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メルセデス・ベンツのSUVのラインアップをおさらい

掲載 更新 7
メルセデス・ベンツのSUVのラインアップをおさらい

■いまや巨大ファミリーを形成! 気がつけばSUV帝国に

 アラフィフの筆者にとって、メルセデス・ベンツといえばC、E、SクラスのセダンとオフローダーのGクラス、といったラインナップをひと昔前はイメージしていました。

F1から市販車までメルセデスと共に見かける「AMG」って何?

 しかし、気がつけばラインアップがどんどん拡大、いまやセダンとともにSUVは数多くのラインアップを誇るほどに。

 そんなSUVラインアップについて深堀りしていきましょう。

■メルセデス・ベンツのSUVラインアップを紹介

 多彩なバリエーションを誇るメルセデス・ベンツの車種バリエーションのなかでも、SUVは数多くのラインアップが用意されています。

 それらをシリーズごとに紹介していきましょう。

・メルセデス・ベンツGLA

 国内導入年:2020年 車両本体価格:508.0~900万円

 全長:4415mm 全幅:1835mm 全高:1620mm

 クーペライクなスタイルと(メルセデス・ベンツにしては)リーズナブルな価格で人気を集めた初代の後を受け、2020年に国内導入されたのが2代目となる現行GLA。

 末尾に“A”が付く車名からわかるように、GLBとともにFFレイアウトを採用するSUVラインアップのエントリーモデルを担う一台です。

 ただ、後ほど説明するGLBが機能性を重視したボクシースタイルを採用したことに対して、GLAは都会的でスタイリッシュなデザインを身にまとうことで、差別化を図りました。

 パワーユニットは最高出力150馬力を発揮する2リッター直4ディーゼルエンジン、ならびにハイパフォーマンス仕様「AMG GLA35」「AMG GLA45 S」に用意される2タイプの2リッター直4ガソリンエンジンをラインアップ。AMG GLA35の最高出力は306馬力、AMG GLA45 Sは421馬力を発揮します。

・メルセデス・ベンツGLB

 国内導入年:2020年 車両本体価格:518.0~737.0万円

 全長:4640mm 全幅:1835mm 全高:1700mm

「使い勝手の良いコンパクトなボディ」、「3列シート」、「メルセデスなのにリーズナブル」と、とくにファミリーユースからの購買欲をそそる3つの神器(?)を揃えた初代からフルモデルチェンジ。2020年に国内デビューしたのが2代目GLBです。

 GLA同様、FFレイアウトを採用。実用性が高いにもかかわらず国内の道路環境でも持て余すことがないサイズが人気の理由です。

 スクエアなデザインを採用したことで室内スペースも余裕があり、3列目シートは床下に格納することができるなどユーティリティ性は抜群。

 用意されるパワーユニットはGLAにも搭載される2リッター直4ディーゼルと最高出力306psを発揮する2リッター直4ガソリンの2種類。ともに8速ATが組み合わされます。

・メルセデス・ベンツGLC

 国内導入年:2016年 車両本体価格:708.0~1526.0万円

 全長:4670mm 全幅:1890mm 全高:1645mm

 メルセデス・ベンツの中軸モデルといえばCクラス。同様に、多彩なパワーユニットやグレードを用意しSUVシリーズのコアモデルとなるべく登場したのがGLCです。

 2008年から販売されていたSUVモデルGLKの後継モデルとしてデビューしました。

 近年、車種別のグレードを絞っているメルセデス・ベンツのなかでは、パワーユニットが5種類用意されているのが特徴です。

 そのパワーユニットとは2リッター直4ディーゼル、2リッター直4ガソリン、2リッター直4+モーター、3リッターV6ガソリン、4リッターV8ガソリン。エントリーモデルからハイパフォーマンス仕様のAMGまでユーザーのニーズに合わせてグレードを選択できることからも、SUVシリーズの中核モデルと位置づけられているのがわかりますよね。

 また、550Lの荷室容量を備えているなど、高い実用性と使い勝手の良さにも定評があります。

 なお、メルセデス・ベンツ的にはSUVではなくクーペとして区分されているGLCクーペもラインナップされています。

・メルセデス・ベンツGLE

 国内導入年:2019年 車両本体価格:964.0~1958.0万円

 全長:4955mm 全幅:2020mm 全高:1785mm

 GLEとは、GLCとGLSの間に位置するミドルクラスSUV。現行モデルは、ハリアーなどをきかっけにブームとなったラグジュアリーSUVとして1997年に登場し、3代目(モデル途中でGLEへ車名変更)まで販売されたMクラスの後継モデルになります。

