現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 中身は基本同じ車種! メーカーにこだわりなければドッチが正解? ベース車とOEM車はどちらがお得なのか

ここから本文です

中身は基本同じ車種! メーカーにこだわりなければドッチが正解? ベース車とOEM車はどちらがお得なのか

掲載 17
中身は基本同じ車種! メーカーにこだわりなければドッチが正解? ベース車とOEM車はどちらがお得なのか

 この記事をまとめると

■自動車メーカーには他社のクルマを小変更して販売するOEM車が存在する

エンブレムチューンかと思ったらまさかの本物! 本家はバカ売れもなぜか売れなかった「マイナーすぎる」OEM車3台

■査定時にはOEMモデルは不人気な場合が多く査定額が低い場合がある

■新車購入時には値引きを期待できるメリットもある

 OEMモデルの存在意義とは

 クルマの分野では、OEM(相手先ブランド製造)が多い。とくに活発なカテゴリーが軽自動車だ。たとえば軽商用車のスズキ・エブリイは、日産クリッパーバン/マツダ・スクラムバン/三菱ミニキャブバンとして供給されている。乗用車メーカー8社の内、供給元のスズキも含めると、4社が実質的に同じクルマを販売する。

 軽乗用車でも、スズキ・アルトはマツダ・キャロル、ダイハツ・タントはスバル・シフォン。さらに小型/普通乗用車では、トヨタ・ノアがスズキ・ランディ、スズキ・ソリオは三菱デリカD:2、ダイハツ・トールはトヨタ・ルーミー/スバル・ジャスティという具合に、細かく供給されている。

 OEMについて、車両を開発/製造して供給する側のメーカーは次のように述べた。

「OEMは供給する側にとっては効率が優れている。製造した車両を出荷すればいいため、営業費用などが掛からないためだ」。

 逆の見方をすれば、OEMにより車両の供給を受けるメーカーは、あまり儲からない。それでもOEMを扱う背景には、顧客を逃さない目的がある。

 たとえばマツダやスバルは、かつて軽自動車の開発と生産を自社で行っていた。その後、主に合理化を理由に軽自動車の開発と生産から撤退したが、軽自動車の取り扱いまで終了すると顧客を他社に逃してしまう。そうなれば販売会社は、今まで受注していた車検、点検、修理、保険などの仕事まで失ってしまう。

 また軽自動車の顧客が小型車も併用していた場合、たとえばマツダが軽自動車市場から撤退してそのユーザーがスズキの軽自動車に乗り替えると、併用していたマツダの小型車まで、スズキに奪われる可能性が生じる。スズキの販売店が熱心なら、小型車も自社製品に変えてもらおうと頑張るのは当然だ。

 つまり販売会社は、顧客をなるべく独占して、他社のセールスマンとは接触させたくない。そこでOEMが利用される。つまりOEMは、顧客が他社へ流出しないようにラインアップの穴を埋めるための商品だ。

 新車購入時はメリットも

 また新たなユーザーを獲得するため、OEMを導入することもある。たとえば日産は、以前は軽自動車を扱っていなかったが、2002年にスズキMRワゴンの供給を受けてモコの車名で発売した。スズキやダイハツの軽自動車をセカンドカーとして所有する日産車ユーザーに売り込むためだ。

 ユーザーとして悩むのは「本家を買うか、OEMか」だろう。本家とOEMで価格の割安度に大差はなく、明確な違いが生じるのは数年後の売却額だ。

 この優劣は販売台数で決まる。たとえばスズキ・アルトとOEMのマツダ・キャロルなら、前者が販売台数が多く、売却時にも好条件が期待される。トヨタ・ノアとOEMのスズキ・ランディも、前者が高値になると判断される。

 この差が生じる理由は、中古車の選ばれ方にある。今は多くの中古車ユーザーが、ウェブサイトで車両を検索して購入する。そのときには「アルト」や「ノア」で検索され、「キャロル」や「ランディ」にはなりにくい。そうなるとキャロルやランディはウェブサイトでヒットしにくく、売却時の査定でも不利になる。

 しかしほかの条件は、OEMが不利とは限らない。販売会社はメーカーとの契約でOEMも含めて一定の台数を販売する必要があり、そこに到達しなければ、販売促進のためにOEMの値引きや購入条件が上まわる場合もある。OEMを扱うセールスマンから「ウチはOEMで稼ぐつもりはないから、軽自動車でも相応に値引きする」という話を聞いたことがある。

