レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLLR)は、今週末にインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで開催される第12戦に、クリスチャン・ルンガーをスポット参戦させることを発表した。チームの共同オーナーであるボビー・レイホールによると、これは来季に向けたドライバー選考プロセスの一部だという。
今季、グレアム・レイホールと佐藤琢磨に加え、11戦中6レースで3台目のマシンである45号車にサンティノ・フェルッチを乗せて戦ってきたRLLR。第12戦では、ルンガーが45号車に乗り、インディカーデビューを果たすことになる。
■アルピーヌ育成のルンガー、インディカーデビューが決定。佐藤琢磨所属のレイホールからスポット参戦
ルンガーはアルピーヌの育成ドライバーとしてFIA F2に参戦しているが、先日バーバー・モータースポーツ・パークで行なわれたテストにオリバー・アスキューと共に参加していた。
レースを前にルンガーは自分自身が楽しむため、そして2022年に向けての自分の選択肢を見極めるためにレースをしたいと話し、インディカー初レースにプレッシャーを感じていないという。
RLLRの共同オーナーであるレイホールは、20歳のデンマーク人であるルンガーが今週末に活躍することを期待しており、チームが来季3台目のフルタイムエントリーを検討している中で、ドライバーとしての彼の可能性を測ろうとしているという。
レイホールはmotorsport.comに対し「クリスチャンを紹介された後、我々はそのテストを行なうことに同意し、彼はとても良い仕事をした」と語った。
「コックピットの中でも外でも、チームの誰もが彼に感銘を受けたと思う。実際には、オリバー(アスキュー)にも感銘を受けた」
「ご存知のように、我々は来年、今年とは違ってフルタイムで3台目のマシンを走らせることを考えている。今年のいくつかのレースでは、サンティノでそれを行なったが、今回のバーバー・テストでは、クリスチャンの能力を見てみようと思ったんだ」
レイホールは3台目のエントリーについて、ロードおよびストリートコースと、オーバルで担当ドライバーを分けることには興味がないと明かした。
「我々のためにレースをするドライバーは、オーバルだけでなくロードやストリートコースも走れるようにしておかなければならない」と彼は言う。
「オーナーの中には、1つのエントリーで2人のドライバーに役割を分担させる人がいることは理解できるが、我々はすべてのタイプのレースに強いドライバーを用意しなければならない」
レイホールは、今週末のインディカー第12戦が、ルンガーを試すのに最適な機会だったと言う。
「インディアナポリスのロードコースは、路面や縁石など、彼が慣れ親しんでいるFIAタイプのサーキットであることも理由のひとつだ」
「私は2日間開催で走行時間が限られるのはあまり好きではない」
「どんなドライバーでも、サーキットはすぐに覚えられるものだ。チームオーナーとしては、3ヵ月もサーキットでテストをしないと速くならないようなドライバーはいらない。速く走るためには、10周程度のテストが必要だと思うんだ」
「もちろん、安定して速いラップを走らせるためには、クルマやコースについて細かいことを学ぶ必要があるが、クリスチャンには良い基本セットアップを提供できると思う。我々のクルマはここ数年、インディのロードコースでかなりの速さを発揮しているから、彼が心配する必要はないと思う。あとは、彼がチームとどのように協力していくか、どう変更を加えていくか、細部のセットアップに関して何が可能で、何が不可能かを見極めていくことになる」
ボビー・レイホールの息子であるグレアム・レイホールは来年もチームに残るが、佐藤の契約は今シーズンで切れる。佐藤と彼のマネージャーはRLLRに加えて、2チームと話をしているようだ。もちろん、佐藤がチームに残る可能性も十分ある。
ルンガー以外に、3人目のドライバーになる可能性が高いと考えられているのは、ジャック・ハーベイだ。本人もチームオーナーも口を閉ざしているが、彼はメイヤー・シャンク・レーシングを離れ、RLLRに移籍する可能性が高いと考えられている。
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