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約3億円のランボ新型「カウンタック」が復活!? 真夜中の東京に降臨! なぜ人は「クンタッチ」に惹かれるのか

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約3億円のランボ新型「カウンタック」が復活!? 真夜中の東京に降臨! なぜ人は「クンタッチ」に惹かれるのか

■スーパーカーといえば「カウンタック(クンタッチ)」

「スーパーカー」の定義が何であるのかについては、ファンの間でも意見がわかれるところですが、ランボルギーニ「カウンタック」が「スーパーカー」であることに異を唱える人はいないでしょう。
 
 そのカウンタックデビュー50周年を記念して登場したのが新型「カウンタックLPl800-4」で、2022年6月21日に日本でもお披露目されました。

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 1970年代から1980年代に育ったいわゆる「スーパーカー世代」の人にとっては、カウンタックこそがスーパーカーであり、スーパーカーといえばカウンタックであるといっても過言ではありません。

 そんなカウンタックが登場したのは1974年のことです。1966年の発売以来高い評価を受けていた「ミウラ」の後継車として、そして永遠のライバルであるフェラーリに対抗するための新型車として開発が進められ、1971年のジュネーブモーターショーでのプロトタイプ発表から3年の月日を経て市販化されました。

 イタリアのカロッツェリア、ベルトーネのデザイナーであったマルチェロ・ガンディーニ氏によってデザインされた直線基調の幾何学的なスタイリングは、当時多くの人に衝撃を与えました。

 心臓部にはV型12気筒のエンジンが配置されています。当初は3.9リッターでしたが4.8リッターへと拡大、最終的には5.2リッターとなりました。

 カウンタックは、1974年から1990年までという非常に長い期間販売されたことも特徴のひとつです。

 初期型の「LP400」とその改良版の「LP 400S」、排気量が拡大された「LP500 S」、4バルブ化された「5000 QV」、そして発売開始から25周年を記念した制作された「25th Anniversary」が代表的なモデルですが、そのそれぞれに熱狂的なファンが存在。

 カウンタックは最終的に1983台が生産されたといわれ、その半数以上は「5000 QV」と「25th Anniversary」となっており、バブル期の日本にも多くの個体が輸入されたといいます。

 状態にもよりますが、10年ほど前であれば1000万円台で購入できる個体も流通していたため、かつて「スーパーカー少年」だった人が、当時の夢を叶えて購入するといったケースもあったようです。

■現代によみがえったカウンタック、「伝説」の存在になれる?

 そんなカウンタックが、世界112台の限定車として現代によみがえりました。

 今回登場した新型カウンタックLPl800-4は、1971年にカウンタックのプロトタイプが発表されてから50周年を記念したものとして2021年に登場しました。 

 2019年に発表されたランボルギーニの限定車「シアン FKP37」をベースに、カーボンファイバーのモノコックボディとハイブリッドシステムを持つ現代的なスーパーカーへと生まれ変わっています。

 低いシルエットと幾何学的なボディワーク、特徴的な「シザースドア」など、オリジナルのカウンタックをほうふつとさせるものです。

 それでいて、6.5リッターV型12気筒エンジンとハイブリッドシステムは、システム合計出力814psを発揮し、最高速度は355km/hにも及ぶなどパフォーマンスはオリジナルを大きくしのぎます。

 この新型カウンタックLPl800-4の価格は200万ユーロ(約2億8500万円)となり、発売直後に完売するなどカウンタックの人気の高さがうかがえます。

 ただ、オリジナルのカウンタックが「伝説」の存在として現在でも神格化されている背景には、単純なスペックや価格以上の要素があります。

 例えば、オリジナルのカウンタックは、最高速度が309km/hであったと公式発表されていますが、当時は文字通り未知の領域であった300km/hを達成したということで、当時のファンは胸を踊らせたといいます。

 実際には300km/hを超えることはできなかったともいわれていますが、当時のファンは雑誌やカタログを手に、「どのクルマが一番速いか」と、終わりのない議論を繰り広げていました。

 まさに、検証できないからこそ、夢があったといえます。

 また、「伝説」が生まれるためにはライバルの存在が必要不可欠です。パフォーマンスに優れたクルマが多く存在する昨今ですが、カウンタックのライバルとなり得るだけのバックグラウンドを持つスーパーカーはそうは多くありません。

 新型カウンタックLPl800-4が、オリジナルのカウンタックのような存在となれるかどうか、ひいてはこれからのスーパーカーが盛り上がるかどうかは、そんなライバルの登場に掛かっているといえます。

※ ※ ※

 なお、新型カウンタックLPl800-4から、日本語での公式表記は「クンタッチ」となりました。

 以前から愛好家のなかでは、本国での発音に近い「クンタッチ」を好んで使用する例が見られましたが、簡単に情報が入らない時代だからこそ、さまざまな呼び名や解釈が存在する余地があったということも、カウンタックが特別な存在となったひとつの要因なのかもしれません。

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みんなのコメント

34件
  • 本国読みとかあるらしいがおじさんの世代はカウンタックとしか言わないし言いたくもない。
    カウンタック最高!
  • 初代ほどの衝撃は無いけど、現代版としては素晴らしいと思う。
    しかし3億円は凄いね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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