フェラーリF1のチーム代表を務めるフレデリック・バスールは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とランド・ノリス(マクラーレン)が争う状況においてフェラーリが恩恵を受けたことから、ふたりが戦っていることに満足した様子を見せた。
アメリカGPとメキシコシティGPでは、フェラーリのシャルル・ルクレールはフェルスタッペンとノリスのバトルから最大の恩恵を受け、互いの前に出ようと争うなかでコースアウトしたふたりのドライバーを追い抜いた。まず1週間前のアメリカGPでは、ルクレールはスタート時の4番手のままターン1に到着したが、フェルスタッペンがノリスを押しのけ、サインツはふたりのタイトル候補の後方で抑え込まれたため、ルクレールは楽々とノリスを追い抜いた。
フェラーリが2年ぶりの連勝。サインツ「すぐにポジションを取り戻すことが鍵だった」/F1第20戦決勝
メキシコシティGPでは、ルクレールはターン4でふたりのライバルがホイール・トゥ・ホイールで競り合うのを見たが、追い抜きをしかけるほどには接近していなかった。ターン4を過ぎた後、フェルスタッペンがイン側に飛び込み、2台ともコースから外れるとルクレールはチャンスをつかみ、チームメイトの後ろの2位まで順位を上げた。しかし最終ラップでタイヤが消耗したことでルクレールはコースオフし、ノリスにそのポジションを奪われた。
そのためバスールは、フェルスタッペンとノリスの戦いがこれほど白熱した段階に達したことを非常に喜んでおり、「みなさんが全員マックスとノリスに集中している限り、我々にとっては完璧な状況だ」と語った。
「トト(・ウォルフ/メルセデス代表)とクリスチャン(・ホーナー/レッドブル代表)、ザク(・ブラウン/マクラーレン・レーシングCEO)とクリスチャン、ランドとマックス、どんな組み合わせの戦いにも集中できるだろう。目立たないところにいれば、我々は自分たちがやっていること、チーム、ドライバーに完全に集中できる」
「これは我々にとって完璧な状況だ。マックスとランドについては今日多くのことが語られると思う。それは明日の記事の見出しになるだろうし、それは我々にとってもよいことだ」
しかし、メキシコシティGPで起きた10周目の2件のインシデントについての意見を尋ねられると、バスールはコメントを拒否し、次のように主張した。
「私は、レース中はテレビを見ていない。データとGPSに集中している。いかなる結論も出したくないし、その動きは見ていない。しかし、確かにワイドに走れるこのようなコースの場合、行動を起こさなければならない。ある段階ですべてのコーナーをカットすることが許可されたら、おかしなことになるからだ」
自身のチームのドライバーに集中することにしたバスールは、ターン1でフェルスタッペンとサインツの間に起きたインシデントに話を戻した。サインツはスペースを与えられずに芝生に飛び出し、ふたたびトップに立ったが、すぐにレッドブルのドライバーを先行させた。バスールは次のように語った。
「カルロスは非常にクレバーだったと思う。それに、先週のオースティンでの(ジョージ・)ラッセルに対する動きも同様だったと思う。これは非常に賢い動きだった。なぜなら、3つまたは4つのコーナーで連続して戦うことができるからだ。最初に2秒を失い、最後にペナルティが出るかどうかが決まるが、本当にギリギリの状態だ。彼には大きな自信があったと思う。それは彼がポジションを譲ったという意味だが、次回はそうできると確信していたのだとも思う」
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