 また残価設定ローンの残価(車両価格に占める残存価値)や金利も、販売会社によって異なる。従って購入したい車種にOEMを含めた姉妹車が存在する時は、条件を合わせて見積書を取り、商談して比べてみるといいだろう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【2025年F1チーム別プレビュー/ウイリアムズ】2026年に集中も、サインツという資産を得て上昇は必至
【2025年F1チーム別プレビュー/ウイリアムズ】2026年に集中も、サインツという資産を得て上昇は必至
AUTOSPORT web
VW、小型EV『ID. EVERY1』を2027年に市販へ…価格は2万ユーロから
VW、小型EV『ID. EVERY1』を2027年に市販へ…価格は2万ユーロから
レスポンス
サイバートラックが異次元カスタムで覚醒!? ドイツのチューニングメーカー“マンソリー”が手がけた「イーロンゲーション」とは
サイバートラックが異次元カスタムで覚醒!? ドイツのチューニングメーカー“マンソリー”が手がけた「イーロンゲーション」とは
VAGUE
外装のアクセントカラーは460億通り! 「ベントレー・コンチネンタルGT」オプションの無限の可能性
外装のアクセントカラーは460億通り! 「ベントレー・コンチネンタルGT」オプションの無限の可能性
LE VOLANT CARSMEET WEB
日産「崖っぷち」からの大逆転なるか? 800億円赤字、工場閉鎖…「技術の日産」再興でスバル化戦略? e-Powerの未来どうなる
日産「崖っぷち」からの大逆転なるか? 800億円赤字、工場閉鎖…「技術の日産」再興でスバル化戦略? e-Powerの未来どうなる
Merkmal
東京ガス、EV充電サービス「EVrest」に新料金メニュー…充電器ごとの柔軟な設定が可能に
東京ガス、EV充電サービス「EVrest」に新料金メニュー…充電器ごとの柔軟な設定が可能に
レスポンス
【RQ決定情報2025】スーパーフォーミュラの新チームをサポートする『KDDIレースアンバサダー』のメンバーが発表
【RQ決定情報2025】スーパーフォーミュラの新チームをサポートする『KDDIレースアンバサダー』のメンバーが発表
AUTOSPORT web
ホンダe:HEVと日産e-POWER 元エンジニアが判定「長所」と「短所」をガチで比べるとどっちがいいの?
ホンダe:HEVと日産e-POWER 元エンジニアが判定「長所」と「短所」をガチで比べるとどっちがいいの?
ベストカーWeb
「マイクロバス」はトヨタの商品名だと知ってた? 60年以上むかしのトラック「ダイナ」ベースのバスがとってもおしゃれ! 昭和懐かしのクルマを紹介します
「マイクロバス」はトヨタの商品名だと知ってた? 60年以上むかしのトラック「ダイナ」ベースのバスがとってもおしゃれ! 昭和懐かしのクルマを紹介します
Auto Messe Web
ユーザーがクルマの「リコール」を放置すると車検に通らない場合も! そもそも「リコール」ってどんな場合に出されるもの?
ユーザーがクルマの「リコール」を放置すると車検に通らない場合も! そもそも「リコール」ってどんな場合に出されるもの?
WEB CARTOP
ママチャリとロードバイクが合体!? トップチューブレス設計のスポーツバイク「ママチャリロード2」発売
ママチャリとロードバイクが合体!? トップチューブレス設計のスポーツバイク「ママチャリロード2」発売
バイクのニュース
ホンダ「WR-V」一部改良! 高級インテリア採用&精悍すぎる「ブラックスタイル」登場! 値上げ実施も“全車250万円台以下”をキープ!
ホンダ「WR-V」一部改良! 高級インテリア採用&精悍すぎる「ブラックスタイル」登場! 値上げ実施も“全車250万円台以下”をキープ!
くるまのニュース
2025年2月の新車販売ランキング、スペーシアが2位浮上 N-BOXはトップ変わらず
2025年2月の新車販売ランキング、スペーシアが2位浮上 N-BOXはトップ変わらず
日刊自動車新聞
テストでは最多周回を走り込んだメルセデス。弱点の克服を実感「開幕戦には完全な準備ができたマシンを持ち込む」
テストでは最多周回を走り込んだメルセデス。弱点の克服を実感「開幕戦には完全な準備ができたマシンを持ち込む」
AUTOSPORT web
ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー
ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー
AUTOCAR JAPAN
レクサス最新「“5人乗り”コンパクトSUV」に注目! リッター「28キロ」走る“最安&最小”な「LBX エレガント」がスゴイ! “豪華内装×特別カラー”など気になる仕様とは?
レクサス最新「“5人乗り”コンパクトSUV」に注目! リッター「28キロ」走る“最安&最小”な「LBX エレガント」がスゴイ! “豪華内装×特別カラー”など気になる仕様とは?
くるまのニュース
タカラトミーが Juju 選手とパートナー契約…スーパーフォーミュラマシンに「TOMICA」のロゴ
タカラトミーが Juju 選手とパートナー契約…スーパーフォーミュラマシンに「TOMICA」のロゴ
レスポンス
2025年2月の外国メーカー車販売、前年比3.6%増の1万8601台 2カ月連続プラス VW増加で底上げ
2025年2月の外国メーカー車販売、前年比3.6%増の1万8601台 2カ月連続プラス VW増加で底上げ
日刊自動車新聞

みんなのコメント

17件
  • さのまる
    しがらみでしょ。
    たとえばムーヴじゃなくステラを買うのは、身内がスバル関係者とか、代々スバルのディーラーとお付き合いしているからとか、友達がスバルの営業マンとか云々・・・
  • ryo********
    個人的しがらみがあってエブリイバンが欲しかったけど日産でクリッパーバンを5年前に買った
    基本的にはOEM供給されている車両では欲しい装備/車体色が選べなかったのでエンジンだけは妥協せずにターボ付きにしたくらい
    特に付き合いやこだわりがなければ元のメーカーで買った方が満足感はある
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村