MotoGP第5戦フランスGPの予選、今季初めてQ2に進出したバレンティーノ・ロッシ(ペトロナス・ヤマハSRT)は、難しいコンディションの中で慎重になりすぎてしまったと語った。
週末を通して天候が不安定になっている今回のフランスGP。予選前に行なわれたFP4の終了直前に雨が降り出してしまい、MotoGPの予選はウエットコンディションでスタートした。
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しかし雨はすぐに降り止んだため、徐々に路面は乾いていった。Q2が始まるタイミングでは、各車がどのタイヤを履くのか難しい決断を迫られた。多くのマシンがレインタイヤで一旦コースに向かったが、ペトロナス・ヤマハSRTの2台はスリックタイヤでの走行を決断した。
この決断は正解だったようで、レインタイヤを履いていたライダーも続々とピットに戻り、スリックタイヤに交換したり、スペアバイクに乗り換えていった。
ロッシは2周目に暫定トップタイムを記録するペースで走行していたが、最終コーナーでウエットパッチに乗って挙動を乱し、バイクから振り落とされそうになってしまった。当然、この周はタイムを落としてしまったが、影響はそれだけではなかったようだ。ロッシはこれで慎重になりすぎてしまったと振り返り、最終的に9番手となった。
「ペトロナス・チームは正しい選択をし、適切な戦略を選んでいる」
そうロッシは語った。
「僕のライダーコーチであるイダリオ・ガビラが、正しい道を示してくれたから、スリックタイヤでスタートした。それが僕たちにとって小さなアドバンテージになった」
「残念ながら、2周目の最終コーナーでウエットパッチに乗ってしまい、あと少しでクラッシュするところだった。その影響で、特にセクター4でのフィーリングが悪くなってしまった」
「また最終ラップでは慎重になりすぎてしまった。そうでなければ、もう少しうまくできたかもしれない」
ロッシは、コンディションが常に変化していたため、セッション途中で新しいスリックタイヤに交換したとしても、成果は得られなかったと考えている。
「リヤに新しいタイヤを履いたとしても、それが大きな助けになったとは思えない。というのも、ラップごとに速くなっていたので、コース上に留まってフィーリングを改善していった方がはるかに良かったんだ」
「もし新しいタイヤを履いていたとしても、大きなアドバンテージは得られなかっただろう」
チームメイトのフランコ・モルビデリは4番グリッドを獲得したが、FP3で起きた奇妙なアクシデントにより、痛めていた膝の状態を悪化させてしまったようだ。
モルビデリはフランスGP前のトレーニングで膝を痛めていたようだ。FP3で行なったフラッグ・トゥ・フラッグ(レース中のコンディション変化にともない、異なるタイヤを装着したマシンへの交換が許可される)に向けたバイク交換練習で力を入れた際、膝が飛び出しそうな感覚がしたのだという。
「今のところ、僕の膝が安定していないんだ」とモルビデリは話した。
「バイクを乗り換えようとした時、左脚を踏みしめてしまい、膝が飛び出しそうに感じたので、とにかく手を離すしかなかった。だからバイクに飛び乗るのではなく、手を放してバイクにぶつかってしまったんだ」
「トレーニングの時にもそんな瞬間があったけど、クラッシュはしなかった」
「回復しなければいけない。僕の膝は弱い。先週から痛みが出るようになってしまったんだ」
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