現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ポーパシング論争の中、フレキシブルフロアを使っているチームがいる可能性が浮上? メルセデス代表「衝撃」

ここから本文です

ポーパシング論争の中、フレキシブルフロアを使っているチームがいる可能性が浮上? メルセデス代表「衝撃」

掲載 4
ポーパシング論争の中、フレキシブルフロアを使っているチームがいる可能性が浮上? メルセデス代表「衝撃」

 今シーズン、各F1マシンが苦労しているポーパシング。これを抑制するために、いくつかのチームが、フレキシブルフロアを使っている可能性が浮上している。これについてメルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、衝撃的なことだと語った。

 テクニカルレギュレーションが大きく変わったことにより、複数のチームが苦しめられているポーパシング。その激しい上下動は、ドライバーにも大きな影響を及ぼしており、安全性に関する議論が行なわれることになった。その議論の中で持ち上がったのが、マシンのフロアとプランクの剛性の問題である。

■F1メカ解説|実はこんなところにも! 奇抜なエンジンカバーで話題のレッドブルが忍ばせていたアップデート

 motorsport.comの取材によれば、カナダGPの翌週に行なわれた技術諮問委員会では、フロアやプランクの湾曲を制限するレギュレーションの限界を押し広げているチームがあるのではないかという疑惑が浮上したようだ。

 現在の規則では、プランクの中央部分で2mm、最後部で2mmまでとたわみの量が規定されていて、これによってフロアの堅牢性を確保している。

 しかし一部のチームは、フロアを6mm以上たわませていたという話がある。これにより、路面にぶつかることによる悪影響を避けつつも、フロアを路面に近付け、最大限のパフォーマンスを発揮させようとしているようだ。

 ある情報筋によれば、多くのチームがこの件に驚いていたという。そしてメルセデスのウルフ代表は、これについて次のように語った。

「FIAが最近の技術諮問委員会でそれを提起するまで、誰もそんな考えを持ってはいなかった。それは全てのチームにとって大きな驚きだった」

 そうウルフ代表は説明した。

「レギュレーションの内容と意図は非常に明確である。つまり、レギュレーションで規定されたよりも大きく歪む可能性のある理由については、議論の余地もない。控えめに言っても少し驚きだ。とても衝撃的なことだった」

 FIAは、フロアの規則の抜け穴を妙な形で活用することを避けるべく、対応を行なった。FIAのシングルシーター部門のテクニカルディレクターであるニコラス・トンバジスは、イギリスGPに向けて技術指令を発表。この技術指令はフランスGPから効力を発することになるが、この中でフロアの剛性に関するレギュレーションを強化することが明らかにされている。

 トンバジスは、FIAはフロアを「過度に変形させている」チームがいることを疑っていると明かす。そしてこれを封じるために、2mmのたわみの許容範囲が厳密に適用されることになるようだ。

 FIAは「競技者は、CADと物理的なパーツの両方の詳細な検査、および有限要素の分析により、この規定に準拠していることを実証する必要がある」と付け加えている。

 このFIAの動きについては、多くのチームが歓迎。一部のチームが”やりすぎて”しまったため、FIAが行動を起こしたのだろうと想像している。

 マクラーレンのチーム代表であるアンドレアス・ザイドルは、次のように語る。

「ニコラスが何を見たいのか、何を期待しているのかを明確にしたのには、理由があるに違いない」

「我々の観点からすれば、技術指令にあるこの件の明確化に満足している。なぜならこのことは、最終的には我々全員が、平等な競争の場にいるということを手助けしてくれるはずだからだ」

 どのチームがフレキシブルフロアを使っている可能性があるのか、それは現時点では明らかになっていない。しかしメルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターであるアンドリュー・ショブリンは、この変更はメルセデスが上位との差を縮めるのに役立つはずだと考えている。

「そのことが明らかにされた時、我々はまだ利用していないチャンスがあることに気付いた」

 そうショブリンは語った。

「そのことで、我々がマシンを走らせている方法に影響を与えることはないはずだ。ただ、それはライバルチームに影響を与える可能性があり、その結果我々は少し近付くことができるかもしれない」

