■どんなクルマ?
中国/アメリカ専用 S90ロングホイールベース
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ボルボは「将来的に全モデル電動化」という発表を行なったが、中国では、アイドリングストップ機能さえ備えたクルマがなかった。
中国のジーリー(吉利汽車)の資本になってから、スウェーデンと中国の2面性を持ったボルボは、葛藤に苦しむこととなる。
吉利汽車の意向としては、ライバルであるBMW 5シリーズや、メルセデス・ベンツEクラス、それからアウディA6を打ち負かすような、大きく、豪華絢爛なクルマを望んでいたが、ボルボ側としては、より大衆受けする小さめのクルマをプッシュしたかったのだ。
結果的に中国が勝ったが、これは決して悪いことではない。
中国版の5シリーズやA6、EクラスにジャガーXFもそうだが、ロングホイルベース化がなされている。というのもこのあたりのクルマはお抱え運転手が付き、ファミリー向けに使われることが少なく、リアシートに座るのは大人ばかりという事情があるからだ。
ベースとなったモデルから、12cmストレッチした今回の主役だって、そういった使われ方をするのだろう。
ちなみにS90 LWB(ロングホイールベース)はイギリスはおろか、ヨーロッパ圏ですら販売されない。中国とアメリカだけの販売だ。このような長めのクルマが本領を発揮するのは広い国土を持った国だというのは当たり前なのだけど。
■どんな感じ?
S90ロングホイールベース 乗った印象は?
大きさのほかに、S90 LWBはリファインが加わり快適性がプラスされている。しかし(だから、ともいうべきか)ライバルのようなスポーティさはない。
T5の2.0ℓターボエンジンは、257psを発生させ、数値上では0-100km加速を7.2秒でやってのける。しかし実際はそんなに速いと感じない。
むしろ経済性重視で快適志向のふるまいのため、ゲームのクルマを操っているかのよう。急いでいるときにムチを入れる際も、パドルシフトがこのクルマにはない。
ドイツ製のライバル車たちはパドルシフトがあるのに。
ステアリングは軽く、そこからのフィードバックはとても僅かなものだ。
いっぽうロードホールディング性に関しては及第点。轍なども上手に衝撃吸収してくれるので、快適性が何より感じ取れる乗り味である。
なぜ、マッサージ機能がフロントのみ?
フロントシートに座ると、スウェーデン製のボルボと同じように広い車内だが、実は11mm狭くなっている。
今回試乗したクルマは、ダークブラウン、ナッパレザーのインテリアで、クルミ材が貼られた内装と、とても良くマッチしていた。
フィッティングに関しては申し分ないが、レザーはひっかき傷がすぐ付いてしまう点が気になる。また、ドライビングポジションが高すぎるせいで、ヘッドアップディスプレイが見づらいのも要改善だ。
さて、リアシートに座るひとのためにドアを開け、ブラインドやサンルーフを開け閉めする。リアのエアコンは、センタートンネルのところで操作でき、そこには220Vの電源も備わっている。そのほかの装備も含め、至れり尽くせりだ。
しかし驚くべきはフロントにはマッサージ機能が付いているにも関わらず、リアには設定がないということ。いったいどうなっているのだろう?
■「買い」か?
燃費ふくめ、要改善
S90 LWBはスタンダードなモデルよりも均整の取れたクルマであるように見えるだろう。
しかしナビは位置情報を取得するのに時間が掛かりすぎるし、都市部での試乗ではあったものの燃料1ℓあたり13kmしか走らない。地球環境には優しくない。
ヨーロッパ向けのスタンダードなS90も中国生産になりつつあるなかで、LWBバージョンはまず中国で売り出され、2018年からはアメリカにも投入される。
いまのところほかの地域での販売はされないようだが、まずは改善が優先だろう。
ボルボS90 LWB T5インスクリプション
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