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【世界が注目する高級ミニバン】トヨタグランドハイエース、10月デビューの噂を追う!!

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【世界が注目する高級ミニバン】トヨタグランドハイエース、10月デビューの噂を追う!!

 2019年5月に台湾トヨタとオーストラリアトヨタがハイエースをベースとした高級ミニバンのグランビアを発表。そしてこの高級ミニバンを日本ではグランドハイエースとして2019年10月に販売を開始する、という情報は大きな衝撃を与えた。

 この情報について年間100日はディーラーを回るという遠藤徹氏が現場である販売会社の声をもとに検証する。

【2018年度衝突安全実験結果発表!!】アルファード/ヴェルファイアが大賞受賞!!

文:遠藤徹/写真:台湾トヨタ、TOYOTA

販売マニュアルは出回っていない

 トヨタのハイエースをベースにした高級ミニバンが日本ではグランドハイエースとして2019年10月に販売を開始する、という情報が流れている。その真相を探るべく、扱い店である首都圏のトヨペット店、ネッツ店に出向き取材してみた。

発表されたグランビアの ボディサイズは全長5300×全幅1970×全高1990mm。大きくて威厳はあり、押し出しの強い顔も日本人ウケ間違いなし

 まずクルマについてだが、ボディサイズは全長5300×全幅1970×全高1990mmと発表されている。ベースの現行200系ハイエースバン・スーパーGL・標準ボディ・標準ルーフのボディサイズは全長4695×全幅1695×全高1980mmだから全高を除けばかなり大きい。

 エンジンはエンジンは排気量が2755cc、177ps/45.9kgmをマークするディーゼルターボが搭載されているようだが、日本仕様のグランドハイエースには2.7Lのガソリンエンジンもラインナップされる可能性が高い。

 首都圏のトヨタ系販売員に調査したところ、以下のような答えが返ってきた。

「グランドハイエースというネーミングかどうかは明らかになっていませんが、現行のハイエースよりも大きいサイズの同型モデルが発売になるのではないかという情報は聞いています。全長が5m20cm、全幅が2m程度のようですがいつ発売になるのかまだ明らかになっていません」(トヨタモビリティ東京系販売員)

 販売員の証言にあるとおり現行ハイエースよりも大型の高級ミニバンの存在は確かなようだ。日本で販売するにはサイズが非現実的と思われたが、販売するのは間違いない。

1999年にグランビアのマイチェン時に兄弟社として登場したグランドハイエース。2002年にデビューしたアルファードが実質後継車となった

 ただ、2019年10月に販売するためには、2019年7月の時点で販売会社にメーカーから何の情報も届いていないというのは考えられない。

 通常の流れでいけば、デビュー3カ月前なら販売マニュアルがあってもおかしくないが、極秘モデルでもないグランドハイエースが2019年7月上旬時点で販売マニュアルは存在しないのだ。

 このことからも2019年10月に日本で発売される可能性は極めて低いということになる。

ボリュームのあるBOXスタイルだがボクシーなデザインは紛れもなくハイエースを彷彿とさせるグランビア。アルファードよりもロング&ワイド

 しかし、グランドハイエースの日本発売が噂された2019年10月といえば、東京モーターショーが開催される。このことは無視できない。

 トヨタはアルファード、ノア/ヴォクシーを東京モーターショーに出展後、年明けに販売を開始してきたように、グランドハイエースが東京モーターショーで参考出品車として公開され、早ければ年明け、遅くとも2020年春に発売を開始するというケースは充分に考えられる。

  グランドハイエースについては少々肩透かしを食らった感はあるが、本家ハイエースのモデルチェンジに関する情報も調査してきた。

グランビアのシートアレンジは2-2-2の6人乗りと2-2-2-3の9人乗りをラインナップ。日本では4列シートは非現実的なので3列シートが有力だ

次期ハイエースは鼻出しタイプになる!?

