1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、日産 GT-R50 by イタルデザインだ。
日産 GT-R50 by イタルデザイン(NISSAN GT-R50 by ITALDESIGN:2019~2023)
ジョルジェット・ジウジアーロによって設立されたイタリアのデザイン工房「イタルデザイン」と、日産の共同開発となるのがGTーR50 by イタルデザインだ。2018年のグッドウッド・フェスティバル of スピードでプロトタイプが初お披露目された。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
GTーRはR32以降、FRベースの4WDという基本構造ではあるが、そのパフォーマンスを考えれば性能的にスーパーカーと呼ぶのに異論はないところだろう。ここで紹介するGTーR50 by イタルデザインは、イタルデザインの設立50周年と、初代GTーRの登場から50周年とを記念して企画・限定生産されるもので、R35 日産GTーRをベースに内外装ともに大幅にモディファイされている。
手を入れられているのは内外装だけでなく、動力性能も強化されており、NISMOで組み立てられる専用のVR38DETT型エンジンにはGT3用の大容量・大口径ターボチャージャーと大型インタークーラーを採用。さらに耐久性向上を重視した、専用クランクシャフト、ピストン、コネクティングロッッドなど、専用部品が多数奢られており、最高出力720ps/最大トルク780Nmというハイパフォーマンスを発揮する。基本仕様とサーキット仕様が設定され、サーキット仕様ではなんと770psまでパワーアップされているとも言われている。
日本仕様の車両価格は、1億4530万5600円(税込)だった。2020年に市販モデル第1号車がお披露目され、生産台数は最大で50台とアナウンスされていたが、実際には20台弱だったようだ。
さて、GT ーR伝説はここで終わるのか。それとも次のチャプターが用意されているのか。興味は尽きない。
「世界中の日産ファン、そしてGTーR50 by イタルデザインに関心があるお客さまからの反応は予想を大幅に上回るものでした。GTーRとイタルデザインの50周年を記念するこの50台は、今後長きにわたって、日産が誇る高度なエンジニアリングとスポーツカーの伝統への讃辞を体現したクルマになるでしょう」と、発表当時、商品企画の責任者を務めるボブ・レイシュリーは語った。
日産 GT-R50 by イタルデザイン 主要諸元
●全長×全幅×全高:4784×1992×1316mm
●ホイールベース:2780mm
●車両重量:未発表
●エンジン種類:V6 DOHCツインターボ
●総排気量:3799cc
●最高出力:720ps/7100rpm
●最大トルク:780Nm/3600ー5600rpm
●燃料:無鉛プレミアム
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●タイヤサイズ:前255/35R21、後285/30R21
[ アルバム : 日産 GT-R50 by イタルデザイン はオリジナルサイトでご覧ください ]
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