■いすゞ新型「mu-X」とトヨタ「ランドクルーザープラド」を比較してみた。
いすゞは、タイを中心としてアセアン地域、オーストラリアなど世界60か国以上で販売している3列シートSUV「mu-X」を7年ぶりにフルモデルチェンジしました。
日本では、販売されていないもののボディサイズはトヨタ「ランドクルーザープラド」(以下、プラド)とほぼ同じです。今回は、mu-Xとプラドを比較してみます。
【画像】これはアリ? mu-Xとプラドをささっと比較して見る(37枚)
日本では、現在トラックなどの商業車メーカーという印象が強いいすゞですが、アセアン地域などでは、ピックアップトラックやPPV(日本でいうSUV)も展開しています。
mu-Xは、2019年にフルモデルチェンジしたピックアップトラック「D-MAX」の派生モデルで、タイなどではPPV(Passenger Pickup Vehicle)というジャンルで販売。とくに、先代モデルは悪路走破性と耐久性、牽引性能が評価されていました。
一方のプラドは、オフローダーというイメージが強かった「ランドクルーザー(70系)」の派生モデル「70ライト/ワゴン」として、1985年に登場。
プラドという名前は1990年4月に登場したモデルから採用されており、1996年に2代目の90系、2002年に3代目の120系、そして2009年に4代目の現行モデル(150系)へモデルチェンジを繰り返しています。
両車のボディサイズや外観デザインの特徴としては、mu-Xが全長4850mm×全幅1870mm×全高1875mm、ホイールベース2855mm。
デザイン上では、堅牢感と上級感を兼ね備えた、フレーム付きPPVならではの存在感を表現。足回りの力強さを強調したボディと、のびやかで流麗なキャビンで構成し、スポーティーで堂々とした佇まいを持つスタイルとなっています。
フロントフェイスはBi-LEDプロジェクターを採用し、鋭い印象のヘッドランプと緻密な造形を施したフロントグリルにより、洗練された上級感を表現。
リアエンドは、シャープな造形と細部まで造り込んだテールランプにより、先進感のあるデザインとしました。
一方のプラドは、全長4825mm×全幅1885mm×全高1835mm-1850mm、ホイールベース2790mmとなっています。
フルフレーム構造をベースに強度・剛性を向上させたプラットフォームを採用し、オフロードおよびオンロードでの優れた操縦性や走行安定性、乗り心地を実現。
途中のマイナーチェンジによって、大型フロントグリルとLEDヘッドライトを採用したほか、リアコンビネーションランプも新タイプのものに切り替わっています。
両車のパワートレインは、mu-Xが3リッターディーゼルエンジン(最高出力190馬力)と1.9リッターディーゼルエンジン(最高出力150馬力)の2種類を設定。
トランスミッションは6速ATを組み合わせ、2WD/4WDを用意しています。
4WDには、路面状況に応じて最適なトラクションを得られるトラクションコントロールに2種類の制御モードを設定。
通常のノーマルモードに加え、ラフテレインモードを選択することで多様な路面状況への対応を可能とし、とくに、滑りやすい路面での走破性向上を実現しています。
一方のプラドは2.8リッター直列4気筒ディーゼルエンジン(最高出力177馬力)、2.7リッター直列4気筒ガソリンエンジン(最高出力163馬力)を設定。
オンロード走行性能では、「ドライブモードセレクト」によりNORMAL/ECO/COMFORT/SPORT S/SPORT S+を選択可能です。
悪路走破性能では、路面状況に適した走りを瞬時に実現するため、5つの走行モード(MUD&SAND/LOOSE ROCK/MOGUL/ROCK&DIRT/ROCK)の各モードによって、エンジン特性やブレーキ油圧を最適に制御します。
※ ※ ※
今回のmu-Xは、アセアン地域やオーストラリアなどで販売されるモデルのため、日本市場に導入される可能性は少ないですが、SUV人気が高まっている日本市場でも一定数の需要はあるかもしれません。
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