2013年9月に発売されたルーテシアは、2年半を経過して大がかりな改良を受け、2016年2月末から発売された。正確に言うと1.2Lターボ・エンジンを搭載するインテンス、ゼンのエンジン、トランスミッション、インテリアデザイン(インテンスのみ)が変更されたのだ。<レポート:松本晴比古/Haruhiko Matsumoto>
まずエンジンは、1.2L・3気筒直噴ターボのH5F型(エナジーTCe120)であることは変わっていないが、従来はユーロ5規制仕様だったが今回からユーロ6規制仕様となり、出力も118ps/205Nmへと変更されている。従来型に比べると最高出力は2psダウンしているが、最大トルクは190Nmから205Nmに増大。0-100km/h加速は、従来より1.2秒速い10.1秒になっているのだ。
つまり、よりトルクは低中速域が強化され、結果的に動力性能が向上しているのだ。またこのエンジンに合わせて、EDC(DCT)トランスミッションのギヤ比は1速:3.916→4.307、2速:2.428→2.476、3速:1.435→1.447、4速:1.021→1.019、5速:0.866→0.844、6速:0.702→0.653とワイド化とクロスレシオ化が図られ、変速比幅は5.58から6.60に広げられた。さらにスタート&ストップ機能も追加されている。
ギヤ比を変更したトランスミッションにより、強化された中低速トルクをより効率的に使うことができると同時に、高速巡航時のエンジン回転数の低減が実現。またスタート&ストップの効果もあって燃費もJC08モードでは17.4km/Lとなり従来型の参考値14.7km/Lと比べ大幅な低燃費化を達成している。
また、従来型にはルノー・ジャポンは輸入自動車特別取扱制度(PHP)を利用していたが、今回からは国交省の型式認証を受け(そのため正式なJC08モード燃費値を公表)たため、販売店は陸運事務所持ち込みでのナンバー取得の必要がなくなっている。これは日本市場でついにルーテシアの販売台数がカングーを抜いてトップになり、今後の展開を考慮してのことということだ。
試乗したのは人気カラーのルージュフラム・メタリックのインテンスだ。ボディカラーに合わせたカラード・ホイールが標準装備となっている。
走り出すと、ルーテシアとしての熟成がより進んでいることが実感できる。サスペンションもさらにしなやかになり、元来の正確でインフォメーションがしっかりしている操舵フィーリングは爽快で、低速では軽いがしっかりとインフォメーションを伝え、60km/hを超えると速度に応じて操舵力が重めになりしっかり感が増してくる。こうしたフィーリングと走りの安定感のよさがヨーロッパ市場で支持され、強敵のフォルクスワーゲン・ポロを上回るBセグメントNo1となっていることがよく理解できる。
試乗車はミシュラン・プライマシー3の205/45R17サイズを装着しているが、適度に引き締まった乗り心地も高いレベルにある。またクラスを上回るキャビンの静粛さやボディ全体の剛性感も、このクラスのベンチマークだと思う。
さてエンジンとトランスミッションの改良の結果は? だが、体感的にはかなり中速トルクがアップしているようなフィーリングで、さらにEDCトランスミッションとのギヤマッチングがよくなり、市街地の様々なシーンで小気味よい走りが実感できる。だから、Dレンジのままで意図したように走ることができるのだ。
特に一瞬の追い越しといったシーンでは、意のままに反応してくれる。1.2Lという搭載エンジンから想像されるフィーリングではなく、2.0Lエンジン並みの力強い、レスポンスのよい走りといえる。
また新たに装備されたスタート&ストップも、予想以上に積極的にエンジンをストップし、市街地の燃費はかなり向上しているであろうと思われる。エンジンストップのタイミングが素早く、煩雑だと感じればもちろんキャンセルすることもできる。
インテリアでは、シートは両サイドにインテリアカラーに対応したカラーラインが入るデザインへと変更された。またインテンスは ダッシュボード、ドアインナーパネルのカラーと調和した一体感のあるインテリアデザインとなり、ステアリングホイールはGTと同形状の、スポーティーなタイプへと変更されている。またインスツルメントパネルの表面にはより上質感のあるシボ加工が加えられている。
さらにセンターコンソールパネルに、走行レポート、Ecoスコアリング、Ecoコーチングの3機能を持つ「ドライビングEco機能」が追加されている。
セレクターレバーの後方には、任意に設定できる速度リミッター、クルーズコントロールのスイッチを配置。またオーディオはフランスの・プレミアムサウンド「FOCAL」も選択できるなど標準装備の充実と、多彩なオプション部品も魅力的だ。
しかし、ルーテシアの最大の魅力は、Bセグメントのハッチバックとして高次元の機能、性能を備えながら、同時に圧倒的とも言えるデザイン性にあると思う。強い存在感、個性とセクシーな官能さをブレンドし、ディテールにこだわったデザインは依然として強い異彩を放っている。
◆限定車 ルーテシア アイコニック改良されたルーテシアと同時タイミングで、パリのモードをまとったエレガントモデル「ルーテシア アイコニック」が30台限定で発売された。
ルーテシア アイコニックは、インテンスをベースに、パリのモードをアイコンとして取り入れたエレガント&ファッショナブルなモデルだ。ルーフとドアミラーには、パリのモードを象徴するクチュールの縫製をイメージしたデザインのデカールを採用。
ルーテシア(現行モデル)初採用となるシートヒーター付専用レザーシートと専用デザインのエアコンベゼル、ドアトリムフィニッシャーも装備している。また、レザーシートには専用の白のステッチが施されている。この他に、専用のICONICエンブレム、「RENAULT」ロゴ入りキッキングプレート、ボディ同色サイドプロテクションモールを装備。
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