スペシャリティカーに用いられる「MX」の名称が与えられたマイルドハイブリッドの新型コンパクトSUV。BEVやレンジエクステンダー仕様などが追加される、マツダにとって重要なモデルだ。マツダの新たなこだわりが備わった、令和のMXの実力とは。
これまでのSUVとは異なるポジショニングの“MX”
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新型コンパクトSUV「MX-30」は、これまでのマツダSUVとは異なるポジショニングのモデルだ。まず車名がクロスオーバーを意味する「CX」ではなく「MX」となっている。このMXという名称は、「MX-5」(ロードスターの海外名)にはじまるもので、MX−6やMX-3(ユーノスプレッソ)など、マツダにとって転換期となった1990年代のスペシャリティカーに使用されてきたものだ。
このMX-30には、この10月に発売されたマイルドハイブリッド車を皮切りに2021年1月にはマツダにとって量産初となる電気自動車(BEV)が、また2022年前半からは発電用にロータリーエンジンを用いた、いわゆるレンジエクステンダー付きEVというバリエーションも追加されるとアナウンスされており、マツダにとってとても重要な意味をもつ。
基本骨格となるプラットフォームは、CX−30のものをベースに変更が加えられたもの。ボディサイズは全長4395mm、全幅1795mm、全高1550mm、ホイールベース2655mmと、CX−30のほうが全高が10mm低いがあとはまったくの同寸だ。一般的な立体駐車場に収まるサイズになっている。
エクステリアデザインでの特徴は、近年のマツダのアイコンであるシグネチャーウイング(フロントグリルの下部から左右のヘッドランプへとつながる翼のような造形)を採用していないこと。マツダの現行ラインアップでこれを採用していないのは、同じくMX系のMX-5(ロードスター)のみだ。
そして、マツダがフリースタイルドアと呼ぶ、いわゆる観音開きのドアを採用する。これはロータリーエンジンを搭載したスポーツカーのRX-8を彷彿させるもの。このドアを採用したがゆえに、真横から見るとまさにクーペのようなCピラーの傾斜角を実現できたという。それでいてフロントドアは82度、リアドアは80度と、ほぼ直角といえるほど大きく開き、使い勝手の良さも担保している。かつてはスペシャリティカーというと背の低いクーペだったけれど、今の時代なのでSUVをベースに仕立てたというわけだ。
インテリアのデザインは、8.8インチのセンターディスプレイに加えて、エアコンの操作などを行うロワーアディスプレイが配置された。またコンソールは浮き上がったようなフローティングタイプとなり、その周囲やドアハンドルの内側には、クルマのインテリアには珍しいコルクが採用されている。これはマツダの前身が東洋コルク工業だったことから、ヘリテイジを表す意味で採用されたものという。コルクの自然な風合いを残しながらも、特殊な樹脂を含浸し耐水加工が施されている。
パワートレインは、2リッターガソリンエンジンにスターター兼発電機のモーター「ISG」、24Vリチウムイオンバッテリー、DC-DCコンバーター、回生協調ブレーキを組み合わせたマイルドハイブリッド方式。エンジンの最高出力は156ps、最大トルクは199Nm。モーターのアシストは6.9ps/49Nmとなる。トランスミッションは6速ATで、駆動方式はFFと4WDがあり、燃費(WLTCモード)は前者が15.6km/l、後者が15.1km/lとなる。
マイルドハイブリッドにもマツダらしいこだわりが
マイルドハイブリッドゆえ電動走行するわけではなく、発進加速時のアシストやアイドルストップからの再始動時のスムーズさに貢献する。FFモデルで比較するとCX−30より60kg重くなっていることもあり、パワフルというほどではないが過不足ない印象だ。
乗り味も過度にスポーティさを強調したものではなく、至って穏やかなもの。FFと4WDで車両重量に60kgの差があるため、やはり2WDのほうが軽快感がある。
電動化にともないブレーキバイワイヤを採用するとペダルフィールがプアになるケースも散見されるなか、ISGと摩擦ブレーキを協調制御し、減速エネルギーの回収と自然なブレーキペダルフィールをうまく両立させているのはマツダらしいこだわりだ。
ADAS(先進運転支援システム)も基本的なものは全車に標準装備する。さらに右直事故回避アシスト機能やアダプティブLEDヘッドライトなどは、セーフティパッケージとしてオプション設定されているが、これらはぜひ装着したいところだ。
スタートプライスは、2WDで242万円、4WDで265.65万円~。装備の整ったマツダ100周年特別記念車で315.7万円/339.35万円だから、想像していたよりもリーズナブルだと感じた。
そういえばこの「MX」という名称には“車型に関わらず、新しい価値の創造と提供に挑戦する”という意味が込められているという。BEV、そしてロータリーエンジンを搭載したレンジエクステンダーEVも見込んだ令和のスペシャリティカーが、市場でどう評価されるのか大いに注目だ。
文・藤野太一 写真・マツダ 編集・iconic
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