現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > V6でもええじゃないか!──新型ベントレー・フライングスパーアズール試乗記

ここから本文です

V6でもええじゃないか!──新型ベントレー・フライングスパーアズール試乗記

掲載 6
V6でもええじゃないか!──新型ベントレー・フライングスパーアズール試乗記

ハイブリッドパワートレインを搭載したベントレーの新しい「フライングスパーアズール」に、小川フミオが試乗した。新世代の超高級サルーンに迫る。

これぞベントレー!

新型ドゥカティ・ディアベル・フォー・ベントレーが登場!

SUV全盛のいまだけど、セダン好きなひとは少なからずいるはず。一度は乗ってみたい……と、そういう人の憧れは、ベントレーかもしれない。しっかりした個性が魅力的だ。

ベントレーが手がける4ドアセダンは「フライングスパー」と呼ぶ。今回紹介したいのは「フライングスパーアズールハイブリッド」。パワートレインは、V6プラグインハイブリッドで、全輪駆動システムを組み合わせる。

ベントレーに少し詳しい人は、“アズール”といえばかつてはカブリオレのことだったよね、と、覚えているかもしれない。今アズールは、快適装備を充実させた仕様なのだ。

たとえば「シートコンフォートスぺシフィケーション」は標準装備で、「長距離のドライブも、乗員全員にとって今までにないほどエフォートレスな旅になる」と、ベントレー。

ヒーター、ベンチレーション、リラクゼーション機能、コンフォートヘッドレスト等装備で、さらに22段階の調節が可能。リヤシートも、14段階にわたって電動で調節が可能だ。

フライングスパーの、そもそもの魅力は、リヤフェンダーを強調したキャラクターラインと、あえて前後長を短めに見せたブート(トランク)によるファストバック的なスタイルにある。

そもそもベントレーは、車高はスポーツカーみたいに低くないけれど、スポーティな走行も出来てしまうセダン&クーペという、独自のキャラクターが特徴的だった。

昨今では、SUV「ベンテイガ」がもっとも売れ線で、往年のラインナップは崩れてしまった感があるものの、後席も重視したフライングスパーに乗ると、これぞベントレー! と、気分がアガる。

セダンの長所をすべて備えているベントレーは、2030年にラインナップの完全電動化を表明しており、2025年にまずピュアEVとして開発されたモデルの第一弾が発表される。その後は4年ごとに新型BEVが登場するとか。

このなかには、フライングスパーの後継も含まれているそうだけれど、現行モデルがそのまま電動化されることはない、と、ベントレー。いつ、その後継車が発売されるかも定かでなく、それまではフライングスパーが現行のまま生産続行されるはずだ。

今回のフライングスパーアズールハイブリッドは、2894ccV6ツインターボ搭載で、400kW(544ps)の最高出力と、750Nmの最大トルク(ともにシステム合計)を誇る。たしかにすごい数値だ。かつてのV8エンジンより2気筒も少ないが、デメリットは感じなかった。V6+モーターの組み合わせでも、巨艦を静々と走らせる。さきに登場したベンテイガのプラグイン・ハイブリッドとは異なるV6で、ゆえに出力もフライングスパーのほうがかなり高めだ。

フライングスパーアズールハイブリッドは、静止から100km/hまで4.3秒で加速するというパワフルなモデルだ。しかし“その気になれば(速い)”というのがいい点。

市街地でドライブしているときは、約40km/hまでは電気モーター優先で走れるので、モーターのトルク感の恩恵を受けられるし、エンジンが始動しても、速く走れとドライバーをせっつくことはない。

その気になれば、速度計の針が壊れたんじゃないか? というぐらい、上まで跳ね上がるような加速を味わえるものの、まっとうな速度域を、大変気持よくクルーズできるところが最大の良さであると感じられる。

車重は2.5tあるので、とくに高速道路での乗り心地はしっとりして、快適。たっぷりしたクッションのシートに身をあずけて、ハンドルを握っていると、じつにいい気分だ。

後席も同時に居心地がよい空間に仕立てられている。レッグルームもヘッドルームも充分に余裕があり、シートはやはり快適だ。

内装の素材や色は、かなり自由にパーソナライゼーションが可能とのこと。試乗した車両では、前のドアと後ろのドアと、内張のカラーコンビネーションが逆になるようなデザインで、ベントレーはこういうところがうまい! と、感心した。

ウッドパネルも、色合いも使いかたも、雰囲気を出していて、特別感がたっぷり味わえる。同時にオーディオの再生能力もなかなか高くて、私にとっては、じつに快適性が高かった。

セダンは、そもそも一般論としてSUVよりサスペンションの自由度が高くて乗り心地がよく、乗降性も高く、スタイリッシュだ。フライングスパーは、ベントレーのラインナップにおいて、まさにセダンの長所をすべてそなえていた。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
くるまのニュース
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
motorsport.com 日本版
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
レスポンス
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
motorsport.com 日本版
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
レスポンス
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
motorsport.com 日本版
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
くるまのニュース
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
バイクのニュース
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レスポンス
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
Auto Messe Web
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
Webモーターマガジン

みんなのコメント

6件
  • kai********
    小川さん、ベントレーマガジン読んでます?
    あそこに出てくるオーナー達を彩る小道具のひとつがベントレー。
    クルー工場でオーダー仕様を頼むのが彼らのスタイル。
    クルマだけ突出してるのが中国人、日本人。
  • キイロイトリ
    ウチの車、1t以上軽いのに4.5秒。
    ベントレー凄いね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2546.53979.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

437.03190.0万円

中古車を検索
フライングスパーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2546.53979.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

437.03190.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村