現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > アルファタウリ、最終戦アブダビGPでは1ストップ作戦完遂。しかし……角田裕毅「ストラテジーは成長していない。でも、僕も走りながら提案できるようにならなきゃ」

ここから本文です

アルファタウリ、最終戦アブダビGPでは1ストップ作戦完遂。しかし……角田裕毅「ストラテジーは成長していない。でも、僕も走りながら提案できるようにならなきゃ」

掲載
アルファタウリ、最終戦アブダビGPでは1ストップ作戦完遂。しかし……角田裕毅「ストラテジーは成長していない。でも、僕も走りながら提案できるようにならなきゃ」

 2023年のアルファタウリは、シーズン終盤大きくパフォーマンスを上げたことが印象的だ。しかしその一方で、戦略がうまくいかなかったシーズンという部分もある。そんな中最終戦アブダビGPでは、結果的にはうまくいかなかったものの、当初組み立てた1ストップを確実に遂行させ、しっかりとポイント稼いだ。そういう意味ではチームの戦略面が成長したようにも見える。

 しかし角田裕毅は、戦略については「まだまだです」と語った。

■角田裕毅、今季限りでチーム代表退任のフランツ・トストに最大限の感謝「彼がいなければ、僕は今F1にいなかった……これからは完璧なドライバーになれるよう集中する」

 アルファタウリはシーズン前半から中盤にかけてマシンのパフォーマンスが最低レベルであった。そんな中でも角田が奮闘し、10位前後でのフィニッシュを連続させた。しかし角田が獲得したのは3ポイント。第15戦イタリアGPを終えた時点では、この3ポイントがチームの総獲得ポイントであり、コンストラクターズランキングは最下位に沈んでいた。

 ただシンガポールGPで投入したアップデートが功を奏し、パフォーマンスが急上昇。そのシンガポールGPではチームメイトのリアム・ローソンが9位に入った。

 続く日本GPでは角田が予選Q3に進出。ただ予選でタイヤを使いすぎてしまったこと、決勝では反応すべきではない相手のピットストップに反応してしまったことで入賞を逃した。カタールGPでも、せっかく豊富な新品タイヤを残して決勝に駒を進めたのに、それを活かすことができなかった。サンパウロGPでもピットストップの判断が一瞬遅れたことで、2~3ポジション失っていた可能性がある。

 言わば戦略の”ミス”により、多くのポイントを失ったのも、今シーズンのアルファタウリだった。

 しかし前述の通り、最終戦アブダビGPでは他の動きに左右されず、自らの戦略をしっかりと実施。結果的にベストな戦略とは言えなかったかもしれないが、自分たちの戦いをしっかり”やり切った”感があり、ある意味チームとしての成長が見て取れたような気がする。

 これについて、『角田裕毅 ファンミーティング “Oh! Yuki Tsunoda~♪" in 相模原』に参加するために相模原市民会館を訪れた角田本人に尋ねると、「あまり成長していない」と辛辣な答えが返ってきた。

「正直、ストラテジーに関しては、あまり成長していないです」

 アブダビGPの戦略について、そう角田は語った。

「タイヤをマネジメントできて、デグラデーションを抑えつつ、1ストップで行けたのは良かったです。1ストップというのは最初から決まっていたんですが、実際には2ストップの方が速かったはずです。ですから、最終的な結果という意味では、プラスではありませんでした」

 ただレース後のコメントの通り、1ストップで走り切ったことについては、後悔していないと角田は言う。

「正直、何かにチャレンジしなければ6位以内に入れないということは分かっていました。僕が7位に入って、ダニエル(リカルド)が9位に入って、ようやく(ウイリアムズを抜いて)コンストラクターズランキング7位が獲れるという状況でした」

「しかしダニエルがポイントを獲るのは難しいという状況だったので、僕は6位を目指すしかなかった……普通のストラテジーでは厳しかったんです」

「だからチャレンジしたことに後悔はありません。でもストラテジーとしては、フランツ(トスト/チーム代表)が言っていたように、2ストップの方が良かったと思います。2ストップで6位を狙えたかと言われたら、正直怪しいところはありますが、7位にはなれたと思います」

 ストラテジーをさらに成長させるためには、自身が走りながら、いろいろな提案をできるようにならなければいけないと、角田は言う。

「これはチームのストラテジストのせいというだけでなく、僕が走行中にもっと繊細かつ詳細に『こういうストラテジーにしようよ』と提案できれば、レースも変わってくると思います」

