現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ランボルギーニの4WDスーパーカーは、「ディアブロ」から始まった【スーパーカークロニクル/037】

ここから本文です

ランボルギーニの4WDスーパーカーは、「ディアブロ」から始まった【スーパーカークロニクル/037】

掲載 2
ランボルギーニの4WDスーパーカーは、「ディアブロ」から始まった【スーパーカークロニクル/037】

1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、ランボルギーニ ディアブロだ。

ランボルギーニ ディアブロ(LAMBORGHINI DIABLO:1990ー2001)
ミウラ、そしてカウンタックと、スーパーカーを代表するモデルで世界に名を馳せたランボルギーニだったが、1974年のオイルショック以降は経営難が続き、現在のアウディ傘下に落ち着くまでに出資元が5回も替わるなど、波瀾万丈な歴史を持つ。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

ディアブロは、カウンタックの後継にあたるモデルだ。ディアブロ(Diablo)はスペイン語、またディアボロ(Diavolo)はイタリア語で、それぞれ悪魔を意味する言葉だが、伝説の闘牛の名前でもあるのだ。

ディアブロが開発された当時、ランボルギーニは米国クライスラー(当時)傘下にあったため、パワートレーンのレイアウトなど基本機構はカウンタックを継承するものの、デザインに関してはクライスラーの意向が反映された。そのため、ガンディーニが示した初期デザインは、シザーズドアこそ残されたがクライスラーのデザイナーによってエッジが削り落とされ、空力的には洗練されたものの大幅に変更されたという。カウンタックが持つ獰猛さや荒々しさとは一線を画すのは、そのためだ。

その一方でボディの軽量化に力を注ぎ、前後フェンダーとドアにアルミを使用するほか、バンパーやフロント&エンジンフードはランボルギーニが開発した複合素材のアウトクラーベを使用。全長4460×全幅2040mmという堂々たるボディながら、車両重量は1650kgに抑えている。また、ホイールベースはカウンタックより150mm長い2650mmとしたことで居住性が向上し、ディアブロのオーナーから賞賛された。

フェラーリ テスタロッサを意識したパフォーマンス
デビュー当初に搭載されたエンジンは、5.7LのV12 DOHC48バルブ。これを角断面のマルチチューブラーフレームのミッドに前後逆にして縦置きし、座席の間に収まるトランスミッションで出力の方向を180度変え、オイルパンを貫通する短いプロペラシャフトを介してデフに導くという、カウンタックで開発した方式がそのまま継承された。

最高出力は492ps、最高速は325km/h、0→100km/h加速は4.1秒、0→1000m加速が20.7秒と公称されたが、これは多分にフェラーリ テスタロッサを意識した数字(テスタロッサの公称値は390psと290km/h)といわれている。

この後、オープンモデルのロードスターやハイパワーバージョンのSVなど、ディアブロはバリエーションを増やしていく。ランボルギーニにとって幸運だったのは、クライスラーの資本をバックに4WDを開発できたことだろう。1993年に登場したVT(ビスカス トラクションの略)から始まる4WDスーパーカーは、これから先のランボルギーニの代名詞となっていく。

1999年のフェイスリフトで、これまでのリトラクタブルヘッドランプから固定式のヘッドランプに変更された。これは、ヘッドランプの昼間点灯を義務付ける国が増え始めた関係で、ランボルギーニ社がそれに対応したからだ。そのときに採用された固定式ヘッドランプには、日産フェアレディZ(Z32)のものが流用された。

ランボルギーニ ディアブロ 主要諸元


●全長×全幅×全高:4460×2040×1105mm
●ホイールベース:2650mm
●車両重量:1650kg
●エンジン種類:60度V12 DOHC
●総排気量:5703cc
●最高出力:492ps/7000rpm
●最大トルク:59.1kgm/5200rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・100L
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前245/40ZR17、後335/35ZR17

