現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > サーキットと公道の二刀流!? スポーツ走行もツーリングもこなす守備範囲の広い「ミドルスーパースポーツ」バイク3選

ここから本文です

サーキットと公道の二刀流!? スポーツ走行もツーリングもこなす守備範囲の広い「ミドルスーパースポーツ」バイク3選

掲載 16
サーキットと公道の二刀流!? スポーツ走行もツーリングもこなす守備範囲の広い「ミドルスーパースポーツ」バイク3選

100馬力もあれば十分に速い

 スーパースポーツ、あるいはスーパーバイク(SS)の花形は1000ccクラスです。

【画像】「十分速いって!」人気のミドルクラススポーツバイクを画像で見る(36枚)

 実際にレースで使用され、そこで“勝つ”ための機能性を極限まで追求しデザインされた車体は、サーキットはもちろん高速道路でもワインディングでもどこでも人目を引きます。

 しかし1000ccのSSはそれがネガティブ要素にもなります。速さに特化しているあまり、公道で必要な機能性は切り捨てられているのです。

 エンジンのパワー・トルクバンドはもちろん、前傾がきつくシート高も嵩むライディングポジションは、300km/hに及ぶ領域でライバルに打ち勝つためのセッティング。公道ではまず使用できない領域です。

 “SSは公道で乗りづらい”といわれるのは、ある意味当然といえるのです。もちろん最新のSSは値段もかなり張ります。

 “それでもSSに乗りたい”、“SSでも快適にツーリングしたい”、“レースはしないけどサーキットは走りたい”のであれば、1000ccから目線を下げて600cc界隈のミドルクラスに注目してはいかがでしょうか。

 ホンダがラインナップするミドルクラスのモデル「CBR650R」は、バランスの取れたSSと言えます。

 エンジンは、648ccの水冷直列4気筒DOHCで、最高出力70kW(95PS)/12000rpm・最大トルク63Nm(6.4kgm)/9500rpmを発揮します。

 1000ccのSSの半分のスペックですが、バイクで100PSもあれば十分に速いと言えます。

 そして最高出力の発生回転数が1万2000rpmと高回転であることも注目点です。4気筒エンジンらしいカン高いサウンドを聞けるでしょう。

 さらにCBR650Rには、クラッチ操作を完全自動化した「Honda E-Clutch」搭載モデルも登場しました。

 ギア変速はライダーが行うもののクラッチレバーを握る必要がなく操作がラクになります。サーキット走行でも操作が単純化されるので、より走りに集中できるでしょう。

 またクラッチレバーは従来のまま装着されているので、自動に違和感があればマニュアルモードを選択して従来通りの変速操作が可能です。

 ちなみにCBR650Rのボディサイズは、全長2120×全幅750×全高1145mmで、ホイールベースが1450mm、シート高が810mmで、車重が209kg(E-クラッチ車:211kg)となっています。 

パフォーマンスよりも“ファンライド”

 スズキ「GSX-8R」は、2024年1月に国内発売された新進気鋭のSSです。

 先に発表・発売されていた「GSX-8S」の兄弟車で、フルカウル化するとともにセパレートハンドル(8Sはバーハンドル)を装備し、SSらしい前傾したライディングポジションに変更されています。

 エンジンは、775ccの水冷直列2気筒DOHC4バルブで、最高出力59kW(80PS)/8500rpm・最大トルク76Nm(7.7kgm)/6800rpmというスペック。

 パワーよりもトルク重視のエンジンとなっており、コーナからの立ち上がりなどで有利といえるでしょう。もちろんワインディングにおいても、エンジンをブン回さなくて良くなるため、燃費の面でも有利です。

 なお、エンジンパワーモードが選べたりトラクションコントロールの介入度合いが調整できたりと電子制御を生かしたセッティングが可能。ギアはクイックシフトを採用しているので、発進・停止以外はクラッチ操作なく変速できます。サーキット走行でおおいに役立ちそうな機能です。

