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ルノーF1、2019年型パワーユニット『E-Tech 19』の進化は「過去最大」と大きな自信

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ルノーF1、2019年型パワーユニット『E-Tech 19』の進化は「過去最大」と大きな自信

 2018年までのルノーF1パワーユニットが、馬力や信頼性においてメルセデスやフェラーリより劣っていたことはチーム首脳陣も認めるところだが、2019年シーズンに向けて大きな改善を果たせたことに彼らは自信を示している。

 12日、ルノーは2019年シーズンの体制発表会を行い、ニューカー『R.S.19』の画像をオンラインで公開した。その際、エンジンテクニカルディレクターであるレミ・タファンは、『E-Tech 19』と名付けられた2019年型パワーユニットについて次のように語った。

ルノーF1加入のリカルド「レッドブル残留よりリスクが大きいとは思わない」

「昨年(2018年)のエンジン開発の方向性が正しかったことが確認できたため、2019年にもその方向で作業を進めた」とタファン。

「(エンジン部門のファクトリー)ビリー‐シャティヨンでは冬の間、大量の作業をこなしてきた。パフォーマンスと信頼性を高めるため、可能な限り作業期間を引き延ばしてきた。現在、テストエンジンは出来上がっており、レースエンジンも間もなく完成する。自分たちが作り上げた製品には満足している。純粋なパフォーマンスを追求すると同時に、信頼性も考慮した」

 ルノー・スポール・レーシングのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、2019年型パワーユニットは馬力において「かなり」の向上を果たすことができたと発言している。ただし彼は、具体的な数値は明かしていない。

「私に言えるのは、V6ターボ・ハイブリッド・エンジンが(F1に)導入されて以来、我々にとって最大の前進だということだ」とアビテブールは言う。

「(2018年シーズン途中で用意した)Cスペックを我々は使わなかったが、レッドブルが搭載し、良い成果が見られた。そのコンセプトをさらに推し進め、デザインを大きく変更した」

■ルノーF1、開発施設拡充で2021年の新規則導入にも備える
 ルノーに加入したダニエル・リカルドは、レッドブル・レーシング時代を通して長年ルノーエンジンで走り、たくさんの経験を積んできた。その彼も、2019年のルノー製パワーユニットが一歩前進することは間違いないと感じている。

「本格的にルノーファミリーの一員になって、いろいろな数値を見せてもらった。彼らは人を喜ばせるためだけに(進歩したと)発言したりはしない」とリカルド。

「レースカーの場合、ダイナモでどれだけテストをしても、実際コース上で走ると予想外のことが起こって『どうしてこうなった?』と言いたくなるようなこともある」

「でも、昨年までのルノーの数値と比べると、2019年に向けて大きく前進したと思う。ルノー自身、『メルセデスよりよくなる』などとは言わないだろうが、ここまでの作業を見る限り、(改善に)期待はできると思う。そういう話を聞くことができてうれしい」

 パワーユニット開発を取り仕切るタファンは、ルノーはシャシーと完璧に調和するパワーユニットを作り出したと確信している。ルノーはパワーユニットのファクトリーとシャシーのファクトリーの両方に莫大な投資を行い、設備の充実を図っている。

「あらゆる業務において組織がより円滑に機能するよう、新しい建物を建設中だ」とタファン。

「最適かつ最新鋭のテクノロジーを利用できるよう、テストツールの改善に取り組んでいく。近いうちに新しいテストベンチの運用を開始する。これは多数の機能を持ち、エンジンとギヤボックス、エンジンやERS単体、シャシーのリヤエンドにエンジンをつけた状態といったさまざまな形でのテストを行うことができる。2021年の新規則導入を見据え、将来への準備を進めていく必要がある」

「トップに返り咲くことができるという思いが、フタッフのなかで高まってきている。恐れのようなものはない。自分たちがやるべき仕事を果たせることは分かっているからだ。トップで戦うためのチャレンジに立ち向かう意志のない人間はここにはひとりもいない。成功するために何が必要なのか、皆理解している」

「ニコ(・ヒュルケンベルグ)とダニエルはふたりとも力があるドライバーだ。彼らがいい仕事ができることはチームの皆が分かっており、それがモチベーション向上につながっている」

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