 2019年7月中旬現在では、「次期モデルについての噂は確かに流れているが、まだメーカーから正式な通達はない。発売するとすれば早くて2020年春であり、2019年中はないだろう」とコメントしている。

 確かにタイではフロントのボンネットに鼻出しタイプの新型が発売になっている。これが日本仕様にアレンジされるにはボディサイズが大き過ぎて売れない。従って日本仕様は同じ鼻出しタイプでも全高、全幅は現行の全長5m以内、全幅1750mm以内に抑えられるはずとの見方が強い。

2019年2月にフィリピンで世界初公開された海外向けハイエース。ノーズ部分が大きく出たデザインが特徴。こんなデザインのハイエースは欲しくない!?

 全長の5m以内で収めるとすると、このまま衝突安全対策のため鼻出しレイアウトを採用したら、室内長が20cm以上短くなり、使い勝手が悪くなる。このためしばらくは従来モデルと併売して様子を見るという方法も検討されているようだ。

 現行モデルになった際にも、多少ボンネットを前に出し、衝突安全対策を強化したが、次期型ではさらにアルファード的に前に出すレイアウトを採用すると思われる。

 現行モデルはトヨペット店扱いの「ハイエース」とネッツ店扱いの「レジアスエース」がある。次期型では「新型ハイエース」に1本化する見込み。

 2020年5月からトヨタ全系列店併売となるため、従来の姉妹車を統合する方向にあり、これに関連した一連の対応策に伴うものといえる。

ハイエースの姉妹車であるレジアスエースは2020年5月から始まるトヨタの販社統合&車種整理の戦略により現行モデルで消滅することになる

東京オリンピックがカギを握る!?

 パワーユニットは従来とほぼ同じで4ナンバー車はガソリン2L、1ナンバーはガソリン2&2.7L、ディーゼル車は4、1ナンバーとも2.8L、コミューターは2ナンバーで2.7Lガソリン、2.8Lディーゼルを搭載するはず。

 ワゴンはガソリンのみで2.7L。トランスミッションは4ナンバー車が5MT、6AT。コミューター&ワゴンは6ATのみ。乗車定員はシートのアレンジによって3、3/6、3/6/9、2/5乗りなどが選べる。コミューターは14人乗り、ワゴンは10人乗り。

 ハイエースの人気グレードの中心は4ナンバーのディーゼル車だ。2020年には東京オリンピックが開催され、沢山の外国人が来日する。観光用として新型ハイエースを提供するのはタイムリーかも知れない。

次期ハイエースが注目されているのはトヨタは百も承知。衝突安全性能のために現行ハイエースも鼻を出したが、新型ではさらに出すことを避けられない模様で、室内広さに直結するため販社サイドにとっての懸案材料となっている。現行を継続生産を望む声はいまだに大きいという

 最後にトヨペット系販売員のコメントを紹介しておく。

「新型ハイエースが本当に発売になるのなら、人気モデルだけに期待していますが、現段階では噂だけで正式にメーカーから通達がきていません。現行モデルのプラットフォーム&基本コンポーネントを使い、鼻出しのボンネットデザインを採用する仕立てをするのであれば、室内が狭くなり使い勝手が悪くなるのでその点をどうカバーするのか気になります。あとボディそのもののが大きいグランドモデルを追加するのであれば、従来モデルとの併売になるので、欲しいほうを選べるのはいいと思います。ただ衝突安全の強化は必須となっているので、今後は鼻だしタイプが中心になると思われます」

 このことからも噂先行で何ひとつメーカーから情報が下りてきていないのがおわかりいただけると思う。

 人気車だけにいろいろ噂が出ているなか、 現行ハイエースがフルモデルチェンジしてこの鼻出し形状のグランドハイエースが次期ハイエースになるのではなく、ハイエース自体は現行型とほぼ同サイズで販売し続け(フルチェンジするにしてもほぼ同サイズでデビュー)、併売されるかたちで大型のグランドハイエースが追加される…というのが有力だ 。

 今や日本で一番注目度が高いといえるトヨタのドル箱グルマのハイエースの動向はこの先も逐一報告していきたい。

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