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「詰めどころ満載」「未知数」「負けるつもりない」若手ライダーが見据える強豪揃いの2024年/全日本ロード

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「詰めどころ満載」「未知数」「負けるつもりない」若手ライダーが見据える強豪揃いの2024年/全日本ロード

 3月9~10日に鈴鹿サーキットにて『2024年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第1戦鈴鹿2&4レース』が開催され、他のクラスより一足先にJSB1000クラスのシーズンが幕を開けた。今季戦うフレッシュなライダーの佐野優人(KRP SANYOUKOUGYO RSITOH)、柴田義将(Taira Promote Racing)、伊藤和輝(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)に今シーズンの展望を聞いた。

 今シーズンのJSB1000クラスは、総勢23名の名高いライダーたちがフルエントリーしている。強豪揃いのラインアップだが、そのなかでルーキーの佐野と柴田、そしてクラス2年目を迎える伊藤はどのような印象を抱き、今シーズンをどのように戦っていくのだろうか。

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■佐野優人(KRP SANYOUKOUGYO RSITOH)

 ST1000からステップアップとなる佐野は、2024年に初のJSB1000クラスに参戦し、フル参戦組の中では唯一のカワサキZX-10RRでしのぎを削る。クラスとしては初めてだが、鈴鹿8耐への出場経験もあることからEWC車両や1000ccのマシンにおいての経験も兼ね備えている。そのため佐野は、今シーズンを戦っていく上で「プレッシャーはまったくない」と笑顔で意気込んでいた。

「ゼロだと思えば下がることもなく、これから上がっていくだけなので、プレッシャーはまったくありません。ワークスやメーカー系のチームがいるなかで、カワサキが1台だけでなので、どれだけその中に割って入れるか楽しみですね」

「ただ、前との差はまだ広いなと感じています。自分自身もまだ慣れていませんし、セットも煮詰まっていないので詰めどころ満載です。今年は開幕戦が得意な鈴鹿で、いつもと違うシーズンの入り方だからこそ自分にとってはプラスで、ある程度の車体の方向性やセットは出せると思います」

「カワサキのワークスが何年もJSB1000に出ていませんが、チームグリーンが出していたタイムまで追い求めていきたいです。ランキングもどこまで狙えるか正直わかりませんが、決勝では常にトップ10に入って、トップ6を狙える順位を目指していきたいです」

■柴田義将(Taira Promote Racing)

 2020年から4年間をST100クラスで戦っていた柴田だが、2018年と2019年にJSB1000クラスにスポット参戦の経験はあるものの、今季が初のフル参戦となる。また、2023年の鈴鹿8耐にも初参戦ながら25位で完走し、若手を中心に活動するTaira Promote Racingとしても国内最高峰に初挑戦となり、柴田はその希望を背負って1年を戦っていくことになる。

 参戦車両は、昨年に引き続きヤマハYZF-R1にダンロップタイヤを履いたマシンでの参戦となるが、エンジンのみJSB1000仕様に変更されている。鈴鹿での事前テスト含めて初走行となった柴田は、タイヤやマシンにおいても「未知数」なことが多いと少々頭を抱えている様子だった。

「やっていることは昨年と変わっていませんが、ST1000以外をあまりやったことがないので、自分がどのくらい順応できるかが重要です。これからマシンの変更含め、JSB1000で使用するスペシャルと言われるようなパーツを入れたらどれほど変わるのかが本当に未知数ですね」

「あとは市販タイヤで出ているライダー自体が多くないと思うのでその点も未知数です。タイヤのライフもブリヂストンユーザーと比べると厳しいところもあるので、JSB1000だと少し辛いですが、哲くん(長島哲太)が良いタイヤを作ってくれることに期待しています」

「チームとしてもやはり1年目というのもあって、チームオーナーも『1年目はいろいろ勉強だから』と言ってくれています。今年は予選では一発(タイムを)出せると思うので、そこでアピールして後半戦に向けて少しでもポイントを着々と獲れるように仕上げて、来年に向けて存在感を出していければと思っています」

■伊藤和輝(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)

 2023年ルーキーとしてJSB1000クラスを戦った伊藤は、2024年も継続参戦する。昨年は前半戦こそ苦戦したものの、鈴鹿8耐参戦以降は得意のブレーキングを活かして躍進を見せた。しかし、タイヤの使い方や一発のタイムが出せないなど課題を多く残したままシーズンを終えることとなった。

 そんな伊藤は2年目のシーズンを迎えるが、昨年とは違った“自信”を持っている様子が伺えた。

「昨年はやはりタイヤの影響が一番大きかったのですが、マシンとタイヤの面においては慣れてきたと思います。今年は実績のある方達が揃っていますが、自分たちはやはり表彰台を目指していますし、不可能な場所ではないと思っています」

「新型ホンダCBR1000RR-Rは、ストレートスピードが伸びていくという強みは変わりません。まだ手探り段階で理解し切れていないと思いますが、伸ばせる部分が絶対にまだあると思います。ホンダ勢も全然負けるつもりはないので、今シーズン一戦一戦を重ねて、改良して詰めていきたいです」

「しっかり表彰台に行けるように、まず一歩一歩チームで成長していければと思っています。少しでもトップ集団に加われるような走りができるようになりたいです」

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