 パワーユニットは2リッター直4ディーゼルや3リッター直6ガソリンなどが用意されますが、注目はISGと名付けられたマイルドハイブリッド。燃費性能と加速、エンジンフィールの向上を可能とするシステムで、GLEには幅広いグレードに採用されています。

 また、GLC同様、全高を抑えスポーティーな外観を身にまとうGLEクーペも用意されています。

・メルセデス・ベンツGLS

 国内導入年:2020年 車両本体価格:1277.0~2183.0万円

 全長:5245mm 全幅:2030mm 全高:1840mm

 数多くの車種をラインアップするメルセデス・ベンツのSUVシリースにおいて、旗艦となるのがGLS。

 2006年にデビューしたGLを源流に、途中で車名がGLSになった2代目を経て現行モデルは3世代目のモデルとなります。

 インテリアはフラッグシップSUVとして恥じない質感の高さを当然のように備えていますが、2枚の液晶パネルで構成されたインパネなど新しさも兼ね備えていることにも注目。

 また、シートは7人乗りの3列シートを備えています。

 パワーユニットは最高出力330馬力の3リッター直6ディーゼルと、489馬力&612馬力と最高出力が異なる2タイプの4リッターV8ガソリンを用意。V8エンジンにはISGが組み合わされているほか、このシステムを活かしたエアアクティブサス「Eアクティブボディコントロール」が備わりオンオフ問わない走行性や快適性を実現しました。

・メルセデス・ベンツGクラス

 国内導入年:2018年 車両本体価格:1251.0~2218.0万円

 全長:4665mm 全幅:1985mm 全高:1975mm

 軍用車両を源流とするゲレンデヴァーゲンが登場したのが1979年。数々の改良が行われ発展してきたGクラスが初めてのフルモデルチェンジを2018年に実施して、同年に国内販売を開始したのが現行モデルです。

 丸形のヘッドライトやオーバーフェンダーなど、デザインは初代のイメージそのままに踏襲。一方、インテリアは横長のコックピットディスプレイなどを備えたインパネやシートなどエッセンスは残しつつ、初代から刷新されました。

 シャシーはラダーフレームを踏襲しましたが構造を見直し軽量化と剛性向上を実現。また、サスペンション形状も見直されたことでオフロード走破性はもちろん、オンロードでの快適性が大きく向上しました。

 用意されるパワーユニットは、最高出力286馬力を発揮する3リッター直6ディーゼル、422馬力を発揮する4リッターV8、さらにAMG仕様に積まれる最高出力585馬力の4リッターV8をラインアップ。

 メルセデス・ベンツのSUVラインアップでは他に類を見ないオフロード性能を備えたGクラスはオンリーワンの存在といえるSUVです。

■新世代SUV「EQC」とは

  多くのSUVラインアップのなかで近年とくに注目を集めたのがこの1台。メルセデス・ベンツ初となるEVとして登場したEQCです。2020年春に国内導入を果たしました。

 ボディサイズはGLCに近い、全長4761mm、全幅1884mm、全高1623mm。フロントとリヤそれぞれに1基ずつモーター(電動ドライブモジュールeATS)を搭載しトータルで408馬力を発揮します。

 気になる1充電走行距離はWLTCモードで400km。駆動用バッテリーを搭載するEVにもかかわらず、荷室容量は500L(5人乗車時)を誇るなど、SUVとしてのユーティリティ性も高く仕上げられています。

■SUVラインナップ内の注目のメカニズム

 セダンとともにSUVシリーズに力を入れているメルセデス・ベンツ。当然、新機能や最新装備を備えています。そんななか、とくに注目したい技術や装備を紹介します。

・エナジャイジング コンフォート

 GLEやGLSに装備される「エナジャイジング コンフォート」とは、空調、照明、音楽、パフュームアトマイザー、シートの快適機能などをトータルでコントロールし、乗る人にリフレッシュやリラックスをもたらす快適装備。リフレッシュ、バイタリティ、トレーニングのプログラムが選択できるこの機能は、空調やシート設定のみならず、照明やオーディオシステムをクルマ側が統合的に自動コントロールし、車内の快適性の向上を可能にしました。

・ADS PLUS(アダプティブ・ダンピング・システム プラス)

