現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > サーキットと公道の二刀流!? スポーツ走行もツーリングもこなす守備範囲の広い「ミドルスーパースポーツ」バイク3選

ここから本文です

サーキットと公道の二刀流!? スポーツ走行もツーリングもこなす守備範囲の広い「ミドルスーパースポーツ」バイク3選

掲載 18
サーキットと公道の二刀流!? スポーツ走行もツーリングもこなす守備範囲の広い「ミドルスーパースポーツ」バイク3選

100馬力もあれば十分に速い

 スーパースポーツ、あるいはスーパーバイク(SS)の花形は1000ccクラスです。

【画像】「十分速いって!」人気のミドルクラススポーツバイクを画像で見る(36枚)

 実際にレースで使用され、そこで“勝つ”ための機能性を極限まで追求しデザインされた車体は、サーキットはもちろん高速道路でもワインディングでもどこでも人目を引きます。

 しかし1000ccのSSはそれがネガティブ要素にもなります。速さに特化しているあまり、公道で必要な機能性は切り捨てられているのです。

 エンジンのパワー・トルクバンドはもちろん、前傾がきつくシート高も嵩むライディングポジションは、300km/hに及ぶ領域でライバルに打ち勝つためのセッティング。公道ではまず使用できない領域です。

 “SSは公道で乗りづらい”といわれるのは、ある意味当然といえるのです。もちろん最新のSSは値段もかなり張ります。

 “それでもSSに乗りたい”、“SSでも快適にツーリングしたい”、“レースはしないけどサーキットは走りたい”のであれば、1000ccから目線を下げて600cc界隈のミドルクラスに注目してはいかがでしょうか。

 ホンダがラインナップするミドルクラスのモデル「CBR650R」は、バランスの取れたSSと言えます。

 エンジンは、648ccの水冷直列4気筒DOHCで、最高出力70kW(95PS)/12000rpm・最大トルク63Nm(6.4kgm)/9500rpmを発揮します。

 1000ccのSSの半分のスペックですが、バイクで100PSもあれば十分に速いと言えます。

 そして最高出力の発生回転数が1万2000rpmと高回転であることも注目点です。4気筒エンジンらしいカン高いサウンドを聞けるでしょう。

 さらにCBR650Rには、クラッチ操作を完全自動化した「Honda E-Clutch」搭載モデルも登場しました。

 ギア変速はライダーが行うもののクラッチレバーを握る必要がなく操作がラクになります。サーキット走行でも操作が単純化されるので、より走りに集中できるでしょう。

 またクラッチレバーは従来のまま装着されているので、自動に違和感があればマニュアルモードを選択して従来通りの変速操作が可能です。

 ちなみにCBR650Rのボディサイズは、全長2120×全幅750×全高1145mmで、ホイールベースが1450mm、シート高が810mmで、車重が209kg(E-クラッチ車:211kg)となっています。 

パフォーマンスよりも“ファンライド”

 スズキ「GSX-8R」は、2024年1月に国内発売された新進気鋭のSSです。

 先に発表・発売されていた「GSX-8S」の兄弟車で、フルカウル化するとともにセパレートハンドル(8Sはバーハンドル)を装備し、SSらしい前傾したライディングポジションに変更されています。

 エンジンは、775ccの水冷直列2気筒DOHC4バルブで、最高出力59kW(80PS)/8500rpm・最大トルク76Nm(7.7kgm)/6800rpmというスペック。

 パワーよりもトルク重視のエンジンとなっており、コーナからの立ち上がりなどで有利といえるでしょう。もちろんワインディングにおいても、エンジンをブン回さなくて良くなるため、燃費の面でも有利です。

 なお、エンジンパワーモードが選べたりトラクションコントロールの介入度合いが調整できたりと電子制御を生かしたセッティングが可能。ギアはクイックシフトを採用しているので、発進・停止以外はクラッチ操作なく変速できます。サーキット走行でおおいに役立ちそうな機能です。

