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万能選手の「SUV」みんな乗っててつまらない!? ブームに反逆「私が“脱SUV”したワケ」

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万能選手の「SUV」みんな乗っててつまらない!? ブームに反逆「私が“脱SUV”したワケ」

 2021年度の売れ筋SUVは、トヨタ「ヤリスクロス」や「ライズ」、「ハリアー」が上位3車ですが、2022年は新型「エクストレイル」が登場。トヨタ新型「クラウン」もクロスオーバーSUVが発売されました。

 さらに、スバル新型「クロストレック」やホンダ新型「ZR-V」などが2023年に発売される予定のほか、新型クラウンにいたってはさらに2種類のSUV(新型クラウンエステート、新型クラウンスポーツ)が追加されることになるなど、その勢いはまだまだ健在のようです。

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 しかし人間とは不思議なもので、街にSUVが増えてくると、あえて違うジャンルのクルマを選びたくなるという、天邪鬼(あまのじゃく)なユーザーも存在。

 そこで今回は、SUVに乗っていたのに、違うジャンルのクルマに乗り換えた人に話を聞いてみました。

 まず、元SUV乗りがメリットと感じていたことは「快適性」です。

「居住空間、とくに頭上から上に余裕があって、多人数乗車でも狭さを感じない」(40代・男性)や、「高齢者が後席に座るときに腰をかがめなくて済む」(50代・女性)といった、高いアイポイントや乗降性のしやすさを挙げる人が多く、SUVならではの悪路走破性に関してのコメントは少なめでした。

 むしろ、「高い着座位置のおかげで前の見通しがいい」(30代・男性)、「信号待ちでもイライラしにくい」(40代・男性)、「後続車からのヘッドライトが眩しくない」(20代・男性)といった市街地走行に関するコメントが多かったのがポイント。

 考えてみれば、4WDでなければ行けないような悪路を走る機会はそうあるはずもなく、ほとんどが市街地走行。普段使いでもSUVにはメリットが多そうです。

 一方でデメリットとしては、その高い車高や大きく重いボディに関すること。「4WDだからなのか小回りが利かない」(40代・男性)や「大きいボディなので、狭い道では神経を使う」(30代・女性)だけでなく、「意外に死角が多くて駐車がしにくい」(20代・男性)といった意見も。

 また、最新のハイブリッドではかなり改善されていますが、燃費が悪いという意見が多く、これが理由で乗り換えたという人もいました。

「大きなボディに排気量の大きいエンジンだったのでパワーは十分でしたが、燃費はびっくりするくらい悪かったです」(30代・男性)、「高速ではそれなりの燃費でしたが、市街地走行ではみるみる燃料が減っていきます」(40代・男性)といったコメントも。

 原油高が続いており、また環境への配慮を気にする人も多いなか、燃費に不満を持つ人もいますが、全体のバランスの良さや乗りやすさ(狭い道を除く)といった高評価な部分がデメリットを上回り、結果として「SUVに乗って良かった」という意見がほとんどでした。

■SUV乗りが他ジャンルのクルマに乗り換えた理由とは

 普段使いでのメリットの多さがSUVの魅力であることは間違いないところですが、違うジャンルのクルマに乗り換えた人は、なぜ次もSUVを選ばなかったのでしょうか。

 SUVを2台乗り継いだのに、あっさりとセダンに乗り換えたFさん(50代・男性)。ミニバンとSUV、あとは軽自動車ばかりという市場から離れたくて、あえて人気が低迷中のセダンを選んだのだとか。

「選んだのは少し古いイタリア車です。もともとイタ車を乗り継いできた経験がありましたし、とにかく人と違う選択をしたかったというのが大きな理由です。

 乗っていたSUVは本当に快適で、パワーも十分以上。国産ながらレザーシートだったので高級感もありました。

 しかし快適さと引き換えに、一般道だけだとハイオクで5km/L台という燃費は経済的にも環境的にも厳しいかなと思いました」

 そんなFさんですが、現在はスポーツセダンをクーペ感覚で乗っているそうです。

 クーペに後部ドア付きという実用性がプラスされたと考えれば、確かにセダンでも十分でしょう。

 またアウトドアの趣味がないことも、セダンにすんなり移行できた大きな要因かもしれないといいます。

 さまざまなジャンルのクルマを乗り継いできたAさん(40代・男性)は、ある事情でSUVからコンパクトカーにスイッチしたそうです。

「高齢で足が少し不自由な親の通院用として『ウェルキャブ仕様』を探していたところ、適合するのがたまたまコンパクトカーでした。

 SUVは有能ですが、1人で乗ることも多かったのでダウンサイジングしても良いかなと。最初は小さいクルマに抵抗があるかなと思ったんですが、想像以上に街中が走りやすく、乗り換えてよかったです」

 ウェルキャブ仕様とは、通常の乗り降りに支障が出やすい怪我や障害などを持つ人でも乗り降りしやすいように、車いす用のスロープ&スペースを搭載していたり、リフトになっている助手席が車外にまでせり出すことで、乗降を手助けする福祉車両装備を搭載するモデルのこと。

 さまざまなクルマに用意されていますが、実際に購入する人は多いとはいえず、中古車探しも大変です。

 AさんはSUVに飽きたわけではなく、家族の事情でウェルキャブ仕様のクルマを探したら、コンパクトカーにたどり着いたわけですが、その結果、コンパクトカーならではの取り回しの良さや燃費の良さ、意外に狭さも感じず走りやすさを再認識したとのことでした。

 Nさん(30代・女性)は、クロスオーバーSUVからコンパクトミニバンへと乗り換えた経験の持ち主。こちらもSUVに不満があったというより、ほかの事情でスイッチしたのだそうです。

「両親と犬と一緒に暮らしているのですが、犬も含めた全員で一緒に温泉旅行に行きたいと考えて、3列シートのクルマにしました。

 購入した当時は3列シートのSUVはごく稀で、あっても私には大き過ぎて扱いづらいと思い、コンパクトミニバンを選びました」

 最近ではペットと一緒に泊まれる温泉施設も増え、そういった施設までの道のりもほとんど舗装路しか走らないため、ミニバンでも不具合を感じることはないそうです。

「SUVはカッコいいのですが、犬のケージを積むにはちょっと車内の広さが足りなくて。犬との旅行のことも考えて乗り換えたんですが、またいつかSUVに乗ってみたいと思っています」

※ ※ ※

“脱SUV”した理由として「SUV一辺倒ではつまらない」という人が多かったという結論を予想していたのですが、「SUVに対して不満がある」というより諸事情でライフスタイルが変化したため乗り換えたというパターンが多いようです。

 Fさんのように、クルマに個性を求めるタイプの人があえて乗り換えるケースはありますが、逆にSUVの有能ぶりを痛感。これは当分SUV人気が続きそうです。

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