フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、メルセデスが圧倒的な強さを誇っていた2019年シーズンの序盤は「現実を見ないようにしていた」と語った。
シーズン開幕前のテストではトップタイムを記録するなど、フェラーリが速さを見せていた。大きな期待を抱いて開幕戦オーストラリアに臨んだフェラーリとベッテルだったが、その希望はメルセデスに打ち砕かれた。
■後半戦好調のフェラーリ、シーズン中の空力開発が”予想以上”に成功?
フェラーリがトラブルやミスで勝利を逃したこともあり、メルセデスは開幕から5戦連続ワンツーフィニッシュを達成し、第8戦フランスGPまで優勝を譲らなかった。レッドブルのマックス・フェルスタッペンがメルセデスの連勝を止めるも、フェラーリは1勝もできないまま夏休みに突入した。
しかし、夏休み後はストレートスピードのアドバンテージを活かしてベルギーGPとイタリアGPでシャルル・ルクレールがポール・トゥ・ウィン。空力アップデートが功を奏し、シンガポールGPでベッテルが優勝を飾った。その後は予選で速さを見せながらも、決勝ではメルセデスの後塵を拝する展開が続いている。
ベッテルは、最初のオフシーズンテストはとても上手くいき、フェラーリも非常に落ち着いていたと振り返った。しかし、シーズン序盤は浮き沈みの激しい展開となり、「自分たちに十分な速さがない」という現実に打ちのめされたという。
「その時点で諦めてはいなかったけど、自分が立ちたかった位置にいないことに気づいたんだ」と、ベッテルはmotorsport.comに語った。
「メルセデスはレース毎に強くなっていって、彼らと戦うには離れすぎていた。だからまずは、自分自身と戦っていた」
「僕たちは最初に、自分たちの実力を確かめようとしていた。そして、自分たちが遅れているということに気づいた。その後のヨーロッパでのレースで、状況を好転させることができず、非常に難しい状況だということは明らかだった」
ベッテル曰く、フェラーリはすぐに”非常に現実的”になり、2008年以来遠ざかっているタイトル獲得という可能性が断たれかけていると考えていたという。
しかしベッテル自身は「そうではないことを証明したかったので、(逆境を)跳ね除けようとしていた」と話した。
「でも、何度も何度もそれに失敗した。僕は現実を見ないようにしていたんだ。気持ちの良いことじゃないよね。でも最終的にはそうしなくちゃいけないんだ」
「3~5レース前には跳ね除けようとしていたことを、『OK、これが現実なんだ』と受け入れなくちゃいけない」
「それを受け入れた瞬間、それがとても厳しいことだと気づくだろう。何度もトライしてそれでもダメだったら、その厳しさは少し和らぐかもしれないけど、まだキツイものなんだ」
ベッテルは、シーズンの大半で新しいチームメイトであるルクレールと比較して苦戦を強いられている。チームの今季初ポールポジションも初勝利も、いずれもルクレールが手にした。
ベッテルはオフシーズンテストの後、”全てをコントロールできている”と感じることがなかなかできず、苦戦していたことを認めた。しかしシンガポールGPで投入された空力アップデートでパフォーマンスが上がって以降は、それが解消されたという。
「僕はその感覚を失って、長い間それを取り戻すのに苦労していた」と話した。
「足りないものはすぐに分かったけど、それを修正する方法はそれほど明確ではなかった。その方法が分かってから、実際に修正されるまでにも時間がかかった」
「信頼の問題なんだ。(クルマが)どこに行くのか、何が起きるのかを予測する。それができれば、自分自身の力をより発揮できる。そして最終的にはクルマのポテンシャルを引き出すことができるんだ」
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