 ちなみに車体サイズは全長2115×全幅770×全高1135mmで、ホイールベースは1465mm、シート高は810mmで車重は205kgとなっています。

 全幅は770mmですが、この値はハンドルを含んだものなので、実際に跨るとスリムに感じられるでしょう。そういった面でも乗りやすいSSといえます。

 ミドルクラスのSSの中には、サーキットパフォーマンスを重要視したモデルも存在します。

 その中でもユニークなのはアプリリア「RS660」です。

 最高出力73.5kW(101PS)/10500rpm・最大トルク67Nm(6.83kg)/8500rpmのスペックを誇るエンジンは、4気筒ではなく659ccの水冷直列2気筒DOHCとなっています。

 ショートストローク・高回転型とすることでパワーを絞り出しているエンジンで、公道よりもサーキットでのパフォーマンスにフォーカスしていることがみて取れます。

 エンジンパワーモード選択/エンジンブレーキ制御/トラクションコントロール/ウィリーコントロール/上下クイックシフトを備えていることからもそれが読み取れます。

 しかし公道を割り切っていないのも特徴。その証拠にクルーズコントロール機能を標準装備しています。車重(後述)もかなり軽量なので、取り回しもラクそうです。

 アプリリアはMotoGPにも参戦しているブランドですが、2気筒のミドルSSをあえて新規製作したということは、絶対的な速さとは違う面をアピールしたいのではないのでしょうか。

※ ※ ※

 今回紹介したSSは100馬力級のミドルですが、たかが100馬力と侮ると痛い目をみます。

 実際にサーキットで全開にすれば、異次元の加速を見せ、エンジンが高音で唸り恐怖を感じるはずです。

 しかし、100馬力のマシンは、200馬力級の1000cc車よりも扱いやすいのは事実です。

 1000ccが上級・プロ用と考えると、ミドルは中級から中上級ほどのポジションとなります。

 そして何より、公道で乗っても楽しさを味わえます。

 “1台でツーリングにも行けてサーキットも攻められる”

 こんな欲張りを叶えてくれるのは、実はミドルクラスSSなのかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

