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プジョー408GTハイブリッド 解き放たれた新種のPHEV 内外装にフランス的いいモノ感

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プジョー408GTハイブリッド 解き放たれた新種のPHEV 内外装にフランス的いいモノ感

見た目は派手だと中身が怪しい?

個人的には常々「見た目に凝ったモデルほど、中身は大したことがない」という先入観を持っている。大々的に発表されたモデルも、そうしなければならない理由があるのだと……

【画像】プジョー408GTハイブリッド試乗の様子をみる 全51枚

今回のプジョー408GTハイブリッドは上記の穿った見方にぴたりと当てはまる。タレントの森山未來氏が登場した華々しい発表会で初めて目にした、プジョー曰くの「解き放たれた新種」そのボディは無数の直線的な織り目が交錯する多面体であり、オブセッションブルーと呼ばれるテーマカラーもかなり派手に見えた。

ということは実際にドライブしたら拍子抜け、という展開だろうか?

撮影場所までプジョー408GTハイブリッドをドライブしてきた編集のU氏が助手席に座り一言「これスンゴイいいクルマですよ!」

嗚呼、そーいう先入観、入れないで欲しいんだよねぇ、と思いながら走りはじめた刹那「これはいいかも!」ビビビっと来てしまった。

フランス車らしく軽い動き出し、ステアリングやシートを通して感じるボディはカチッと硬い。ハイブリッドの無音に対して、それ以外の部分もしっかりと無音を貫いている。

ついでに内装の仕上がりもいい。デザインは外観と同じく平面と織り目が重なりあう奇抜な造形だが、セダン以上SUV以下という絶妙なアイポイントの高さとプジョー独自のiコクピットが相まって視界はすこぶる良好。黒いトーンの室内も一見引き締まって見えるが、実際はとてもゆったりとしている。

いきなりジャブを受けて軽くダウンを喫した感じ? じっくり乗ってみようじゃないかという気が湧いてきた。

ちょうどいいサイズ感 主役はPHEVか

写真で見ても新型プジョー408GTハイブリッドというクルマのサイズ感を掴むのは難しいかもしれない。何しろ新種なのだから。

でも現行のBMW3シリーズに近い、といえば「なるほど!」となるのでは? 

車高がグッと高められているし、リアがハッチバックになっているのでセダンではない。だがプジョーが4ケタではなく3ケタの車名を与えたことからもわかる通り、このクーペ風のシルエットを持つクロスオーバーSUVはセダンの延長にあると捉えるのが正しいと思う。

408シリーズのパワートレインは1.6Lターボ+プラグインハイブリッド/1.2L直3ターボの2種類。年季の入ったフランス車マニアなら小さなエンジンで大き目のボディを引っ張る1.2L版のアリュールやGTに惹かれるかもしれない。

だがDセグメントかつプジョーとしては大きめという車格を考えればメインとなるのは今回試乗したPHEV、つまり408GTハイブリッドの方だろう。

基本的にこのPHEVシステムはエレクトリックモードを選ばなくても、可能な限り電気を使って静かに走ろうとする。バッテリーの容量は12.4kWhなので電気による最大走行距離はWLTCで66km。それでも普段使いはEV車として活躍してくれるはず。

坂道等でスロットルを深めに踏み込むと急にエンジンが掛かって回転が高まりノイジーな一面が顔を覗かせるが、それ以外の走りはプジョーらしい軽快感と相まって効率の良さがを実感でき気持ちがいい。

ライバルはあのフランス車、ではない?

パワートレインは限られたリソースの中で上手い仕事をしていると思う。それでも国産、輸入車を問わず優れたPHEVが溢れている日本市場において408GTハイブリッドを敢えて選ぶ理由の筆頭は、プジョーのブランド力やお洒落な見た目にあるはずだ。

内外装のデザインはプジョー以外の何者でもない個性的なものだが、クオリティも非常に高いレベルにあることはすぐにわかる。そして冒頭にも記した通り、408GTハイブリッドの走りは軽快でカチッとして静か。さらに付け加えるならいつもフラットな姿勢を崩さず、フランス車らしく当たりが柔らかく、いいモノ感に溢れている。

お金を費やすことで性能をどんどんとプラスしていくドイツ車的ではなく「足るを知る」的な洒脱な思考の持ち主に、このクルマはぴったりとフィットするはずだ。

プジョー408GTハイブリッドが気になる人は例外なくルノー・アルカナの上級モデルであるEテックもチェックすることだろう。そして629万円(408GTハイブリッド)対469万円(アルカナEテック・エンジニアード)という価格差に「ん?」となるはず。

実際に両車のドライブフィールを知っていれば、その価格差には納得がいく。良し悪しではなく、ターゲットが少し異なると考えた方がいいかもしれない。どちらもフランス的だが、バターをたっぷり練り込んだフランスパンのようなリッチな気分に浸れるのはプジョーの方。これは比較試乗してみれば誰にでも直感的にわかる差異だと思う。

試乗車のスペック

価格:629万円(税込 オプションなし)
全長×全幅×全高:4700×1850×1500mm
燃料消費率(WLTC):17.1km/L
駆動方式:前輪駆動
車両重量:1740kg
パワートレイン:直列4気筒DOHC 1598cc+ターボ
使用燃料:ガソリン
最高出力:180ps/6000rpm
最大トルク:25.49kg-m/1750rpm
モーター定格出力:30kW
最高出力:110ps/2500rpm
最大トルク:32.63kg-m/500-2500rpm
ギアボックス:8速オートマティック
タイヤサイズ:205/55R19(フロント)205/55R19(リア)

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