 ちなみに車体サイズは全長2115×全幅770×全高1135mmで、ホイールベースは1465mm、シート高は810mmで車重は205kgとなっています。

 全幅は770mmですが、この値はハンドルを含んだものなので、実際に跨るとスリムに感じられるでしょう。そういった面でも乗りやすいSSといえます。

 ミドルクラスのSSの中には、サーキットパフォーマンスを重要視したモデルも存在します。

 その中でもユニークなのはアプリリア「RS660」です。

 最高出力73.5kW(101PS)/10500rpm・最大トルク67Nm(6.83kg)/8500rpmのスペックを誇るエンジンは、4気筒ではなく659ccの水冷直列2気筒DOHCとなっています。

 ショートストローク・高回転型とすることでパワーを絞り出しているエンジンで、公道よりもサーキットでのパフォーマンスにフォーカスしていることがみて取れます。

 エンジンパワーモード選択/エンジンブレーキ制御/トラクションコントロール/ウィリーコントロール/上下クイックシフトを備えていることからもそれが読み取れます。

 しかし公道を割り切っていないのも特徴。その証拠にクルーズコントロール機能を標準装備しています。車重(後述)もかなり軽量なので、取り回しもラクそうです。

 アプリリアはMotoGPにも参戦しているブランドですが、2気筒のミドルSSをあえて新規製作したということは、絶対的な速さとは違う面をアピールしたいのではないのでしょうか。

※ ※ ※

 今回紹介したSSは100馬力級のミドルですが、たかが100馬力と侮ると痛い目をみます。

 実際にサーキットで全開にすれば、異次元の加速を見せ、エンジンが高音で唸り恐怖を感じるはずです。

 しかし、100馬力のマシンは、200馬力級の1000cc車よりも扱いやすいのは事実です。

 1000ccが上級・プロ用と考えると、ミドルは中級から中上級ほどのポジションとなります。

 そして何より、公道で乗っても楽しさを味わえます。

 “1台でツーリングにも行けてサーキットも攻められる”

