ハースF1はアメリカGPに大規模なアップデートを投入してきた。サイドポンツーンの形状が大きく変わり、レッドブルのそれに近い形状に大変身を遂げた。しかしその効果は今のところ予想を下回っている様子。これを受けてチームはリヤウイングを別スペックに交換することを決めたため、決勝レースはピットレーンスタートとなる。
これまで独自の進化を遂げてきたハースF1。しかし今回のアメリカGPに同チームは、現在のトレンドともなっているレッドブルが先鞭をつけたダウンウォッシュ型の新型サイドポンツーンを投入。そのインレットもレッドブルの方向性を模したデザインとなった。
■F1アメリカGP決勝、4台がピットレーンスタートを選択。アストンマーチンはアロンソのマシンを“旧スペック”に変更
ハースはこのサイドポンツーン以外にも、エンジンカバーやフロアもアップデート。大きく前進することが期待された。
しかし土曜日までの走行では、期待されていたような効果を得られていない様子で、スプリントでのペースも優れなかった。
結局ハースは、決勝レースに向けてリヤウイングのアッセンブリーを別スペックのモノに変更することを選択。ピットレーンスタートとなることが決まった。今回のレースではアストンマーチンの2台もピットレーンスタートとなるため、スターティンググリッドには16台のみが並ぶことになる。
マグヌッセンはアップデートが施されたマシンについて、次のように語った。
「正直、あまり良くは見えなかった。でも僕らは調べて、考えていたことを確認するつもりだ」
「ただ苛立たしいだけだ。タイヤに苦労しているのは、以前のスペックと少し似ているように見えた。素晴らしいスプリントではなかった」
「ペースが大幅に落ちたんだ。まずまずのスタートで数周はそこに留まることができたけど、すぐにいつもの通りタイヤの性能が低下し始めて、追い抜かれる状況に陥った」
チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグも、アップデートの効果はあまり感じられなかったと語った。
「残念ながら、変身できたわけではなかったのは明らかだ」
そうヒュルケンベルグは語った。
「FP1は非常に内容が詰まっていて、さまざまなことが起きる。異なるタイヤで走ったり、燃料搭載量も変えて走ったりしたからね。そして2回の予選だ。ほとんど走っていないようなものだった」
「検証すべきこと、解決すべきことはまだたくさんある。セットアップももう少し調整する必要があるだろう」
「僕らには時間と走行を積み重ねることが必要だ。それはまだ十分に達成できていない。でもこれほどの規模のアップデートを持込めば、難しい状況になることは十分に予想されていた」
「デグラデーション(性能劣化)も、他と同じか、あるいはより悪かったと思う」
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