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YOKOHAMAホットロッドカスタムショー、2年ぶりの開催まであと僅か 主催のムーンアイズによって製作されたカスタム・マシンを振り返る

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YOKOHAMAホットロッドカスタムショー、2年ぶりの開催まであと僅か 主催のムーンアイズによって製作されたカスタム・マシンを振り返る

■主催者自らカスタムバイクを展示しショーを華やかに

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、2020年は中止となった我が国最大のアメリカンカスタムカルチャーの祭典、YOKOHAMAホットロッドカスタムショー(以下HCS)ですが、いよいよ来る2021年12月5日(日)に神奈川県、横浜市のパシフィコ横浜で開催される運びとなりました。

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 今年はまだ世界的な新型コロナの感染拡大が収束せず、海外からのゲスト招聘がない状態での開催となるそうですが、代わりにBMWモトラッドとムーンアイズのコラボレーション・バイクを発表し、HCSオープニングのライドインで華を添えることが決定しています。

 1952年に米国、カリフォルニアのサンタフェスプリングスでディーン・ムーン氏によって創業され、’90年からは現代表のShige菅沼氏に引き継がれたムーンアイズというメーカーですが、じつはホットロッドやアメリカン・マッスルカーのみならずモーターサイクルの世界でも過去に数々のマシンを製作してきました。  それは1986年にShige菅沼氏がムーン・オブ・ジャパンを創業し、HCSでモーターサイクルのエントリーが開始された2002年から、より顕著になっています。特に2009年以降、HCSでは「ショースポットライト」としてテーマごとに出展を募り、訪れた人々を楽しませているのですが、Shige菅沼氏はもちろん、歴代のムーンアイズのスタッフたちもテーマに沿ったカスタムを製作し、ショーを盛り上げてきたことはカスタム・バイクマニアの間で周知のとおりです。

 今回はHCS直前に、過去の「スポットライト」を中心にムーンアイズが製作したマシンたちを紹介し、カスタムバイクとムーンアイズの濃密な関係を振り返っていきましょう。

※ ※ ※

■2009『YAMAHA SR PALACE』

 HCSショー・スポットライトの第一回目として開催されたのは当時、盛り上がりを見せていたYAMAHA SRをベースとしたカスタムですが、その際は当時、ムーンアイズのスタッフだった豪州氏が米国のサリナスボーイズにオーダーした“SRボバー”を披露。1978年に初期型が登場し、高い人気を誇るSRをソフテイル化した上でコール・フォスターらしいシートメタルを駆使したボディーワークで仕上げられています。日米のカスタムカルチャーが融合した、ある意味、ムーンアイズらしい1台です。

■2010『Forever Multi Palace』

 第2回目となった2010年は『フォーエバー・マルチ・パレス』として『国産の三気筒以上のエンジンを搭載したモデル』がベースというレギュレーションで開催されたのですが、ムーンアイズからは’90年に製作された“MOONDA”を彷彿とさせるスタイルの”ELEGANT FOUR”が出展されました。ホンダCB750をベースにロー&ロングのドラッグスタイルが実現されてます。

■2011『Custom British&Bobber』

第3回の『カスタム・ブリティッシュ&ボバー』に出展されたマシンは前年のHCSで披露された“California Blue”と名付けられたトライアンフ・チョッパー。この車両と共にショー会場で飾られたトライアンフTR6ベースの“Kalifornia Lime”は2001年のHCSでも出展。モーターサイクルエントリーがスタートするキッカケとなった1台です。

■2012『Early Days Chopper Extravaganza』

 1960~1970年代に製作されたチョッパーの手法に準じた車両がエントリーの基準となった第4回のショースポットライトは車種・メーカー問わずという規定でしたが、ムーンアイズはホンダCB750をベースにした“EASY FOUR”を出展。あえてスイングアームを残し、フレームもアンカットとなった車両ですが、そのスタイルはまさに日本のチョッパー黎明期によく見られたもの。これは代表のShige菅沼氏の思い出を具現化した1台といえるのかもしれません。