「そういうところは、特にダニエルがうまいので、そこから学びながら、来年僕自身も成長していきたいと思います」

関連タグ

こんな記事も読まれています

限定車「ICON EDITION」をBonneville T100などモダンクラシックシリーズに設定!筆記体ロゴ復活!【トライアンフ】
限定車「ICON EDITION」をBonneville T100などモダンクラシックシリーズに設定!筆記体ロゴ復活!【トライアンフ】
モーサイ
「娘友達を乗せたらベルト未着用で捕まりました。ママ達は笑うだけで謝りません。不快です」投稿に回答殺到!?「感じ悪い」「でも貴女は命を預かってる」大激論に…悪いのは誰なのか
「娘友達を乗せたらベルト未着用で捕まりました。ママ達は笑うだけで謝りません。不快です」投稿に回答殺到!?「感じ悪い」「でも貴女は命を預かってる」大激論に…悪いのは誰なのか
くるまのニュース
4連覇のフェルスタッペン、レッドブルだから今年は22戦もかかった? 「マクラーレンならもっと早くできたかも」
4連覇のフェルスタッペン、レッドブルだから今年は22戦もかかった? 「マクラーレンならもっと早くできたかも」
motorsport.com 日本版
クラウン専門店「ザ・クラウン」取扱特別仕様車の展示イベントを関西で初開催
クラウン専門店「ザ・クラウン」取扱特別仕様車の展示イベントを関西で初開催
Webモーターマガジン
WRCラリージャパン、2024年大会は延べ54万人以上が来場。昨年から7000人増
WRCラリージャパン、2024年大会は延べ54万人以上が来場。昨年から7000人増
motorsport.com 日本版
敗れたノリスが王者フェルスタッペンを祝福「彼は誰よりもタイトルにふさわしい。常に最大の仕事をし、弱点がない」
敗れたノリスが王者フェルスタッペンを祝福「彼は誰よりもタイトルにふさわしい。常に最大の仕事をし、弱点がない」
AUTOSPORT web
白と黒で表現された「A110 S」に命を吹き込む! アルピーヌ×マチュー・セザールによるモノクロームの芸術的コラボレーション
白と黒で表現された「A110 S」に命を吹き込む! アルピーヌ×マチュー・セザールによるモノクロームの芸術的コラボレーション
LE VOLANT CARSMEET WEB
トヨタがタフな新「プリウス風SUV 」初公開! “斬新サメ顔×ハリアーサイズ”採用! クーペスタイルの「bZ3C」発売間近、中国で
トヨタがタフな新「プリウス風SUV 」初公開! “斬新サメ顔×ハリアーサイズ”採用! クーペスタイルの「bZ3C」発売間近、中国で
くるまのニュース
激混み国道23号と1号を“直結” 桑名の川沿いを行く新道開通 たった720mでも「かなり便利じゃないかコレ…!?」
激混み国道23号と1号を“直結” 桑名の川沿いを行く新道開通 たった720mでも「かなり便利じゃないかコレ…!?」
乗りものニュース
激しい動的テストを実施! アルファロメオ、「ナルド・サーキット」で「33 ストラダーレ」の動的テストを完了
激しい動的テストを実施! アルファロメオ、「ナルド・サーキット」で「33 ストラダーレ」の動的テストを完了
LE VOLANT CARSMEET WEB
日本上陸へ新たな情報あり!? スズキ「ジムニー5ドア」の実力をおさらい! 広いキャビンと荷室で「伝統のクロカン4WD」が魅力アップ
日本上陸へ新たな情報あり!? スズキ「ジムニー5ドア」の実力をおさらい! 広いキャビンと荷室で「伝統のクロカン4WD」が魅力アップ
VAGUE
VWの電気ミニバン『ID. Buzz』、北米SUVオブザイヤーの最終候補に
VWの電気ミニバン『ID. Buzz』、北米SUVオブザイヤーの最終候補に
レスポンス
ハリウッドの脚本なら笑われる。王座を争い激しい火花、ラリージャパンは狂気の週末に【WRC海外記者コラム】
ハリウッドの脚本なら笑われる。王座を争い激しい火花、ラリージャパンは狂気の週末に【WRC海外記者コラム】
AUTOSPORT web
BMWのダイナミックロードスター『F 900 R』がマイチェン! ライポジ変更でよりスポーティに
BMWのダイナミックロードスター『F 900 R』がマイチェン! ライポジ変更でよりスポーティに
レスポンス
斬新「NDロードスターターボ!?」あった!? 超パワフルな「ターボエンジン」&“6速MT”搭載! わずか4年で消えた“独自デザイン”も素敵なアバルト「124スパイダー」とは?
斬新「NDロードスターターボ!?」あった!? 超パワフルな「ターボエンジン」&“6速MT”搭載! わずか4年で消えた“独自デザイン”も素敵なアバルト「124スパイダー」とは?
くるまのニュース
金谷港のアジフライをサンドした「漁師バーガー」 フェリーを眺めながら揚げたてを堪能
金谷港のアジフライをサンドした「漁師バーガー」 フェリーを眺めながら揚げたてを堪能
バイクのニュース
【角田裕毅F1第22戦分析】初日からペース改善に成功「9位が精一杯。持っている力を出し切れた」一方ライバルとの差も痛感
【角田裕毅F1第22戦分析】初日からペース改善に成功「9位が精一杯。持っている力を出し切れた」一方ライバルとの差も痛感
AUTOSPORT web
【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村