンチネンタルが有名どころだ。実際、ベントレーはJAS 949と呼ばれるRタイプコンチネンタルを所有しており、ヘリテージイベントなどでその勇姿を披露している。
そんなRタイプコンチネンタル JAS 949をモチーフにしたコンチネンタルGT V8 アズールがワンオフで製作された。今回製作された新型コンチネンタルGT V8 アズールは、1953年式であるJAS 949の誕生70周年を記念したものであり、数多くのアイコニックなディテールを継承している。そもそも2003年に登場した初代コンチネンタルGTは、JAS 949のデザインにインスパイアされてスタイリングされたという経緯もあり、その直系となる新型コンチネンタルGT V8 アズールは、まさに現代のRタイプコンチネンタルと言っても差し支えないだろう。
JAS 949にもっとも近い仕様を現代に再現するため、コンチネンタルGT V8 アズールは、1950年代のペイントカラーを忠実に再現したオールドイングリッシュホワイトにハンドペイントされ、JAS 949と同じブラック&ポリッシュ仕上げのハンドフィニッシュホイールが与えられた。
最高の素材を贅沢に使いハンドメイドで仕上げられたキャビン
キャビン内は、深く豊かな伝統を感じさせる赤味がかったブラウンのクリケットボール色レザーを採用。これはJAS 949のインテリアと同様の色合いを再現したものだ。また、ベルーガレザーのシートには手作業によってパイピングが施されており、インテリアにアクセントを与えている。
さらに、木目を活かしたオープンポア仕上げのバーウォルナットは、JAS 949のパテント仕上げに近い質感を実現しつつ現代的な印象となっている。このオープンポアパネルは最高の素材から厳選されており、3層のラッカーで塗装され、塗布の間にサンディングも行われるため、ワックスで磨いたような輝きを放ちつつ木材の持つ自然な色合いと質感を際立たせている。
また、JAS 949のインテリアのディテールを反映したクロスバンディングインレイ(象徴細工の縁取り)も施されており、リッチゴールドのベントレーマリナーのオーバーレイがその美しさを強調する。そして、Rタイプコンチネンタルのシルエットが刻まれたフェイシアのパネルとインテリアのトレッドプレートによってキャビンは完成させられる。
そのほか、フロントシートコンフォートスペシフィケーションや48Vアクティブアンチロールコントロールシステムによるベントレーダイナミックライド、ツーリングスペシフィケーションなどを標準装備しており、乗員の快適性が確保されているのは言うまでもない。
Rタイプコンチネンタル JAS 949をオマージュしたコンチネンタルGTアズールは、現在、ベントレー英国のプレス車両となっており、JAS 949とともにメディアに貸し出される予定となっているとか。至高の2台をドライブする機会が与えられるイギリスのメディアがうらやましい限りだ。
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