 高精度のセンサーシステムとアルゴリズムにより、減衰特性を路面の状態や走行条件に合わせリアルタイムに対応するエアサスペンションがGLSに装備された「ADS PLUS」。脱出モードが設定いるため、砂地などでスタックして動けなくなった場合に、容易に抜け出せるようこのシステムがアシストしてくれます。 また、ボディに装備されたカメラで路面を常に監視し、凹凸を検知。凹凸の手前でサスペンションが対応し、ショックを吸収する「ロードサーフィススキャン」機能も装備されています。

・ISG

 力強いパワーアシストと高効率なエネルギー回生を実現したマイルドハイブリッドシステムが「ISG」。エンジンとトランスミッションの間に搭載されるディスク型のモーター・ジェネレーター「Integrated Starter Generator」の頭文字で名付けられています。

 48V電気システムとエンジンの組み合わせで爽快で強烈な走りと環境性能を高次元で両立する次世代ユニットは、GLE、GLSに用意されています。

■タイプ別で選ぶメルセデス・ベンツSUVシリーズ

 ここまで紹介したように数多くのSUVシリーズがラインアップされているメルセデス・ベンツ。セダン同様、セグメントで車格が区分されていますが、そのキャラクターはわかりにいのも確か。

 そこで、タイプ別のオススメ車種を挙げていきましょう。

・小さなお子様がいるヤングファミリー

→コスパ抜群の3列シートを装備する「GLB」

 いまや子供がいる家庭にとってクルマを選ぶ条件のひとつが3列シート車。多くのミニバンが備えているスライドドアこそありませんが、扱いやすいサイズにもかかわらず3列シートを備えたGLBはまさに最適な一台と言えるでしょう。

 国産のミニバンではなかなか味わうことができない所有欲やクオリティの高い内装、なによりメルセデスブランドが比較的リーズナブルな価格で入手可能です。

・SUVにも操る楽しさを求めたい

→コンパクトなボディ+ハイパワーの「AMG GLA 45S」

 ユーティリティ性や実用性などで選びがちなSUVですが、それでも高い走行性能を求めるユーザーは少なくないはず。

 パワーはもちろん、操りやすいコンパクトなボディを備えているAMG GLA 45Sは、そんなユーザーにピッタリなクルマです。

 2リッターターボ付きエンジンは最高出力421ps。ワインディングロードでの機敏な走りはもちろん、オフロードでの高いドライビング性能も有しています。

・実用性よりもエレガントなスタイル重視

→クーペスタイルを採用した「GLCクーペ」「GLEクーペ」

 実用性よりも、エレガントなスタイルやラグジュアリーな雰囲気を重視したSUVが欲しい、そんなユーザーの要望にもメルセデス・ベンツは応えを用意しています。

 GLCとGLEに用意されたGLCクーペとGLEクーペは、4ドアクーペスタイルを採用したラグジュアリーSUV。まさに、クーペライクでラグジュアリーなテイストのSUVを欲しているユーザーにはもってこいのモデルです。

・高いオフロード性能が必要

→世界最強のオフローダー「Gクラス」

 オフロード性能で車種を選ぶ…といえば選択肢はひとつ! そう、Gクラスです。

 ゲレンデヴァーゲンと呼ばれていた従来型と違いが見つけにくい外観ですが、中身は最新技術に刷新。

 アプローチアングルは約31度、デパーチャーアングル約30度、ロードクリアランスは約241mmを達成したスペックからわかるよう悪路走行性は抜群で、しかも最先端の安全性能を備えているなど、まさに世界最強のオフローダーです。

■いまやSUV王国 今後の展開は?

 とにかくラインアップが強大化したメルセデス・ベンツのSUVシリーズ。多くのモデルが近年、フルモデルチェンジを行ったことで落ち着いたかに思われますが、まだ手を緩めないようです。

 昨年、EVのSUVモデルEQCが国内導入を果たしましたが、ミドルクラスの「EQE」、またトップモデルとなる「EQS」が開発中との噂があります。

 今後、SUVラインアップがどのように拡大されていくのか、注目していきましょう。

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みんなのコメント

7件
  • はぁ?GLBって2代目?初代だと思ってた
  • メルセデスのラインナップの細かさは凄い。
    SUV以外も、セダン、ワゴン、クーペ、4ドアクーペ、オープンの充実ぶり。

    レクサスも頑張ってくれ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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