 こんな欲張りを叶えてくれるのは、実はミドルクラスSSなのかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「街中最速」と評される“モタード”がスズキから復活! 新型「DR-Z4SM」は街乗りからサーキットまで楽しめるハイスペックが魅力です
「街中最速」と評される“モタード”がスズキから復活! 新型「DR-Z4SM」は街乗りからサーキットまで楽しめるハイスペックが魅力です
VAGUE
200馬力超えの最強スポーツ!“スーパーバイク選手権”で戦うためのホンダ「CBR−1000RR-R」とカワサキ「ニンジャZX−10R」の違いとは【ライバルをスペック比較】
200馬力超えの最強スポーツ!“スーパーバイク選手権”で戦うためのホンダ「CBR−1000RR-R」とカワサキ「ニンジャZX−10R」の違いとは【ライバルをスペック比較】
VAGUE
アルピーヌの新「電動ホットハッチ」は何がスゴい? “ルノー・スポール”との違いとは? 2026年に上陸予定 新型「A290」の実力とは
アルピーヌの新「電動ホットハッチ」は何がスゴい? “ルノー・スポール”との違いとは? 2026年に上陸予定 新型「A290」の実力とは
VAGUE
約64万円! カワサキ「昭和レトロなバイク」登場! 「カワサキW」シリーズに新たな風! 初心者から玄人まで夢中になる「W230」とは
約64万円! カワサキ「昭和レトロなバイク」登場! 「カワサキW」シリーズに新たな風! 初心者から玄人まで夢中になる「W230」とは
くるまのニュース
カワサキのオフ車に「隠し球」あり! 新型「KLX230シェルパ」は街から野外まで楽しめる個性派!! 独自のアースカラーがおしゃれです
カワサキのオフ車に「隠し球」あり! 新型「KLX230シェルパ」は街から野外まで楽しめる個性派!! 独自のアースカラーがおしゃれです
VAGUE
スズキが“本気スペックのオフロードバイク”を初公開! オフ車マーケットの起爆剤なりそうな新型「DR-Z4S」の魅力とは?
スズキが“本気スペックのオフロードバイク”を初公開! オフ車マーケットの起爆剤なりそうな新型「DR-Z4S」の魅力とは?
VAGUE
約50万円! ホンダ新型「“無骨な”アドベンチャースタイル」発表! 2段階ウインドシールド採用!? スクーターなのに“オフロード性能”を持った「ADV160」何が変わった?
約50万円! ホンダ新型「“無骨な”アドベンチャースタイル」発表! 2段階ウインドシールド採用!? スクーターなのに“オフロード性能”を持った「ADV160」何が変わった?
くるまのニュース
業界を変えるほど大人気! “ネオクラ”ブーム再燃の注目株 ホンダ「GB350C」とロイヤルエンフィールド「ブリット350」を比べてみた【ライバルをスペック比較】
業界を変えるほど大人気! “ネオクラ”ブーム再燃の注目株 ホンダ「GB350C」とロイヤルエンフィールド「ブリット350」を比べてみた【ライバルをスペック比較】
VAGUE
日本導入前から大注目! アドベンチャー大型スクータの大ヒットモデル ホンダ新型「X-ADV」が欧州で登場!! ネットに続々寄せられる熱い思いとは
日本導入前から大注目! アドベンチャー大型スクータの大ヒットモデル ホンダ新型「X-ADV」が欧州で登場!! ネットに続々寄せられる熱い思いとは
VAGUE
国内最高「3750万円」でも安すぎる!? 怒涛のV10エンジン搭載! 伝説のレクサス“和製スーパーカー”「LFA」一体何がスゴかったのか?
国内最高「3750万円」でも安すぎる!? 怒涛のV10エンジン搭載! 伝説のレクサス“和製スーパーカー”「LFA」一体何がスゴかったのか?
くるまのニュース
アプリリア、『RS 125』をはじめ125ccのバイク4種を一挙モデルチェンジ。日本国内の導入は未定
アプリリア、『RS 125』をはじめ125ccのバイク4種を一挙モデルチェンジ。日本国内の導入は未定
AUTOSPORT web
M440i以上・M4以下 メルセデスAMG CLE 53 カブリオレへ試乗 ルックスとパフォーマンスの好バランス
M440i以上・M4以下 メルセデスAMG CLE 53 カブリオレへ試乗 ルックスとパフォーマンスの好バランス
AUTOCAR JAPAN
2500ccエンジンのトライアンフ『Rocket 3』に世界500台限定車、伝説のスタントマンに敬意…342.9万円から
2500ccエンジンのトライアンフ『Rocket 3』に世界500台限定車、伝説のスタントマンに敬意…342.9万円から
レスポンス
399台限定生産、マクラーレンの”スーパーカー哲学”の究極形! 「McLaren W1」が日本初公開
399台限定生産、マクラーレンの”スーパーカー哲学”の究極形! 「McLaren W1」が日本初公開
LE VOLANT CARSMEET WEB
モト・グッツィ、スポーツ走行重視の新規モデル『V7 Sport』をミラノショーで発表
モト・グッツィ、スポーツ走行重視の新規モデル『V7 Sport』をミラノショーで発表
AUTOSPORT web
最高速度307キロ!510馬力のスーパーセダン アルファロメオ「ジュリア クアドリフォリオ」の左ハンドルが日本導入決定
最高速度307キロ!510馬力のスーパーセダン アルファロメオ「ジュリア クアドリフォリオ」の左ハンドルが日本導入決定
VAGUE
マクラーレン スーパーカー哲学の究極形「W1」が早くも日本初公開!
マクラーレン スーパーカー哲学の究極形「W1」が早くも日本初公開!
Webモーターマガジン
全長4m以下!? 新「5ドアハッチ」登場! 「小さなスポーティ車」何が凄い? 日本導入もアリ得る? 「A290」の印象は?
全長4m以下!? 新「5ドアハッチ」登場! 「小さなスポーティ車」何が凄い? 日本導入もアリ得る? 「A290」の印象は?
くるまのニュース

みんなのコメント

16件
  • jok
    SSって言うならcbr600rrだろ。cbr650rはミドルクラスのツアラーってところじゃないかな?
  • wil********
    二刀流?
    ツーリングは人によってスタイルがあるからな
    とにかくかくひたすら距離を走る人、ワインディングが好きな人、のんびり派などそれによりバイクに求めるものが違うし
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

451.0495.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

199.8469.1万円

中古車を検索
Honda eの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

451.0495.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

199.8469.1万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村