“ツーリングもサーキットも楽しめる”スーパースポーツバイク! ヤマハ「YZF-R7 ABS」の2025年モデルは鮮烈なブルーとグレーが魅力です
“ツーリングもサーキットも楽しめる”スーパースポーツバイク! ヤマハ「YZF-R7 ABS」の2025年モデルは鮮烈なブルーとグレーが魅力です
VAGUE
ゴツい見た目に圧倒! スポーツバイク顔負けの高性能でどこへでもラクに行ける 大型「大パワーアドベンチャー」3選
ゴツい見た目に圧倒! スポーツバイク顔負けの高性能でどこへでもラクに行ける 大型「大パワーアドベンチャー」3選
VAGUE
高速道路も走行可能な150ccクラス・スクーター対決! ホンダ「PCX160」とヤマハ「NMAX155」との違いとは?【ライバルをスペック比較】
高速道路も走行可能な150ccクラス・スクーター対決! ホンダ「PCX160」とヤマハ「NMAX155」との違いとは?【ライバルをスペック比較】
VAGUE
名付けて「ザ・直線番長」! 大排気量でツーリングもラク 気になる個性派「大型スポーツクルーザー」3選
名付けて「ザ・直線番長」! 大排気量でツーリングもラク 気になる個性派「大型スポーツクルーザー」3選
VAGUE
カワサキの“スーパーモト”待望の復活!「オフ車にオンロードタイヤを履かせた」新型「KLX230SM」2025年1月13日に発売決定
カワサキの“スーパーモト”待望の復活!「オフ車にオンロードタイヤを履かせた」新型「KLX230SM」2025年1月13日に発売決定
VAGUE
軽快なハンドリングで人気急上昇! ミドルクラスの国内メーカー「ネイキッドバイク」3選
軽快なハンドリングで人気急上昇! ミドルクラスの国内メーカー「ネイキッドバイク」3選
VAGUE
カワサキの新しいオフロードバイク「KLX230」正式発表! アクティブに“林道ツーリングを楽しめる”注目モデルが11月27日発売へ
カワサキの新しいオフロードバイク「KLX230」正式発表! アクティブに“林道ツーリングを楽しめる”注目モデルが11月27日発売へ
VAGUE
最高速度は350キロ&0−100キロ加速は2.7秒!? 1275馬力の“マクラーレン史上最速”スーパーカー 新型「W1」日本初公開
最高速度は350キロ&0−100キロ加速は2.7秒!? 1275馬力の“マクラーレン史上最速”スーパーカー 新型「W1」日本初公開
VAGUE
マクラーレン「F1」「P1」の“1”を継承するPHEVスーパーカー「W1」がジャパンプレミア
マクラーレン「F1」「P1」の“1”を継承するPHEVスーパーカー「W1」がジャパンプレミア
OPENERS
“世界最古のバイクメーカー”から新スクランブラー「ベア650」誕生! “1960年代のレーススピリット”を体現したスタイリングがカッコいい
“世界最古のバイクメーカー”から新スクランブラー「ベア650」誕生! “1960年代のレーススピリット”を体現したスタイリングがカッコいい
VAGUE
BMW 3シリーズセダン/3シリーズツーリング【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
BMW 3シリーズセダン/3シリーズツーリング【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【ドゥカティ新型パニガーレV2/V2S発表】伝統のVツインスーパーバイク新開発の890ccエンジンで新章へ
【ドゥカティ新型パニガーレV2/V2S発表】伝統のVツインスーパーバイク新開発の890ccエンジンで新章へ
モーサイ
カワサキの名車「シェルパ」17年ぶり“新型”で復活! オフから高速まで使える「新・万能マシン」って最高!「ゆったりツーリング」に最適な新型「KLX230シェルパ」発売へ!
カワサキの名車「シェルパ」17年ぶり“新型”で復活! オフから高速まで使える「新・万能マシン」って最高!「ゆったりツーリング」に最適な新型「KLX230シェルパ」発売へ!
くるまのニュース
人生最後の上がりバイクにしてもいい! カワサキの大型ネイキッドモデル『Z900RS』に試乗するよ~高梨はづきのきおくきろく。~
人生最後の上がりバイクにしてもいい! カワサキの大型ネイキッドモデル『Z900RS』に試乗するよ~高梨はづきのきおくきろく。~
バイクのニュース
アドベンチャーブームの火付け役「GS」に歴代最強モデル誕生 BMWモトラッド新型「R1300GSアドベンチャー」日本登場! 販売店の反響とは
アドベンチャーブームの火付け役「GS」に歴代最強モデル誕生 BMWモトラッド新型「R1300GSアドベンチャー」日本登場! 販売店の反響とは
VAGUE
国産スーパーカーの代表格! 極上の1994年式ホンダ「NSX-R」を英国で発見 右ハン&パカ目の初期モデル
国産スーパーカーの代表格! 極上の1994年式ホンダ「NSX-R」を英国で発見 右ハン&パカ目の初期モデル
VAGUE
次期型スバル「フォレスター」は“省燃費の水平対向エンジン”搭載!? 北米仕様は2025年に“ストロングハイブリッド”設定へ! 日本仕様にも期待大
次期型スバル「フォレスター」は“省燃費の水平対向エンジン”搭載!? 北米仕様は2025年に“ストロングハイブリッド”設定へ! 日本仕様にも期待大
VAGUE
ニュルブルクリンクを7秒超短縮! 小変更 アウディRS3へ試乗 シャシー技術を大幅アプデ
ニュルブルクリンクを7秒超短縮! 小変更 アウディRS3へ試乗 シャシー技術を大幅アプデ
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

18件
  • jok
    SSって言うならcbr600rrだろ。cbr650rはミドルクラスのツアラーってところじゃないかな?
  • wil********
    二刀流?
    ツーリングは人によってスタイルがあるからな
    とにかくかくひたすら距離を走る人、ワインディングが好きな人、のんびり派などそれによりバイクに求めるものが違うし
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

451.0495.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

199.8469.1万円

中古車を検索
Honda eの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

451.0495.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

199.8469.1万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村