ランドローバーのレンジローバーシリーズに新たに加わった新型ヴェラール。どういうポジショニングで、どんな魅力をもったモデルなのか?はvol1、vol2でお伝えしてきた。今回は試乗をしてみて、実際に感じたヴェラールのことをお伝えしよう。<レポート:高橋 明/Akira Takahahsi>
▼特集!レンジローバー・ヴェラール
・ラグジュアリーはすべてにおいて当然の価値観【レンジローバーヴェラール vol.1】
・デザイン・装備・エンジンなどを詳細に解説【レンジローバーヴェラール vol.2】
・参考:RANGE ROVER VELAR 2017年7月11日より受注開始
ランドローバー レンジローバーヴェラールはミディアムサイズのクロスオーバーSUVモデル 詳細解説 vol.2
■試乗会場も高級でハイセンスな・・・
試乗会場に選ばれた場所は、軽井沢だ。9月中旬、季節も過ごしやすい時期で残暑も終わり、秋の入り口ではあるが、まだまだ半袖で過ごせる気温。湿度のない高原気候と周辺のおしゃれなお店やハイセンスな店舗、高級なホテルがある旧軽井沢エリアは、新型レンジローバー・ヴェラールにぴったりの場所だ。
モデルラインアップはR-DYNAMICと標準モデルで、その見分けはフロントバンパー下、左右の開口部にスリットがあるか、ないかという程度で、ほぼ同じような外観だ。そして、それぞれにグレードとしてS、SE、HSEがあるが、その違いは装備だ。
そして、お伝えしたように搭載エンジンは3種類ある。新規投入のインジニウム・ガソリンエンジンとディーゼル。いずれも直列4気筒2.0Lターボというダウンサイジングコンセプトの次世代エンジン。それと、トップモデルに搭載するハイパフォーマンスエンジンのV型6気筒3.0Lスーパーチャージドのガソリンエンジンがある。
試乗車はR-DYNAMICのトップグレード、V6 3.0Lスーパーチャージャーを搭載したモデルだ。インジニウムエンジンは年内にはラインアップ完了するそうだが、若干導入が遅れたそうで、このタイミングでは試乗できなかった。時期を見て再試乗してみたいと思う。
エンジンの出力は380ps/450Nmで、ボディサイズは全長4820mm、全幅1930mm、全高1685mm、ホイールベース2875mm。
当然ラグジュアリーが基本というレンジローバーシリーズだけに、ましてトップグレードということもあり、高級感はたっぷりだ。エクステリアもフラッシュサーフェイスのツルッとした全体の印象が新鮮で、細い眼のヘッドライト、ダークグレーの20インチという大径アルミホイール、しかもつや消しの仕上げによって、迫力もある。上品さだけではなく、こうした威圧的なデザインとも感じられるエクステリアだ。しかも、ピラーがブラックアウトされたフローティングルーフデザインも、後押しする。高級車のデコレーションにはウインドウ周りをシルバーでぐるっと囲む手法が多いが、ブラックアウトすると迫力が出る。
ちなみに装着するタイヤは、ピレリのスコーピオン・オールシーズン(255/50R20サイズ)だ。また、18インチから22インチサイズまで選択が可能になっている。サイドビューも後方下がりのルーフデザインはスポーティさを感じさせ、サイドウインドウの小ささも印象的。ロングノーズ、ショートデッキというスポーツカーの定番ともいえるディテールを持ったSUVだ。ドアハンドルもSUVには珍しく、ボディと一体化されるサーフェイス処理がされていて、かっこいい。
リヤまわりは弟分にあたるレンジローバー・イヴォークに似たデザイン処理で、デザイン性の高い先進性と若々しさも感じさせる処理がされている。よく見れば、かなり大型のルーフスポイラーもデザインに溶け込むように装着されている。
インテリアはレザーをふんだんに使った仕様で、新提案しているプレミアムテキスタイルは展示だけだった。ランドローバーのレザー使いは一味も二味も違う贅沢さがあり、牛革の上質な部位ばかりを集めて造られるインテリアだ。試乗車はホワイトカラーのインテリアで統一され、明るく洗練された中にも気品が漂う。
メーターパネルやセンタークラスターには先進のデジタル液晶が装備され、特にセンタークラスターには2段構えの液晶がある。下段はエアコンなどの操作系が集約されたゾーンだが、ピアノブラックの加飾で統一されたインテリアは何とも言えない先進性、高級感が感じられる。
■高級車を操る満足感
走り出すと、エンジンパワーは申し分ない。2060kgという2トン超えの重量もいとも簡単に加速させる。市街地どころかワインディングでさえもパワーを使わないでも走破できる。アクセルペダルを20%も空ければ解決だ。450Nmの大トルクには余裕がある。
ヴェラールはオンデマンド式のAWDを全車標準としたモデルで、インテリジェント・ドライブ・ダイナミクス(IDD)のAWDは常時、走行状況をモニターし前後、および左右のトルク配分を可変しながら走行する。この可変状況はドライバーにはまったく感じられず、滑らかでしっとりとした走行フィールにしか感じない。ちなみに、このトルクコントロールはZFの電子油圧式の湿式多板クラッチによって制御されている。
20インチという大径サイズのタイヤだが、乗り心地もいい。エアサスペンションがいい働きをし、路面からの入力を常にフィードバックすることなく、適度ないなしで高級車に相応しい乗り心地になっている。
ステアリング操舵は、大柄なボディのわりに回頭性が高く、ワインディングは軽快に走る。イギリスという国柄なのか、100km/h以上の速度で快適にワインディングを走るイメージが想像できるほど、コーナリングが得意と感じさせる操舵フィールだ。もちろんステアリングの手応え感もよく適度な反力を感じながら安心感を持って走れる。
走行モードではダイナミック、コンフォート、エコがあり、エコモードでもレスポンスにイラつくことのないセッティングだ。通常はコンフォートを選択するのだろうが、エコモードをメインにしても不満を感じることはないだろう。
ダイナミックにして速度を上げ、パドルシフトを駆使してワインディングを走行すれば、エンジンの音を聞こえるようにする演出もさりげなく、高級SUVに相応しいサウンドを楽しみながら快適に走れる。
コマンドポジションと言われる着座位置からはボンネットが見え、周りを見下ろす景色はある意味征服感も感じられ、こうした高級SUVを好むユーザー・ニーズを把握している。また、女性や運転を得意としない人には、このサイズは持て余しそうだが、このドライバーズシートからの景色は意外にも大きさを把握しやすく、また回頭性の良さなどからも運転が負担にならないことも想像できる。
車両価格は778万円から1526万円までの幅だが、このV6 3.0Lモデルは908万円から1262万円で、1000万円前後が人気の中心になるモデルだと思う。もっともヴェラール全体では900万円台が人気になるのではないだろうか。いずれの価格帯のモデルでもベースがレンジローバーであることから、何度も書くが、ラグジュアリーは当たり前の価値として感じられ、満足度は高いモデルだった。
■価格
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