レッドブル・ホンダF1のエースであり次世代チャンピオン候補のマックス・フェルスタッペンが、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーが立ち上げたeスポーツ・シリーズ『Supercars All Star Eseries』の第2戦にワイルドカード参戦することが決定。4月15日に開催される仮想空間のイベントでホールデン・コモドアZBをドライブし、ツーリングカー・デビューを果たす。
レッドブル・レーシング所属のフェルスタッペンは、この豪州大陸を代表するツーリングカーのeシリーズ緊急参戦にあたり、自身がドライブするF1マシンと同様におなじみのカラーリングが施された33号車ホールデン・コモドアZBのステアリングを握ることとなった。
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全10戦が予定される『Supercars All Star Eseries』のうち、今週水曜に開催される第2戦はイギリス・シルバーストン、スペイン・バルセロナとF1トラックでの4ヒートが予定されており、双方のトラックともに充分な周回数を経験しイギリスでは表彰台、そしてスペインでは勝利を飾っているフェルスタッペンにとっては、スーパーカー参戦のレギュラー組より優位に立つことも予想される。
「この挑戦を心から楽しみにしているよ。これまでドライブしたどんなクルマとも違うし、シミュレーターで走らせた経験もないから挑戦になるだろうけど、実際のシリーズで戦うマシンを見るとかなりクールだよね」と、意気込みを語ったフェルスタッペン。
「僕らは毎年メルボルンでスーパーカーのレースを見ているし、そんなレギュラードライバーたち全員と戦う方法を模索するのは本当に楽しいだろうね。実は数回、スーパーカーのマシンを(eシリーズで使用する)iRacingで試してみたんだけど、うまく走らせるが本当に難しいトリッキーなマシンなんだ」と続けたフェルスタッペン。
「友人のシェーン(-ヴァン・ギズバーゲン)とレースをするのも本当に楽しみなんだ。僕は彼を"Pastor(指導者)"と呼んでるんだけど、彼は現実だけでなくシミュレーターでもトップドライバーなんだ!」
「僕らはオンラインでたくさんレースを戦ってきた。うまくいけばレッドブルのために良い結果を持ち帰ることができるだろうし、他のV8ドライバーたちとのレースも少し楽しめるかもしれないね」
このフェルスタッペン参戦の報を受け、2016年VASCチャンピオンでありレッドブル・レーシング・オーストラリアのWエースを務めるSVGことシェーン-ヴァン・ギズバーゲンは「(シリーズにとっても)クーデター級の衝撃になる」と期待を込めた。
「マックスのようなワールドクラスの才能を持つドライバーが、僕らレッドブル・ホールデンのスーパーカーに乗ってグリッドに並ぶなんて、本当に素晴らしい事件だ」と喜びを語ったSVG。
「しかも速いドライバーであるだけでなく、彼は第2戦が開催される両方のトラックを知り尽くしている。だから、僕は彼の後ろ姿を拝み続けることになるかもしれないね!」
「彼はすでにスーパーカーのオンラインに多くの時間を割いていて、F1でのレースを見ても明らかなように、アグレッシブなドライビングにより他の誰かに道を譲ったりすることはないだろう。だからこそ今週のレースに彼を迎え入れれば、本当にスゴいことが起こると思うよ」
また、同じくホールデン陣営のトップチームであるErebus Motorsportは、エースのデビッド・レイノルズに代わって、このeシリーズ第2戦に初代TCRオーストラリア王者のウィル・ブラウンを起用すると発表した。
「この水曜夜が僕にとってのゲーミング・シリーズ本格デビューになる。eシリーズ参戦が待ち切れないよ。すでにレースに向けて1日8時間も練習しているから、まるでゾンビのようだ」と、自身のSNSに綴ったブラウン。
2020年シーズンに向けてもTCRオーストラリア・シリーズにHMO Customer Racingのヒュンダイi30 N TCRで参戦し、開幕され次第、王座防衛に挑むことが決まっている21歳のブラウンは、その立場と同時にVASCステップアップ・シリーズのSuper2でもホールデンのシートを獲得。
またErebus Motorsportのエンデューロ・カップ登録ドライバーでもあり、VASCシリーズ後半戦の長距離イベント3戦では今回代打を務めるレイノルズと組んで、現実のホールデンをドライブすることにもなっている。
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