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【50年の系譜】いつの時代も「ポルシェターボ」は特別だった!

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【50年の系譜】いつの時代も「ポルシェターボ」は特別だった!

初代911ターボへの熱狂

いつの時代にも「ポルシェ911ターボ」という車名には特別な響きがある。いまでもポルシェがフェラーリやランボルギーニと同じステージで語られるのは、ポルシェターボや930ターボと呼ばれることもある初代911ターボが、1970年代後半のスーパーカーブーム全盛時に少年たちを熱狂させたからだ。

【画像】歴代ポルシェ911ターボたち 全18枚

張り出したリアフェンダーが特徴的で、リアホイールアーチの前部にブラックのストーンガードフィルムが装着され、リアリッドにブラックのワイドなハードラバーボーダー付きのリアスポイラーが備わっている姿は本当にカッコよかった。

その誕生から50年というアニバーサリーイヤーとなる今年は911ターボという車名を目にする機会が多く、往時と同じような熱量でファンを楽しませている。911ターボ50周年記念限定モデル「911ターボ50イヤーズ」の予約受注(1974年という登場年にちなみ、世界限定1974台)が8月16日に開始されたので、その系譜を簡単におさらいしておこう。

930ターボ(1975~89年)

ルイーゼ・ピエヒが70歳になる誕生日に贈られたモデル(ナローボディにターボエンジンを搭載/1974年)を原点とする911ターボは、レースを席巻した917/10および917/30の特徴であるターボ技術を採用。

911シリーズのフラッグシップとなり、3.0リッターの1975~77年モデルは260ps、3.3リッターの1978~89年モデルは300psという最高出力を誇った。1987年からタルガとカブリオレも用意され、最終型となる1989年モデルは5速MTを搭載。

964ターボ(1991~93年)

限定生産されたカブリオレを除き、クーペのみが導入されたタイプ964の911ターボは、先代のターボ3.3から受け継いだ大きく張り出したリアフェンダーと2本出しとなる楕円型テールパイプがファンを魅了。

3.3リッターの1991~92年モデルは320ps、3.6リッターの1993年モデルは360psを発生するエンジンを搭載した。このハイパワーモデルを識別する特徴のひとつが、レッドのブレーキキャリパーだ。

993ターボ(1995~98年)

4WDシステムを搭載した最初のターボモデルである、タイプ993の911ターボからツインターボチャージャーを採用。3.6リッターツインターボエンジンの最高出力は408psで、1996年モデルで430psに高められるパワーキットが用意され、1998年モデルでは450psまで引き上げられた。

フロントエプロンに3つに分かれたエアインテークが設けられ、下部にはブレーキ冷却用のエアスロットを装備。リアスポイラーは全体がボディカラーで塗装された。

996ターボ(2001~05年)

最後の空冷エンジン911となったタイプ993の引退後、しばらくの間ターボがラインナップされなかったが、2001年モデルで復活。3.6リッターツインターボエンジンの最高出力は420psで、4輪駆動と6速MTが標準装備となった。

2004年モデルでカブリオレを量産。これは1989年以来となる出来事だ。2005年モデルでは450psを誇る911ターボSを追加設定。こちらもクーペとカブリオレが用意された。

997ターボ(2006~12年)

タイプ997の911ターボは2006年に登場。量産ガソリンエンジンとして初めて採用した可変タービンジオメトリーによるターボチャージャーで、エンジンの最高出力が480psに到達した。

2007年モデルから、わずか20秒で開閉する3層構造ファブリックトップを備えたカブリオレを追加設定。2010年仕様からポルシェ・ドッペル・クップルング (PDK) が標準装備となり、新開発エンジンが500ps(ターボSは530ps)となった。

991ターボ(2013~19年)

2013年に発表されたタイプ991の911ターボは「911ターボこそが日常的に乗る911の中における最高の存在」というポルシェの哲学が色濃く反映されたモデルで、先代よりもホイールベースを100mm延長するなどし、ドライバーに緊張感を与えない圧倒的な安定感と、さらなる速さを実現。

エンジンは520ps仕様(Sは560ps)となり、2015年に実施されたマイナーチェンジで登場したモデルは540ps(Sは580ps)という最高出力を誇った。

992ターボ(2020年~)

2020年に受注が開始されたタイプ992の911ターボは、それまでとは異なり、先に650ps仕様のターボSが登場。その後、580ps仕様の通常版がリリースされた。先代よりも大幅にパワーアップしたが、実用性の高さと乗り心地のよさは健在。

ダンパーの制御をスポーツモードにしても、4WDシステムと後輪操舵の恩恵もあり、歴代の911ターボに通じるシンプルな内装に身を委ねながら誰でも快適なドライブを楽しめる。

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