こんな記事も読まれています

最高出力750psを誇るスーパースポーツの「750Sスパイダー」がご覧になれます! マクラーレン出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
最高出力750psを誇るスーパースポーツの「750Sスパイダー」がご覧になれます! マクラーレン出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
LE VOLANT CARSMEET WEB
F1マイアミGPのバトルをより面白くするには“長いDRS区間”が必要? マクラーレン代表指摘「手前の低速区間のロスを補えない」
F1マイアミGPのバトルをより面白くするには“長いDRS区間”が必要? マクラーレン代表指摘「手前の低速区間のロスを補えない」
motorsport.com 日本版
「ここが巨大道路の終点…」今はまだ“畑”だけ 今後どうなる? 25年開通「東埼玉道路」延伸部
「ここが巨大道路の終点…」今はまだ“畑”だけ 今後どうなる? 25年開通「東埼玉道路」延伸部
乗りものニュース
世界初公開された第3の“新世代ミニ”は4.1mのクロスオーバー! 新型「ミニ・エースマン」へのSNSでの反応とは
世界初公開された第3の“新世代ミニ”は4.1mのクロスオーバー! 新型「ミニ・エースマン」へのSNSでの反応とは
VAGUE
スプリントで2番手スタートから後退、リタイアのバニャイア。遠因はQ2の転倒か/第5戦フランスGP
スプリントで2番手スタートから後退、リタイアのバニャイア。遠因はQ2の転倒か/第5戦フランスGP
AUTOSPORT web
SUPER GT第2戦富士で1-2フィニッシュした日産チームの立役者! 新総監督は世界初のエンジンを生み出したエンジニアです【Key’s note】
SUPER GT第2戦富士で1-2フィニッシュした日産チームの立役者! 新総監督は世界初のエンジンを生み出したエンジニアです【Key’s note】
Auto Messe Web
【ガエルネ】「Gアドベンチャー」の2024モデルがデビュー!ツーリング用人気ブーツがさらに快適に!  
【ガエルネ】「Gアドベンチャー」の2024モデルがデビュー!ツーリング用人気ブーツがさらに快適に!  
モーサイ
オービス対策にも便利なポータブルナビ『NV-A010H』『NV-A012H』 12/24V両対応で大型車までカバー
オービス対策にも便利なポータブルナビ『NV-A010H』『NV-A012H』 12/24V両対応で大型車までカバー
月刊自家用車WEB
【価格は1500万円から】レクサス、「LM」に6人乗り仕様”version  L”を追加
【価格は1500万円から】レクサス、「LM」に6人乗り仕様”version  L”を追加
月刊自家用車WEB
衝撃のクラッシュ映像! 目の前に「立ち往生トラック」避けれず…高速道路の危険な「突然の故障」にNEXCOが緊急警告 大事故防ぐ対策は?
衝撃のクラッシュ映像! 目の前に「立ち往生トラック」避けれず…高速道路の危険な「突然の故障」にNEXCOが緊急警告 大事故防ぐ対策は?
くるまのニュース
あとは天命を待つのみ? タイトル争い独走状態に入ったマルティン、ドゥカティファクトリー昇格に向けて「証明すべきものはない」
あとは天命を待つのみ? タイトル争い独走状態に入ったマルティン、ドゥカティファクトリー昇格に向けて「証明すべきものはない」
motorsport.com 日本版
WRC第5戦、トヨタオジェがクロアチアに続いて2連勝、勝田貴元は優勝争いに絡んだものの3日目に後退【ラリー・ポルトガル】
WRC第5戦、トヨタオジェがクロアチアに続いて2連勝、勝田貴元は優勝争いに絡んだものの3日目に後退【ラリー・ポルトガル】
Webモーターマガジン
中上貴晶、セットアップの変更で「フィーリングは良くなった。決勝はさらに一歩前進できる」/第5戦フランスGP スプリント
中上貴晶、セットアップの変更で「フィーリングは良くなった。決勝はさらに一歩前進できる」/第5戦フランスGP スプリント
AUTOSPORT web
トヨトミ GEAR MISSION シリーズのニューアイテム「二次燃焼焚火台」ストーブ用「ゴトク」が登場!
トヨトミ GEAR MISSION シリーズのニューアイテム「二次燃焼焚火台」ストーブ用「ゴトク」が登場!
バイクブロス
ダイムラー、初のレベル4の自動運転セミトラック開発…プロトタイプ発表
ダイムラー、初のレベル4の自動運転セミトラック開発…プロトタイプ発表
レスポンス
【ガソリン消滅でディーゼル一本化へ】 ランドローバー・ディスカバリー 2025年モデルで見直し
【ガソリン消滅でディーゼル一本化へ】 ランドローバー・ディスカバリー 2025年モデルで見直し
AUTOCAR JAPAN
[100均DIYアイテムレビュー] ダイソーの“ユニバーサルソケット”は本当に万能に使えるのか?《2024年4月第1位》
[100均DIYアイテムレビュー] ダイソーの“ユニバーサルソケット”は本当に万能に使えるのか?《2024年4月第1位》
WEBヤングマシン
ブリティッシュラグジュアリークーペの魅力を凝縮した「DB12」を展示! アストンマーティン出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
ブリティッシュラグジュアリークーペの魅力を凝縮した「DB12」を展示! アストンマーティン出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

4件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村