8月16日(金)、アメリカ・カリフォルニア州で開催されている自動車の祭典モントレー・カー・ウィークで、ホンダの北米ブランドであるアキュラは、インテグラ・タイプS HRCプロトタイプを公開した。
HRCはF1やMotoGP、インディカー、IMSAなどを戦うホンダのモータースポーツ部門「ホンダ・レーシング・コーポレーション」の略。今回発表されたインテグラ・タイプS HRCプロトタイプでは、モータースポーツで培われた技術的な専門知識を活かした、ストリートのみならずサーキットにも特化したパフォーマンスパーツの新たなラインアップ登場の可能性が示された。
■”レース屋”ホンダは夢を売る。HRC、「F1世界一の技術力」を詰め込んだ市販四輪プロダクト開発へ
インテグラ・タイプS HRCプロトタイプは、ツーリングカーレースであるTCアメリカに投入されたインテグラ・タイプS TCXから得られたノウハウから、走りに特化したチューニングが行なわれたという。
車両開発を主導したのは南カリフォルニアを拠点とするHRC US。大幅な軽量化と共に、エンジン、空力、サスペンション、ブレーキなど全面的に手が加えられた。
まず軽量化のために、インテグラ・タイプS HRCプロトタイプではボンネットとリヤドアパネル、バケットシートなどにカーボンファイバー製コンポーネントが多用された。
なんとリヤシートは取り除かれて2シーター化……シート部分はカーボン製シェルフに変更され、スペアホイール/タイヤの搭載が可能になった。なお、オプションの空調が取り除かれ、インテグラ・タイプSから約90kgの軽量化を実現したという。
インテグラ・タイプS HRCプロトタイプに搭載される高回転型の2.0リッターVTECターボエンジンは、TCX車両用に開発された大型インタークーラーやツインオイルクーラー、軽量キャット・バックエキゾーストシステムによって、出力やレスポンス、冷却性能が向上。明確な数値こそ示されなかったものの、インテグラ史上「最もパワフル」とのことだ。
空力面でもTCX車両から得られたノウハウを応用し、大型フロントスプリッターと冷却ダクトを備えたフロントマスク、大型のボンネットベント、サイドスプリッター、アルミニウム製アップライト、カーボン製リヤウィングを搭載。ダウンフォース増加と高速安定性を向上させた。
足回りでも、TCX車両と同様のコイルオーバー、調整式フロント/リヤ・キャンバープレートを備えた15mmのローダウン・サスペンションを採用。フロントとリヤのトラック幅は30mm拡大された。鍛造の軽量19×9.5インチホイールには、ピレリのP ZEROトロフェオRウルトラパフォーマンスタイヤ(265/30ZR19)が装着された。
ブレーキ性能の面では、フロントに15インチの2ピースローターとブレンボ製6ピストンアルミキャリパーを採用。リヤには2ピースローターを使用し、バネ下重量の軽量化を図った。また、フロントマスクのダクトが大型化されたことで、ブレーキの冷却性能も高められたという。
インテグラ・タイプS HRCプロトタイプのエクステリアには、2代目NSXで使用されたインディ・イエロー・パールが使用され、グリルやフロントフェンダー、デッキリッドにはアルミ削り出しのHRCバッジが施された。
インテリアは、外装色と同じインディ・イエロー・パールのXブレースでリヤのバルクヘッドが補強された他、シートベルトやステッチ、トリムも色調が合わせられ、ブラックのアルカンターラとの配色で力強いコントラストが演出された。
「HRCパフォーマンスパーツは、アキュラやホンダの愛好家とより強い繋がりを築くことに焦点を当てたエキサイティングなコンセプトだ」
そう語るのはHRC USのシニア・バイス・プレジデントのジョン・イケダだ。
「アキュラ・インテグラ・タイプS HRCプロトタイプ全てのスペックが、パフォーマンスの高さを物語っている。全てが機能的であり、パフォーマンスを向上させるモノでなければ、このクルマに搭載されていない」
HRCは元々、ホンダの2輪レース部門として1982年に日本で設立。レース活動だけでなくHRCブランドとしてプロダクトを世に送り出してきた。
2022年からはF1を含む4輪部門もHRCに統合され、その際には一般の顧客に向けた4輪の商品開発という新しいミッションを掲げていた。インテグラ・タイプS HRCプロトタイプはアメリカ拠点での開発ではあるものの、そうした意向が反映されたモノとも言えるだろう。
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みんなのコメント
なかなか見た目も良いんじゃない?
『HONDA-RSC』時代から一本だったら、また、違ってたと思うです。(-。-;