■2013『Timeless Chopper Spectacular Domestic Models』

 スポットライトのテーマタイトルから分かりづらいかもしれませんが、この年は国産バイクをベースにしたチョッパー&カスタムという題材で基本的に400cc以下の車両の展示というレギュレーションで開催。ムーンアイズからはヤマハXS250をベースにした“EASY TWIN”が出展されたのですが、コチラも日本のチョッパー黎明期に見られたようなスタイルに仕上げられています。

■2014『The DIGGER BEAT』

 1970年代後期から1980年代初頭にかけてアメリカの北カリフォルニアで発祥した『ディガー』をテーマにしたのが2014年のスポットライトで披露されたのがコチラの“MQQN DIGGER”。1978年のXLCHアイアン・スポーツをベースに完璧なショーコンディションで仕上げられています。

■2015『EXOTIC IRON』

 1957年から1985年まで生産されたハーレーダビッドソンのスポーツスター、ヘッドとシリンダーが鉄となった『アイアン・スポーツ』モデルをベースにしたマシン、というテーマで開催された2015年のスポットライトでは“MQQN SPEEDSTER”を出展。MH製のドラッグスリックやカバータンク内部に配置されたバッテリーなどが印象に残る1台です。

■2016『Mystical Triumph Choppers』

 トライアンフチョッパーをテーマにしたこの年のスポットライトはムーンアイズのスタッフがそれぞれの愛車でエントリー。ストゥープモーターサイクルによるT100とカスタムデラクシーによる6T、そしてムーンアイズのマシンを数多く手掛けるIMファクトリーのT140がショーに華を添えることになりました。またこの年はスポンサー企業のVANSとのコラボバイクも展示。注目を集めたことは記憶に新しいところです。

■2017『Swinging TRADITION』

 1960年代のトラディッショナルなチョッパー、というテーマを掲げて開催された2017年のスポットライトの出展車両はコチラの“MQQN SHINE”。フロントフォークが長くなる以前のチョッパーのスタイルがショークオリティで具現化されています。ちなみにスポットライトに合わせてムーンアイズが製作、発表したマシンはこのアーリーショベル(1966~1969年に生産されたハーレー)チョッパーが最後。次なるマシンの登場も期待したいところです。

■2018 『ETERNAL PANHEAD』

 1948~1965年に生産されたパンヘッドをテーマに展開されたこの年のスポットライトでは2007年に製作された“Orange Krate”を出展。じつはこのマシン、ムーンアイズ代表のShige菅沼氏の愛車といえる1台で過去には九州のショー、“F.T.W”などにも自走で参加。オイルタンクやエアクリーナーなどムーンアイズのオリジナルパーツで固められたストリート・チョッパーとなっています。

■2019 『 Slicker and Quicker ”Glorious Shovelhead” 』

 前回のHCS、2019年は我が国のチョッパーシーンで最もポピュラーな車両といっても過言でないショベルヘッドチョッパーがテーマ。この時は2017年のスポットライトに登場した“MQQN SHINE”を展示。そして2年ぶりの開催となる2021年のスポットライトは“Unbelievable Japanese Choppers”と題して日本車をベースにしたチョッパーがテーマとなっています。また今年はBMW Motorradとのコラボバイク、“R18クラシック”がライドインでオープニングに登場。ショー開催中にWILDMAN石井氏によってライブ・ピンストライピングが行われ、完成する予定です。

※ ※ ※

 ここまで駆け足でムーンアイズによるカスタム・バイクたちを紹介してきましたが、改めて振り返ってみると同社が様々な切り口で“アメリカン・カスタムカルチャー”を盛り上げてきたことがお分かりになるでしょう。

 今年のYOKOHAMA HCSまであと僅か。今回は「コロナ禍」での開催により、ガイドラインに沿って入場口での検温や手指の消毒、住所・連絡先の記入などがありますが、ともかく久しぶりのショーを楽しみたいものです。なお、当日は例年どおりバイクや車による来場は禁止となっています。皆さま公共交通機関をご利用の上、“SHIZUKANI”ご来場ください。

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