西ホール1のいつもの場所にブースを構えるブリッツ。東京オートサロン2019は、「車検規制を逸脱せずにユーザーに提案できる範囲のチューニング」がコンセプト。そのぶん、派手さはないが、タービンキットをはじめ、チューニングのファーストステップとして楽しめる展示内容となっている。第2弾はコンパクトスポーツカー用。
ZC33S型スイフトスポーツやアルト・スポーツといったスズキ勢の登場により、いまチューニング業界で勢いが出てきているのが、コンパクトスポーツのカテゴリだ。この層は、車両価格がお手頃ということと、走り込むタイプの層が多いのが特長。また、ここにきてカローラスポーツやシビックなど、マニュアルトランスミッションの設定がある車種も増えてきており、コンパクトスポーツクラスのチューニング需要が拡大しそうだ。ブリッツは「これからターボキットを装着するユーザーが増えてくるのでは」と予想している。
【TAS2019ブース探訪(ブリッツ編(3))】加速しないハイエース・ガソリン車用に、スーパーチャージャーをボルトオン
ブリッツは、ここでもハイフロータービンを提案する。
例えば、ZC33S型スイフトスポーツ用は、すでに販売済みだがMAX180psを狙ったタービンキットを展示。MAX180psとしているのは、直噴インジェクターの容量が180psくらいで目一杯となるためだ。同キットを装着したデモカー(ブースに展示)は、筑波サーキット1分3秒4をマーク。その時は中古タイヤでの記録だったようで、新品タイヤとセッティングの煮詰めを行なえば、条件次第では2秒台も充分狙える。軽量化もほぼなしでの記録だけに、使い勝手を損なうこともなく、このパフォーマンスが手に入るのは魅力的だ。
面白いのは、カローラスポーツとシビック用だ。
カローラスポーツに搭載される1.2ℓの8NRエンジンは、これがまた役不足でブーストアップしても効果は薄く、せっかくマニュアルトランンスミッションの設定がある車両だけに、タービン交換してなんとかしたいと検討中。これも同様に、コンプレッサーのはねの形状を大きくして対応する予定のようだが、ポン替えキットよりは、BAGターボ(ノーマルタービンをバージョンアップ)の感覚に近い手法でキット化したほうが面白いのでは、と睨んでいる。
シビックは、タイプRではなく、1.5ℓターボを搭載するFK7型が狙い目という。シビック・タイプRは、純正の完成度がかなり高いのでチューニングをしてバランスを崩す可能性が高い。なので、あえて車両価格の安いFK7型のシビックで遊べるクルマに仕立ていくほうが面白いのではないかと踏む。実際に1.5ℓターボは、国内外でチューニングベース車として密かに人気が出始めており、いまのところはサス交換やドレスアップが中心だが、今後のチューニングのステップとして、パワーアップメニューを用意する。
チューニングライフを楽しむ基本は、お手軽で壊れないのが前提。そういう意味で、ブリッツのターボキットは現実的と思える内容だった。
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