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【トミカとフェラーリ】50年のうち26年間、販売されず 復活の背景 かなり細かい作り込み

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【トミカとフェラーリ】50年のうち26年間、販売されず 復活の背景 かなり細かい作り込み

トミカ50年の歴史で26年間も販売されなかった車種

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

【画像】トミカと実車、どう違う? 4車種を見比べる【比較】 全97枚

日本を代表するミニカーブランド「トミカ」は、1970年4月に発売された6台から始まり、この4月で50年を迎える。

これまでに累計6億7000万台以上が販売され、車種は通称「赤箱」と呼ばれるレギュラーモデルだけで1050車種を超える。

そして、トミカの歴史50年のうち約半分の期間となる26年間、販売されなかったブランドがある。

フェラーリである。

1992年に発売された「フェラーリF1」を最後に、トミカからフェラーリが消えた。

それから26年もの間、トミカ全シリーズからフェラーリが発売されることは一切なかったのである。

解禁となったのが2018年8月。このときに、フェラーリの名前を冠したトミカが一挙に6種類(「ラ フェラーリ」と「テスタロッサ」の2車種6仕様)発売された。

その後も続々と新しいモデルが登場している。この2月にも「フェラーリF8トリブート」が発売された。

なお、トミカには基本の「トミカ」(税抜き450円)の他に「トミカ・プレミアム」(同800円)がある。2013年に販売を終了した「トミカ・リミテッド」の後継シリーズで2015年から展開している。

専用の金型を用い、800円という枠の中で可能な限りリアリティを再現している。

細かな塗装や印刷、ホイールのデザインなども「トミカ」とは異なり、対象年齢もトミカ3歳~、プレミアム6歳~と少しあがっている。

さらに2018年8月からの1年半で販売されたフェラーリは

なお、「トミカ」の名前がつくミニカーは、さらに5000~6000円台の高級バージョンとして「トミカ・リミテッド・ビンテージ(TLV)」「トミカ・リミテッド・ビンテージネオ(TLVN)」(トミーテック)が展開されている。

TLVとはトミカが誕生する1970年以前のクルマ、TLVNは1970年以降でこれまでトミカ化されていなかったクルマがメインとなっている。

2018年8月から2020年2月の1年半に発売された、トミカの名前がつくフェラーリモデルは以下。

「トミカ」13種類

ラ フェラーリ初回特別カラー仕様(以下、初回)/通常2種/イベントモデル1種

488GTB初回/通常2種

エンツォ フェラーリ初回/通常2種

F8トリブート初回/通常2種追加
フェラーリセットで4種(色違い)

「トミカ・プレミアム」10種類

テスタロッサトミカ・プレミアム発売記念仕様/通常/タカラトミーモールオリジナル限定3種

512BBトミカ・プレミアム発売記念仕様/通常/タカラトミーモールオリジナル限定3種

ディーノ246GTトミカ・プレミアム発売記念仕様/通常2種

F40トミカ・プレミアム発売記念仕様/通常2種

「トミカ・リミテッド ヴィンテージ(TLV)」4種

ディーノ246gt(赤)2019年3月発売

ディーノ246GTS(赤)2019年3月発売

LV ディーノ246GTS(黒)2019年11月発売

LV ディーノ246gt(白)2019年11月発売

「トミカ・リミテッド ヴィンテージNEO」7種

フェラーリF40(赤)2019年3月発売

フェラーリ テスタロッサ(赤)2019年9月発売

フェラーリ512TR(赤)2019年9月発売

フェラーリ512BBi(赤)2019年10月発売

フェラーリBB512(銀)2019年10月発売

フェラーリ365 GT4 BB(赤/黒)2019年12月発売

フェラーリF40(黒)2020年2月発売

モールオリジナル「トミカ・リミテッド ヴィンテージNEO」2種

LV-NEO フェラーリF40(黄)2019年3月発売

LV-NEOフェラーリ365 GT4 BB(黄/黒)2020年1月発売

さらに、2020年3月にテスタロッサと512TR、6月に365GT4BBと512BBの発売も予定されている。

フェラーリ社の版権、商品化の権利を得て復活

26年ぶりにフェラーリがトミカに帰って来た理由はタカラトミーがフェラーリのミニカーを商品化する権利、つまり「版権」が復活したからである。

2018年8月以降、トミカ「フェラーリモデル」の著作権に関しては以下が表記されている。

「Produced under license of Ferrari S.p.A. The name FERRARI, the PRANCING HORSE device, all associated logos and distinctive designs are property of Ferrari S.p.A. The body designs of the Ferrari cars are protected as Ferrari S.p.A. property under design, trademark and trade dress regulations.」

「Produced under license of M.C.G.: Maisto and Bburago.」

(参考)
トミカ「フェラーリモデル」は、フェラーリS.p.Aのライセンスに基づいて製造されています。

FERRARIという名前、PRANCING HORSE(跳ね馬)のエンブレムや関連するすべてのロゴ、車両の独自デザインはフェラーリS.p.Aの所有物です。

フェラーリ車のボディデザインは、デザイン、商標、トレードドレス規制(知的財産の一形態)の下でフェラーリS.p.A.の所有物として保護されています。

トミカ「フェラーリモデル」は、メイチョングループ(マイスト&ブラーゴ)のライセンス下で生産されています。

注目すべきは最後の1文「Produced under license of M.C.G.: Maisto and Bburago.」である。

マイスト(アメリカ)もブラーゴ(イタリア)もミニカーの有名なブランドで、ダイキャスト製のリーズナブルなモデルを展開している。

「M.C.G」とは、香港に本社がある「メイチョングループ」(美昌集団)のことでマイスト&ブラーゴの親会社のような存在だ。(ブラーゴは2005年に倒産し、2007年にマイスト傘下に入りブランド復活)

つまり、トミカはフェラーリのデザインやロゴを使うことを許されて、なおかつ、ミニカーの商品化についてはメイチョングループがフェラーリから与えられた版権のもとで、トミカのフェラーリモデルを製造していることになる。

同じトミカでもフェラーリの作り込みが凄い

「トミカ」「トミカ・プレミアム」においてはフェラーリだけ特別に高い、ということはない。トミカは450円、同プレミアムは800円と他と変わらない。しかし作り込みはかなり細かい。26年ぶりの復活第1弾として発売された、テスタロッサとラ フェラーリテスタロッサを見てみよう。

「トミカ・プレミアム06テスタロッサ」

テスタロッサは1台800円の少し高級な「トミカ・プレミアム」として発売。

テスタロッサの特徴である展開/収納式ヘッドライトをアクションに採用し、サイドスリット等を忠実に再現することにこだわっている。

ちなみに、テスタロッサは過去にも「トミカ」として1988年に発売されたことがあるが、、金型は全く別物だ。

エンブレムの再現度やタイヤ&ホイールのデザインも全く異なっている。

「トミカ No.62 ラ フェラーリ」

トミカシリーズの中でもっともベーシックな「トミカ」では非常に珍しく、テールライトにも別パーツを使用している。

通常は塗装で表現されるヘッドライトもクリアな樹脂パーツを装着して表現されており上質感がある。

ヘッドライトとボディの際もこれまでにないほどに細い。

トミカの開発者の話によると、通常、新しいトミカを開発、デザインする際には自動車メーカーとの綿密なミーティングが何度も行われるが、フェラーリに関しては特に時間を掛けてそれが行われたとのこと。

ボディカラーなどの指定、仕上がり具合についてもフェラーリ社から細かい指示があり完成に至ったそうである。

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