モータースポーツの「歴史」に焦点を当てる老舗レース雑誌『Racing on』と、モータースポーツの「今」を切り取るオートスポーツwebがコラボしてお届けするweb版『Racing on』では、記憶に残る数々の名レーシングカー、ドライバーなどを紹介していきます。今回のテーマは1995年の全日本GT選手権GT2クラスを戦った『BMW M3(E36型)』です。
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1987年にレースデビューを果たしたE30型の初代BMW M3は、当時ヨーロッパや日本などで主流だったツーリングカーレースの車両規定であるグループAをターゲットに開発された。
この初代M3はヨーロッパではもちろんのこと、全日本ツーリングカー選手権(JTC)でも多くのシェアを誇ったマシンであった。ただ、1993年にJTCが終了すると戦いの場を失ってしまっていた。
そんなとき、翌1994年にスタートしたのが、全日本GT選手権(JGTC)だった。
シリーズ初年度も含め黎明期のJGTCでは、元グループA車両のニッサン・スカイラインGT-R(BNR32型)をはじめ、元グループCカーのポルシェ962Cなど、すでに終了した選手権の車両を流用し、JGTC用に改造して参戦するという例が多く見られた。その潮流にも乗った初代M3は、牧口エンジニアリングからJGTC GT2クラスにエントリーした。
JGTCで走るM3は、初年度ではこの牧口エンジニアリングの1台のみだったものの、2年目の1995年にはこの流れに続き、チームタイサンやヒトツヤマレーシングといったチームがグループA仕様の初代M3をGT2クラスで走らせるなど、わずかながらシェアを増やしていった。
その一方で同年、牧口エンジニアリングはグループA車両ではないM3をGT2クラスに投入した。それが同モデルでは2代目となる『M3 E36型』であった。
牧口エンジニアリングが新戦力としてGT2クラスに送り込んだE36型のM3は、ドイツのリンダーという独自にBMW車をレーシングカーに仕立てて戦っていたファクトリーが、ドイツツーリングカー選手権(DTM)向けに製作したマシンだった。
BMWは、1993年よりDTMの車両規定がクラス1という新しいものに変更されるにあたってワークス活動を停止していた。しかし、リンダーはこのクラス1向けにオリジナルでE36型のクラス1仕様を開発し、1994年のDTMを戦っていた。
そのリンダーが作り上げたDTM仕様のE36型を牧口エンジニアリングが入手。JGTCの規定に沿ってわずかに改造していたものの、ほぼDTM車両のスペックそのままで、前述の通り1995年からJGTCのGT2クラスを戦いはじめた。
するとデビュー戦となった富士スピードウェイでの第2戦で2位表彰台に登壇し、続く第3戦の仙台ハイランドではポールポジションを獲得。さらに3戦目の第4戦富士では初優勝を達成するなど好成績を残した。
DTMでは、ひしめくワークス勢を前に苦戦を強いられたリンダー製のE36型M3だったが、JGTCの舞台においては、GT2クラスではあったものの、いきなりクラス優勝を争える一線級のマシンとしてその高いポテンシャルを見せつけたのだ。
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