[ アルバム : ランボルギーニ ディアブロ はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

日産“新型”「高級ノート」初公開! 迫力顔&上質内装の「小さな高級車」! オシャグリーンも超カッコイイ「オーラ」に販売店でも反響集まる
日産“新型”「高級ノート」初公開! 迫力顔&上質内装の「小さな高級車」! オシャグリーンも超カッコイイ「オーラ」に販売店でも反響集まる
くるまのニュース
知っていると自慢できるカーエアコンの上手な使い方
知っていると自慢できるカーエアコンの上手な使い方
ベストカーWeb
往年のライトウエイト・スポーツらしさを再現したマツダ MX-5 ミアータ[driver 1989年3-20号より]
往年のライトウエイト・スポーツらしさを再現したマツダ MX-5 ミアータ[driver 1989年3-20号より]
driver@web
マクラーレン代表、フェルスタッペン&ノリス接触の原因は“3年前”にあると指摘「マックスを厳しく罰して来なかったから」
マクラーレン代表、フェルスタッペン&ノリス接触の原因は“3年前”にあると指摘「マックスを厳しく罰して来なかったから」
motorsport.com 日本版
ポーランド過去最大のポルシェ・パーティー! 200台超の空冷ポルシェと3,500人のファンがルフトカルトに集結
ポーランド過去最大のポルシェ・パーティー! 200台超の空冷ポルシェと3,500人のファンがルフトカルトに集結
LE VOLANT CARSMEET WEB
型式指定認証不正で新車販売現場は混乱する……と思ったらそうでもない! コロナ禍以降の「長納期慣れ」で消費者は意外にも冷静だった
型式指定認証不正で新車販売現場は混乱する……と思ったらそうでもない! コロナ禍以降の「長納期慣れ」で消費者は意外にも冷静だった
WEB CARTOP
なんならクルマを買ってから1度も見てないなんて人も! 使ってなくてもスペアタイヤは「交換」する必要あり
なんならクルマを買ってから1度も見てないなんて人も! 使ってなくてもスペアタイヤは「交換」する必要あり
WEB CARTOP
フェラーリの新型ハイパーカー出現! モコモコ膨らむ偽装の下にあるのは「なめらかボディ」?
フェラーリの新型ハイパーカー出現! モコモコ膨らむ偽装の下にあるのは「なめらかボディ」?
レスポンス
ポルシェ、80歳を迎えた伝説の元ワークスドライバー、ルディ・リンスを祝福!
ポルシェ、80歳を迎えた伝説の元ワークスドライバー、ルディ・リンスを祝福!
LE VOLANT CARSMEET WEB
小松礼雄代表率いるハースF1、レッドブルのペレスを抑えるなど大量12ポイント獲得「抑え込める自信はなかったけど、戦う価値はあった」
小松礼雄代表率いるハースF1、レッドブルのペレスを抑えるなど大量12ポイント獲得「抑え込める自信はなかったけど、戦う価値はあった」
motorsport.com 日本版
【ロングセラーモデルが新型に】 ホンダ・フリード 「エアー」/「クロスター」 福祉車両も同時発表
【ロングセラーモデルが新型に】 ホンダ・フリード 「エアー」/「クロスター」 福祉車両も同時発表
AUTOCAR JAPAN
ランド・ノリス、フェルスタッペンとの接触に憤慨「今日の彼は”やりすぎな日”だった……必死になりすぎているように見えたよ」
ランド・ノリス、フェルスタッペンとの接触に憤慨「今日の彼は”やりすぎな日”だった……必死になりすぎているように見えたよ」
motorsport.com 日本版
フェルスタッペン、ノリスとの接触は”攻撃的すぎたわけじゃない”と釈明「ブレーキング中に動いたわけじゃない。だって……」
フェルスタッペン、ノリスとの接触は”攻撃的すぎたわけじゃない”と釈明「ブレーキング中に動いたわけじゃない。だって……」
motorsport.com 日本版
現代における「世界一価値の高いファミリーカー」を追求した新型ホンダ・フリードが発売
現代における「世界一価値の高いファミリーカー」を追求した新型ホンダ・フリードが発売
カー・アンド・ドライバー
レッドブルF1重鎮、フェルスタッペンとノリスのトップ2激突は「完全に不必要」チーム自ら招いたピンチとも示唆
レッドブルF1重鎮、フェルスタッペンとノリスのトップ2激突は「完全に不必要」チーム自ら招いたピンチとも示唆
motorsport.com 日本版
“昼の高速バス”の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
“昼の高速バス”の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
Merkmal
”接触エンド”は回避できたかも? レッドブルF1、ノリスへのペナルティ付与の可能性をフェルスタッペンに伝えず「我々にも落ち度がある」
”接触エンド”は回避できたかも? レッドブルF1、ノリスへのペナルティ付与の可能性をフェルスタッペンに伝えず「我々にも落ち度がある」
motorsport.com 日本版
新東名の開通遅れの原因「最難関トンネル」どこまで進んだ? 「見るからにヤバイ山」 準備中の巻き返し策とは?
新東名の開通遅れの原因「最難関トンネル」どこまで進んだ? 「見るからにヤバイ山」 準備中の巻き返し策とは?
乗りものニュース

みんなのコメント

2件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村